映画レビュー:原型を留めていない「聖闘士星矢 the begininng」

あの車田正美原作の伝説的コミック「聖闘士星矢」を新田真剣佑主演でハリウッド実写映画化

「聖闘士星矢」はリアルタイム世代。

うちの家はジャンプは買ってくれなかったけど、アニメは毎週見ていた。「小宇宙(コスモ)」「聖闘士(セイント)」「セブンセンシズ」などなど、中二心をくすぐる用語に小学生だった自分は驚喜していた。
学校では喧嘩が弱かったにもかかわらず、乙女座ということだけで、かに座のクラスメイトにマウントを取っていたのも今となってはいい話(?)。

そんな思い入れのある話なので、「ドラゴンボール エボリューションみたいな悪夢の再来だったらどうしよう?」と心配しながら鑑賞。

悪い予感は的中し、映画は終始、死にまくる男ショーン・ビーンとファムケ・ヤンセンの夫婦喧嘩(結局、ショーン・ビーンはこの映画でも死ぬ)
主人公よりアクションシーンで目立っていたマーク・ダカスコス
ユニバーサルソルジャーみたいなサイボーグと化していたカシオス
ほぼ、「バトルフィーバーJ」のミスアメリカだった魔鈴さん

などなど、僕が子供の頃好きだった聖闘士星矢の面影は影も形もなく、フェニックス一輝の必殺技である「鳳凰幻魔拳」をくらって悪夢をみせつけられたのかと思いました。
何より、肝心要の聖衣(クロス)がダサいの何の。

ただ、アクションはなかなか真剣佑が頑張りは感じられました。
父親譲りの肉体美と脱ぎっぷりのよさは、客席にいた数少ないリアルタイムで紫龍×氷河とか一輝×瞬とかの同人誌を買い漁っていた(描いていた?)お姉さま方も大喜びだったことでしょう。

正直、真剣佑は星矢に似ているかと言われるとうーんと悩んでしまうのですが、そんなことを言ったら、千葉ちゃんもゴルゴ13やっていたし。


ネタになるほど酷くはないけど、午後ローで放送されているちょっと退屈なB級アクション映画と思って見れば、それなりに楽しめる作品ですかね。



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