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なぜ稲とアガベ(岡住修兵)は市中金融機関から2億円超の創業資金を調達することができたのか【資金調達シリーズ①】

0.はじめに

ずっと書こう書こうと思っていたこのテーマについて、ついに書き始めることにしました。
今現在、会社で余りに色んなことをやり過ぎている自分ではありますが、一応、一番の本業である資金調達の話です。

この記事を読む前に、ぜひまずは稲とアガベ代表の岡住修兵が2年前に書いたこのコラムをお読みください。500円の有料記事ですが、後悔はしないはず(というか安過ぎ)。

きっかけの一つとしては、まず弊社の資金調達が次のフェーズに進みつつある(詳細はまだ内緒)ということで、まずそのおさらいとして。
そしてもう一つは、最近、まちづくり観点でフォローしている木下斉さんと岡崎正信さんが、先日のオガール祭り2023でお会いした直後に資金調達についてのコラムをエントリーしたこと。勉強になるだけでなく共感もしまくったので、熱が冷めやらぬうちに……というところです。

後者については、是非その記事も読んでみてください。
(※木下斉さんの記事は有料です。)

岡住のnoteはもう2年も前の記事になりますが、何と岡崎さんとほぼ同じ文言が書いてあり驚きました。
自分が言いたいことも同じです。そう、「事業に必要な資金は、街に必ずある金融機関(銀行)にある」のです。

元公庫職員であり、稲とアガベCFOの資金調達シリーズ、始まります。

なお、資金調達については自分のこれまでの経験を元にした個人ノウハウの核となる部分なので、途中から有料記事とさせていただきますので、予めご了承ください。
続編も予定しておりますので、初めての有料記事、応援いただけますと幸いです。

また、予めお断りしておきますが、「○○すれば創業資金2億円が銀行から借りられます」という話ではありません。(当たり前ですが)
創業で億単位のお金を銀行からを借りるというのは大変なことですが、これだけしっかり戦略的に準備をすれば調達実現にぐっと近づく……という1つの作戦・実例がわかります、という記事になります。



1.岡住修兵の創業資金調達はもっと注目されるべきだ

間もなく、稲とアガベという会社が本格稼働して2年が経とうとしております。
この2年間、岡住のアイデアと巻き込み力に、自分含めたスタッフとパートナーが必死についていく形で様々な事業を形にしてきました。

そのスピード感から、創業後の事業展開に注目される機会が多いように思いますが、元金融機関(公庫)職員の自分は常々思っています。

創業時の資金調達についてもっと注目されて然るべきだ、と。

創業時の多額の融資金(=レバレッジ)がないと間違いなく岡住がやりたいことをここまで進められていない=2年足らずで10人以上の雇用を実現できていないし、事業を形にするだけでも十分凄くて注目されているけど、何よりまだ借金をまだ一銭も返してないし(笑) 
元金融機関の自分としては、事業で生み出すキャッシュフローで借金がしっかり約束通り返せるようになってからでないと胸は張れないと思っています。(なので、度々弊社事業のことを褒められる機会がありますが、必ず「5年後もそう言ってもらえるように頑張ります」と返答しています。)

注目されて然るべきと考える理由を端的に書くと、

① 創業資金2億円超の全てを金融機関からデッド(=ローン、借金)で調達している
② 上記資金調達にあたって、補助金利用を前提としていない
③ クラウドファンディングを活用していない

という3点かなと思います。個人的には、やはり①が圧倒的に凄いと思っています。
(※ 補助金については、融資審査時は活用する予定はなかったですが、結果的に適用となる補助金があって後から取り上げとなったものはあります)

裸一貫から、億単位の創業資金を、上記のような形で2億円以上の調達をした人物は他にどれくらいいますかね?
全国で他に例はほぼないんじゃないかと思っています。もし他にもいるなら、岡住同様もっと注目されるべきだと強く思います。

ちょっと怒られそうなことを敢えて書きますが……

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