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肩関節亜脱臼 肩関節の機能解剖

肩関節の構造

・受け皿である肩甲骨の関節面が小さい

・可動域は広くなったが不安定

・不安定性を補うために関節唇、関節包や腱板によって補強されている

・上方には軟骨性の関節面がない

・肩峰と烏口突起の間に靭帯(烏口肩峰靭帯)があり、上方の受け皿となる

・これを肩峰下関節というが、滑液包が潤滑の役割を持つ

・関節包は余裕を持たせる一方で、局部的に肥厚し安定性を高めている。


肩関節の筋肉の役割

・三角筋は上腕骨を上方へ引き上げるが、これのみでは肩関節の挙上運動にならない

・棘上筋、肩甲下筋などの回旋筋が上腕骨頭を引き寄せる力との合力によって肩関節は挙上する

・回旋筋群の上腕骨付着部はシャツの袖口のように骨頭を包み込んでおり、ローテーターカフと言われている。

・上腕骨が肩甲骨に対して一定の角度動いたとき、その角度の1/2は肩甲骨が胸郭に対して動いている。外見上はその総和が肩の可動域である。(肩甲上腕リズム)


肩関節の亜脱臼

・脳障害や頸椎疾患などにより肩関節周囲筋の筋力が低下し、上肢の重さの懸垂ができなくなった時、上肢の重量により上腕骨が下垂する。

・肩甲上腕関節の肩甲骨と上腕骨の間が緩くなり、下にずれた状態を肩関節亜脱臼という。

・肩関節亜脱臼を確認する方法は、肩峰と上腕骨の間が凹んだ状態になる。凹んだ部分に軽く指を当て片方の手で上腕骨を上に突き上げるようにすると凹みがなくなる。

・三角筋や棘上筋の筋力が弱くなった原因によるため、筋力強化が必要。

・筋力が弱い期間は、上肢の重量を肩関節にかけないようにする。

・筋肉や靭帯が伸びてしまうと筋力が回復しても緩んだ肩関節を十分に動かせなくなる。

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