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不登校日記

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不登校になった長男との日々を記録しています。
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記事一覧

不登校の原因が分からなくて苦しい時、「現象学」が世界の見え方を変えてくれるかも知れない

不登校の原因が分からなくて苦しい時、「現象学」が世界の見え方を変えてくれるかも知れない

先日、次男のPTAの集まりで、スクールカウンセラーさんの講義を聞きました。最近の子どもたちや親御さんのお悩みに関する動向などについて聞いていると、不登校や人間関係に関する悩みに加えて、発達障害、HSC・HSP、LGBTQなどの話題が増えている、とのこと。

印象的だったのが、相談するにしても、自分がどんなことで悩んでいるのか分からない、例えばLGBTQの悩みでも、自分がどの枠に当てはまるのか、自分

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子どもの管理をやめれば子どもの自制心は育っていく。佐伯和也さん講演会レポ

子どもの管理をやめれば子どもの自制心は育っていく。佐伯和也さん講演会レポ

2020年1月7日、佐伯和也さんの「令和時代の子どもの育て方〜受験と職業を添えて〜」というフレンチテイストのタイトルがついた講演を聞きに行きました。

佐伯和也さんとは佐伯さんは、ご自身が子どものころゲーマーだったことや、心理学やコミュニケーション、コーチングの知識を踏まえて、学校に行かない・行けない子や、ゲームばっかりして勉強しなくて困ってる…というケースの親向けのメンタルコーチをされています。

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夫婦とその親達との話

夫婦とその親達との話

ナツが不登校になって、8ヶ月が経った。夏休み明け、運動会や遠足、参観など行事ごとも盛りだくさんな中、それらのすべてに一切参加することなく、彼が心穏やかに過ごせる場をなるべく選んで生きているようだった。

ナツは語彙力が取り立てて低いわけではなく、時に大人が驚くような詩的な表現をすることがあるが、自分自身のこととなると、途端に言葉少なくなる。

どう表現したらいいのか、はかりかねているような。

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こころねHYGGEとの出会い

こころねHYGGEとの出会い

少し前の話。

繊細な心の持ち主の長男が、はっきりした理由なく不登校になって4ヶ月がたったころ。
原因究明することや、再登校だけを目指すことをやめ、彼にとって「今」をどう過ごすことが良いのかを考え始めていました。
ただ、私自身の心は、不登校であることを受け入れて応援しようという気持ちと、自宅でゲームやYouTubeなど好きなことばかりしてる彼をみて、このままで将来大丈夫かな、と不安に思う気持ちが、

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不登校日記 vol.6 新学年とこれから

不登校日記 vol.6 新学年とこれから

充電がすぐに切れてしまう4月になって、3年生になった長男。
すでに3ヶ月がたち、2週間に1回行くか行かないかのような状態が相変わらず続いている。

始業式は頑張って行ったのだけど、放課後に友だちと公園で遊んで帰ってきた時には疲れ切っていた。

スマホでいうと、彼の充電は、学校行けなくなった頃は空っぽ状態で、2ヶ月ほど休んで3%くらいにはなってたんだけど、コンセントから引っこ抜いて使い出したらものの

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ナツの不登校日記vol.0 「はじまり」

ナツの不登校日記vol.0 「はじまり」

息子のナツがどうやら不登校になりそうだ。
はじまりは去年、小学校2年生の夏。

懇談で、担任教員が少々困惑気味に、
ナツがいじめアンケートの自由記述欄に書いた文章を教えてくれた。

「学校に行かないためにはどうしたらいいですか」

わたしたちの家族構成と当時のことを話しておこう。
夫、わたし、長男のナツ、5歳離れた弟のツキ、そして6歳下の妹カナ。

夫はサラリーマンで、わたしもパートで平日は毎日夕

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ナツの不登校日記vol.1「頼る」

ナツの不登校日記vol.1「頼る」

母とわたしと不登校最近良く思い出すことがある。
わたしの母が、母の友人と、
わたしについて話しているシーンだ。

「シュージィちゃんどう?」

「まだ家にいる~、ゲームとかしてる~」

たったこれだけだがとても良く覚えている。
わたし自身が不登校だった時だ。
わたしも親交のある、
母ととても仲のいい友人だったから、
きっとわたしのことを相談していたのだろう。
深刻さは全く感じなかったのが印象的だ。

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ナツの不登校日記vol.2「理由」

ナツの不登校日記vol.2「理由」

どうして学校に行きたくないんだろう子どもが「学校に行きたくない」というと、
親は必ず理由を聞くだろう。
でも、不登校の子には、
自分がなんで行きたくないのか なんて、
分からないことも多いんだって。
10年以上経って、おとなになってから、
やっと理由が分かった、という人もいるそうだ。

ナツの場合はどうだろう。

理由その1 乱暴な男の子がいる2年生になったばかりの頃。
まだ新しいクラスにも慣れて

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ナツの不登校日記vol.3「連絡帳問題」

いよいよ本格的になってきた不登校ナツが学校に行かなくなって4日目。

昨日担任の先生が電話をくれて、
仲良し男子が連絡帳を持ってきてくれて。
「ナツー!明日は来れるかーっ?」
だって。
ぶっきらぼうだけど優しい友だち。
ありがたい。

ナツも明日は行こう、って思ったみたい。

その気持ち、親も嬉しいけど、油断は禁物。
不登校児には朝が一番苦しいんです。

朝になると、お腹が痛くなるナツ。
今日はど

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ナツの不登校日記vol.4「久しぶりの登校」

ナツの不登校日記vol.4「久しぶりの登校」

今日は学校に行けたナツが学校を休みはじめて、昨日で9日。

今朝とうとうナツは「行けそう」と自分から学校に行った。
学校までは夫が車で送ってくれた。

夫から、車を出て、駆けて行くナツの後ろ姿をみた直後であろう、
すごく嬉しそうなLINEが来る。
きっと涙ぐんでいる。もちろんわたしもだ。

担任の先生からも、朝礼前に電話があって、
「ナツさんの姿を見かけたので!!」と、
嬉しそうだった。
ありがた

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ナツの不登校日記 vol.5 スクールカウンセリング

ナツの不登校日記 vol.5 スクールカウンセリング

前回学校に行ったナツ。

あの後、結局また2週間近く休んで、昨日は久しぶりに「今日は行けそう」と一人で歩いて学校に行ったのだった。

はじめてのスクールカウンセリングちょうど昨日は、スクールカウンセラーさんとお話する予定になっていて。

本人は嫌がったので、わたしだけ、放課後学校にいった。

ナツの学校では、スクールカウンセラーさんが月2回来校し、予約制で話を聞いてくれる。前回はいっぱいだったので

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