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#73 楽園のカンヴァス

20歳くらいの時に一人でドイツに行きまして
その時にひたすら美術館でぼーっと座って絵画を眺めていました。
圧倒的な絵の迫力に引き込まれて、動けなくなりました。

私にとってはあの思い出が強烈で
静かな空間大きな絵の前に座って、ひたすらに空想を思い描きながら
眺めるものが絵画であり、美術館であるって思っています。

絵について詳しくはないので(わかるのはモネとピカソとゴッホくらい)
なんか好きだなとか、どういう情景だったのか想像しながら
眺める程度なんですが、それでも絵は面白いなと思います。

「楽園のカンヴァス」という作品は
原田マハさんといえば?的な本である認識で
やっとこさ読めたのですが、これは傑作だと感じました。

純粋にストーリーとして展開が面白いし
芸術の世界だからこそ、事実だけでなく想像と空想の世界が
うまく合うなとも感じました。

もやっとどろっとしたものがうまく混ざり合う感覚がありました。

正解なんかなくって、きっと
想像と妄想と想定と思考の区別もほぼなくって。

そんな中で何を信じるのか、何が大切なのかって考えた時に。
結局自分の信じたものとか、感じたものが大切なんだろうなと思いました。

その直感、触り心地は自分にしかないもので
それを感じるために積み上げ来たものが自分自身で、
それこそがアイデンティティなのかなと。

だからこそ、直感は相対するものに対しての直感でもあり
反作用的に、自己に対する直感や触り心地でもある気がします。
触ると同時にその何かから触られている。

触った感覚を大切に。
右脳をもっともっと発達させていきたいですね。

あー美術館に行きたい。広くて大きな美術館に。


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