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ラオスドキュメンタリー映画制作 調査編

2025年、日本とラオスは外交70周年を迎えます。
それを記念したドキュメンタリー映画制作のプロジェクト。

今回は調査のため、2週間ラオスに滞在してきました。調査の目的は、この映画をどんな視点で、何を題材にするかを決めるため。

このブログを読んでいる方で、ラオスに興味がある方や、行ったことのある方はどれくらいいるでしょう?東南アジアの国々の中で、ラオスは目立たなく、イメージしづらい国かも知れません。
このドキュメンタリーは、そんなラオスのことなんて全く知らなかったという方にもラオスに興味を持ってもらうきっかけになるよう制作しているので、もし気になる事や質問、要望などあれば、是非コメントでお知らせくださいね。

ラオスの有名な風景の一つ クアンシーの滝

ラオスは縦に長い形をしています。今回は主に中国との国境に近い北部のルアンパバーン、ウドンサイ、ルアンナムター辺りと、首都のビエンチェンを中心に調査してきました。

ラオスを代表するものの一つが、少数民族の織物や葛で作るバッグなどの手仕事。今回の調査では、20の民族の生活を見させてもらいました。

下の写真はタイカォー族。
コットン栽培から草木染めに使う藍などの栽培、糸つむぎ、機織りと、布が出来るまでの全てを自分達で担っている様を見て感動しました。

時代の変化とともに、少数民族の文化もどんどん近代的になり、観光地化された民族の村も世界中に数多くある中、今でも彼らの生活や文化が色濃く残っている場所はとても希少です。
今回訪れた14の村の中でも、コットンから栽培している村は2つだけでした。

今のラオスはまさに変化の渦の真っ只中。中国が作った鉄道がラオスの首都から中国への高速移動を可能とし、多くの中国人観光客が訪れるようになって、山奥で小さく暮らしていた民族達は、とてつもなく広く、農薬を大量に巻かれた中国人経営の畑から雇われ、大量生産・大量消費の世界へと誘われる。

巨大な電車の駅

こんなふうに書くと中国が悪者に思えますが、実際には経済的発展を望む民族もいて、それはある意味自然な気持ちなのかなと思いました。
日本という国から来た僕の目には、何もなく静かなラオスが魅力的で幸せが満ち溢れているように映りますが、ラオス人から見た日本の生活も輝いて見えて、持っていないものに憧れる気持ちは、想像できる気がします。

勿論ラオスに影響を与えているのは、中国だけではありません。
正直、問題を挙げ始めたらキリがないですけど、それってきっとどこの国も一緒ですよね。

このドキュメンタリー映画は、問題定義に固執しないで、もっと見た人が幸せな気持ちになってもらうようなストーリーにしたいと考えています。
なぜなら、ラオスで過ごした2週間、僕は沢山の幸せと笑顔と出会ったから。

レンテン族の子供たち

ラオスには、先進国と呼ばれる日本に足りてないものや、忘れ去られたものが沢山あります。
そんなことも映画の中に盛り込んで、ラオスに興味を持って貰うきっかけになったら嬉しいです。

ラオスの手仕事が途絶えないよう、民族の作った製品をブランド化して販売するSAYAのオーナー

また、ラオス人が見ても面白いと感じる映画にもしたいと思っているので、頭の中は大忙しですが、しっかりと良い映画に仕上げられるよう、全力を尽くしますので、公開されたら是非見てください!

映画制作のご依頼を頂いた経緯

僕がラオスに初めて関わったのは、実は福島のいわきの”オーガニックコットンプロジェクト”がきっかけでした。
東日本大震災の時に、ラオスも日本を支援してくれていて、いわきにある四倉高校の生徒達がその時の恩返しがしたいと、バザーでお金を集めて支援をした先が、ラオスにある身体障がいを持った人達が働く施設『ソンパオ』を支援する日本のNPO”Support for Woman's Happiness”。
僕はたまたまその活動の一部始終を見させてもらって、ふと「この子達のお金は現地に届いても、想いはどこまで届くのだろう?」と疑問に思い、ボランティアで高校生の活動を撮影して、現地のラオスへ実際に足を運んで映像を届けました。
支援したお金と映像を受け取ったラオス人達はすごく喜んで、その姿をまた撮影して、今度は四倉高校の携わった学生たちに持ち帰り、見てもらいました。学生には、自分たちがやっていることはすごいことで、遠い地の誰かの役に立っているんだ!という自信を持って欲しかったし、ラオスの人達には、先進国と言われる日本でも、みんな頑張ってお金を稼いで生きているから、その貴重なお金を大切に使って欲しいと伝えたかった。

6年前のこの出会いから、映画制作のご依頼を受けることとなりました。

https://youtu.be/ejHPzkUyA-g
ラオスから四倉高校に向けたメッセージ動画。(当時、僕はまだ仕事は写真だけで動画はやっていなかったため、素人クオリティの映像ですが、想いは伝わるかと思います!)


ドキュメンタリー映画制作の進捗については、またブログやラジオでご紹介します。


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