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トッププロに触れて、日本のスポーツのフィジカルトレーニング文化を変えたいんだ

どうも。スターウォーズ新三部作に不安しかないシュウです。

さて、先日自身や弊社のSNSを中心にアナウンスはさせていただいたのですが、この度、プレーヤーや指導者、トレーナーといった立場を問わずハイパフォーマンスを追求する人にとって学びとなるメディア/コミュニティ/プラットフォームの構築を目指し、 『Eccentric High Performance Lab(エキセントリックハイパフォーマンスラボ)』、通称イーヒップラボというものを設立させていただきました。
EHiPL -Eccentric High Performance Lab-
https://www.ehiplab.com/

EHiPLについてはまた追々話すとして、日々自分が感じている日本のフィジカルトレーニング文化についての想いと、今日は上記のEHiPL内にてサブスク化したオンライントレーニング配信『GLOBAL ONLINE TRAINING』by Invisible training (以下、グローバルオンライントレーニング)についてのお話を少々。



トレーニング製品メーカーとして感じていた違和感


弊社は日頃よりトレーニングやコンディショニングに関するプロダクトの販売・普及を行っています。

その中でも主力の製品となっているTMRでは、スポーツ分野を中心として日本のトレーニング界で今まであまり主流でなかったエキセントリックトレーニングが、手軽に行えて効果を発揮しているためプロアスリートから一般のトレーニング好きな方にまで好意的に受け入れられていると感じています。

しかしながら、TMRは製品として30年近くの歴史があるもので、ヨーロッパではスポーツチームのみならず教育機関や病院のリハビリルームなどでも広く取り入れておりますし、海外で長年スタンダードであったもの。
今まるで新しいものかのように日本受け入れられていることには、正直戸惑いが隠せない部分もあり、フィジカルトレーニングにおいても日本のガラパゴス化を強く感じています。


フィジカルトレーニングのガラパゴス化は何故おきるのか


このように、日本では何故グローバルなスタンダードは普及しにくいのでしょうか?

時にはアスリートレベルですら、フィジカルトレーニングをウェイトトレーニングと混同しているような場面にも現状では出会してしまう場面があります。

シンプルに入ってくる情報が少ないという点はあるかもしれません。
しかし、それに加えて現在のスポーツトレーナー界の歪な構造もフィジカルトレーニングの基礎的なものが浸透することを妨げているように感じます。


ボディメイクなどのパーソナルトレーニングの業界は近年業界として大きく成長していますが、まだまだ教育の延長上にスポーツがある日本において『スポーツにお金を払う』という価値観は定着していないのが現状で、スポーツそのものにお金が落ちない=現場で働く人たちに落ちるお金も少ないという点は影響しているのかなと。

スポーツ、アスリートを指導する上で求められる専門的な知識や技術は非常に高いもので、見た目のみならず動きの質の改善や、専門性の高い動作の向上、傷害の予防には多くの専門知識が求められます。

しかし現状の数字が動きづらい業界構造の中では、正しい知識や指導といったものを発信すること以上に、エッジを効かせたメソッドや小難しく見せた方が、SNS映えしやすく収益的には伸びやすいものになりがちです。

確かに【〇〇さんしか教えられないもの】を構築したとして、それが目立ち、上手く人気が出るような構造を作り上げられれば、供給<需要となり、自然とその【〇〇さんしか教えられないもの】の価格は上がります。
しかし価格が上がったところで、その価値が高まったかは別の話です。

これがただのビジネスであればまだ良いのですが、最終的なゴールが『パフォーマンスの改善』であるスポーツという世界において「良いトレーニング」以上に「ブランディングされたトレーニング」の方が結果的に売れてしまう現状には非常に危機感を感じています。

勿論、【〇〇さんしか教えられないもの】や独自の理論のトレーニングを否定するわけではありません。
ですがスポーツの技術と同様に、フィジカルトレーニングにおいても確固たる基礎や基本を抜きに上積みの部分である応用ばかりを詰め込んでも結果が出ないのは変わりません。


アマとプロは地続きの世界にある


これまで個人事業主時代や法人化してからも、弊社ではヨーロッパ(主にスペイン)のプロスポーツクラブと提携し指導者やトレーナー向けの研修を行なったり、個人としてもそういった商談の席を含め様々なプロスポーツ団体のトレーニングに足を運ばせていただいてきました。

しかし、そういった環境を実際に覗かせていただいていつも目にしていたのは『世界のトッププロも特別なことはやっておらず、上に行けば行くほど基礎を高解像度で突き詰めて取り組んでいる』という事実でした。

ロンド(鳥カゴ)からはじまりミニゲームで終わる、そこに不思議はありません。

メニュー自体はアマチュアレベルと変わらずとも、それをとことん掘り下げて突き詰める。
ベーシックなものをどれだけ高解像度で徹底出来るか。
なんのためにやっているのかを突き詰め、より速く、正確に出来るのかをとことん掘り下げているケースがほとんどです。

競技に関して基礎があるように、スポーツにおけるフィジカルに関しても勿論基礎があります。
地道な積み重ねが必要且つ、知識としても身に付けなければいけないもので、確かにSNS映えはし難いものですが、何より力になり裏切らないものです。

しかしながら、育成年代では触れてこなかったのに急に大人になってフィジカルトレーニングをはじめたり、基礎の無いまま独自性の強いトレーニングばかりに傾倒した結果、技術やインテリジェンス、能力で日本のトップクラスの競技シーンで活躍するようになった選手でも、フィジカル(ここでは身体を如何に使うかの能力を含みます)が追いついていないような場面も多々見られたり、海外に出た際に急に無理なボリュームアップを行なったりしてしまうなどといった現象が未だに見受けられます。

そんな現状を打破したいと思い、日本と世界を地続きにするような”確かなもの”を持ってこなければ、ということで生まれた企画こそがグローバルオンライントレーニングです。


トッププロの取り組みをそのままに


グローバルオンライントレーニングは、講師のチャビ・リンデ(Invisible training社 CEO 兼 FCバルセロナ 理学療法&リターントゥプレイ部門責任者)が、欧州トップレベルで採用されているトレーニングのプログラムの中身をそのままに、トレーニング部位や要素ごとに分解しプレーヤー目線でもわかりやすく伝えるという、ここまでないくらい【確かなもの】を突き詰めたと自分達としても胸を張って言えるものです。

押しも押されぬビッグクラブで長年トップスターをサポートし、現在は60〜70名もいる理学療法士たちを管理するポジションのチャビの実績は勿論、トレーニングそのものも『傷害予防プログラム』として運用されているものを部位や要素毎に分解してお届けしています。

日本では時折パフォーマンスを上げることと結びつかないようにプレーヤーサイドに取られてしまう『傷害予防』ではありますが、怪我をしない身体というのは即ち構造的に強い身体(筋肉モリモリの身体とは違います)であり、プレーをすることで成長するアスリートにとっては生命線でもあります。

何より、世界の舞台ではアスリートは何億という値段がつくほどの財産です。そう考えれば上辺のパフォーマンスアップなどではなく、まず最優先すべきものは自ずと見えてくるものです。


僕としても、この仕事をはじめたきっかけが日本で世界レベルのプレーが見られるようになりたいという想いからでした。
幼い頃から海外サッカーファンでよく深夜に起きては試合を見ていたのですが、日本という国が好きで、文化が好きで、食べ物も好きで…
海外に住んでいた時期もありますがやっぱり自分は日本でそのサッカーがみたいわけです。

そういった意味では今回のグローバルオンライントレーニングは自分の夢を詰め込んだプロダクト/サービスなわけでもあります。

自分が子供の頃は、どう望んでも欧州トッププロの指導を受けるなんてことは叶いませんでした。しかし今はインターネットの普及や発達のおかげでこんなことも出来る恵まれた時代です。

是非今の時代だから出来ることを堪能して、世界の舞台へ闘いにいきましょう。


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