スライス王子

主に理学療法に関する論文を超簡単にまとめていきます。自分の学習とアウトプットを兼ねてお…

スライス王子

主に理学療法に関する論文を超簡単にまとめていきます。自分の学習とアウトプットを兼ねております。よろしくお願いします。

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自己紹介

はじめまして。 理学療法士のスライス王子(ゴルフでスライスばかりするからです(笑))と申します。この試みを始めた時は2年目の終わりです。回復期病院で、脳血管疾患、運動器疾患の方のリハビリを行なっております。 自分は理学療法士としての明確な目標や展望が無い中で、まず今何をすべきかを考えた結果、とりあえず がむしゃらに興味のあった論文を読む!勉強会に参加してみる!でした。笑 ただ論文は読むのに時間がかかりますし何より膨大な量の論文があります。 そこで自分の復習、アウトプ

    • 呼吸療法認定士受験のリアルと全て

      みなさん、大変お久しぶりです。 この度、第28回3学会合同呼吸療法認定士試験を受験し、見事?(なんとか)一発で 合格することができました。 これから受験される方のために、自分の赤裸々なリアルを暴露します。参考になれば幸いです。 ①勉強方法と時期、時間使用した教材は、認定講習会テキストとアステッキ教材のみです。 正直に言います。認定講習会テキストはほとんで使っていません。eラーニングで講習会は受講しましたが、流し見、いや流しっぱなしにしました。 受講期間は9月中です

      • 歩行ケイデンスを変化させた後進歩行練習

        結論 後進歩行練習は運動機能向上に有効。 後進歩行練習は、ハムストリングスや腓腹筋の筋活動が高くなると報告されている。 後進歩行を行うためには、後方へのバランス能力や力の調節能力が必要である。 力の発揮のタイミングと強度は選択的に調整されており、これを力の調整能力という。 力の調整能力とは意図的な加速、減速などの変化にも対応できる適応的な随意運動のこと。 意図的な加速と減速の適応的な歩行を指示させた場合、そのケイデンスやリズムに合わせて歩行を調節することや、ケイデ

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          ヒールコンタクトで膝伸展させることの大切さ

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          浮腫に対する理学療法の考え方

          浮腫とは、 毛細血管領域での水分移動の不均衡や間質液の回収を担うリンパ管の機能異常に起因する局所性浮腫と 心臓、腎臓、内分泌機能異常に起因する全身性浮腫に分けられる。 定義としては、組織間隙に生理的な代償能力を越えて過剰な水分の貯留した状態。 一般的治療には、患肢の挙上、筋収縮運動による筋ポンプ作用の促進、マッサージ等によるドレナージ手技など、対症療法的に浮腫の除去を行うことが中心となっている。

          浮腫に対する理学療法の考え方

          頸部深層筋エクササイズ

          頸部深層筋エクササイズは、頸椎の機械的痛覚過敏に対する効果や上肢運動に伴う頸部深層屈筋の筋活動開始時間の向上、座位での頸椎の姿勢保持能力の改善などの効果が報告されている。 頸椎の変性により頸椎の支持性や運動性低下の可能性がある頸椎変性疾患に対して、頸部深層筋エクササイズは効果的な可能性がある。 筋の再教育は非荷重下である背臥位での自動運動から開始し、運動時の症状に合わせて段階的に座位へと移行していく。 頸部深層屈筋エクササイズ 頸部深層屈筋(頭長筋、頸長筋)の再教育、

          頸部深層筋エクササイズ

          透析の食事  大切なポイント

          透析治療者の食事 大切なポイント 1.食塩を控える 透析患者に限らず、腎不全患者は何よりもまず、塩分の制限が大事。 腎臓を守るだけでなく、心臓、脳、血管などの合併症も防げる。 2.エネルギーを十分に摂ること エネルギーの元となる食品を十分に摂り、エネルギーが不足しないようにする。 エネルギーが不足すると、体の中のたんぱく質が代わりに壊されて、筋肉量が減ってしまう。炭水化物や揚げ物でエネルギーを効率的に摂取できる。 3.たんぱく質を控える たんぱく質を摂り過ぎる

          透析の食事  大切なポイント

          首下がりに対する全身への介入

          首下がり症候群(DHS)は頸部伸筋群の著明な筋力低下によって、頚部中間位保持が困難となる一連の症候群である。 首下がり症状を頚部局所の障害として捉えるだけでなく、立位姿勢の評価から脊椎全体および骨盤帯にも着目し、立位姿勢全体の矢状面アライメントを是正することも有効。 疼痛の一例 ・肩後面痛下垂した頭部を支持するために生じた僧帽筋の過用性疼痛 ・頚部後面痛首下がり症状によって生じた頭板状筋の伸張痛 姿勢の一例 首下がり症状に伴う頚部屈曲モーメントに随伴して、頸胸椎移行部

          首下がりに対する全身への介入

          階段昇降バランスの診るべき視点

          昇降動作 昇段動作では,前肢接地(両脚支持相)から挙上相にかけて、前肢の大腿四頭筋と後肢のヒラメ筋が活動する。 このことは,大腿四頭筋とヒラメ筋の求心性収縮が身体の拳上と体重支持に貢献することを意味する。特に、後肢の足関節の筋パワーが,COMの上方 加速度と関連する。 大殿筋は,前肢接地から後肢接地まで活動し続け,立脚中の体幹屈伸の制動に貢献する。 一方,降段動作では,立脚期全般にわたりヒラ筋が活動し,下降相では,後肢の大腿四頭筋とヒラメ筋の活動が大きい。 対して,

          階段昇降バランスの診るべき視点

          生活期における装具の必要性

          装具無し歩行では装具歩行に比べ病巢側運動前野, 両側補足運動野, 非病巢側運動前野,内側一次運動野,病巣側外側一次運動野と推定される箇所にて有意な増加がみられた. 短下肢装具の使用では,前頭葉の運動関連領野の活動が限局されていることが確認された。 このことは,装具歩行ではパターン化された前頭葉の運動関連領野の活動に限局されているが,装具 なし歩行では,内反出現や立脚期における不安定が多くの領域の活動が拡大したと考えられる. 装具装着の可否については,内反尖足の出現,バラ

          生活期における装具の必要性

          被殻出血の運動機能改善に大切なこと

          重度の下肢運動機能障害をきたした被殻出血患者の運動機能改善予測には、 ①年齢 ②皮質脊髄路走行領域の損傷度 ③SIASの体幹垂直性機能 が重要な因子となる。 ①年齢 ラットやヒトにおいて、加齢は脳卒中発症後の運動機能回復を阻害する因子であることが報告されている。 ②皮質脊髄路走行領域の損傷度 脳卒中発症により内包後脚に損傷をきたした場合でも内包前脚や内包膝が損傷していない症例において、それらの領域を賦活させることで運動感覚機能の回復が得られたと報告している。

          被殻出血の運動機能改善に大切なこと

          歩行でのフィードバック、フィードフォワードの注意点

          身体状況や環境の変化に応じた動きの調整は、変化に対する応答と先を見越した予見的調整の2つのシステムがある。前者は,立位姿勢や歩行において バランスが崩れそうになったときに視覚情報,体性感覚情報,前庭感覚情報により異常を感知し,修正しようとするフィードバック制御,後者は動作パターンの乱れが予見されるときに未然に対処するシステムで,フィードフォワード制御である。フィードフォワード制御はさらに予測機構(predictive system),予期機構(proactivesystem)

          歩行でのフィードバック、フィードフォワードの注意点

          大腿骨頸部、転子部骨折患者に対する自主トレのポイント

          筋力強化を図るためには日常生活以上の負荷をかけることが必要。 一般的には最大収縮の60%以上の強度が効果的。 10RMで週2〜3回が好ましい。 四頭筋や臀筋の強化には、抗重力位における多関節運動を主体とした閉鎖性運動が効率的。 スクワットは屈曲角度や臀部を引くような姿勢に変化させることで伸筋群、屈筋群の協調的な発揮を高められる。 骨折後の立ち上がりは体幹を健側に傾斜させ、健側下肢を後方に引く、疼痛を回避した戦略をとりやすい。 これには座面を高くし、患側下肢を後方に

          大腿骨頸部、転子部骨折患者に対する自主トレのポイント

          上肢懸垂用肩装具は意味あるのか?

          肩の亜脱臼 筋緊張が低下した発症早期の麻痺側肩関節亜脱臼は、抗重力肢位となった際の棘上筋や関節包の過剰な伸張により、周辺の軟部組織に過度のストレスを与え、麻痺側肩関節周辺組織の微細損傷ならびに炎症の出現を誘発する。立位や歩行練習などの機会の増大に伴い麻痺側上肢が下垂位となる頻度が増えれば、そのリスクは高まる。 上肢懸垂用肩装具(オモニューレクサ) 上肢を引き上げる作用があり、X線撮像により、装着後は上腕骨頭が平均0.8cmほど挙上することが報告されている。 片麻痺患者

          上肢懸垂用肩装具は意味あるのか?

          肩関節亜脱臼 肩関節の機能解剖

          肩関節の構造 ・受け皿である肩甲骨の関節面が小さい ・可動域は広くなったが不安定 ・不安定性を補うために関節唇、関節包や腱板によって補強されている ・上方には軟骨性の関節面がない ・肩峰と烏口突起の間に靭帯(烏口肩峰靭帯)があり、上方の受け皿となる ・これを肩峰下関節というが、滑液包が潤滑の役割を持つ ・関節包は余裕を持たせる一方で、局部的に肥厚し安定性を高めている。 肩関節の筋肉の役割 ・三角筋は上腕骨を上方へ引き上げるが、これのみでは肩関節の挙上運動にな

          肩関節亜脱臼 肩関節の機能解剖

          片麻痺に対するボバース

          正常姿勢反射は主として立ち直り反応と平衡反応から成り立つ。 これらの反応の持つ、共通の要素は、 ①姿勢をコントロールするための姿勢緊張が正常である事 ②多種多様な機能的運動パターンをつくり出すことができ、このパターンは全人に共通である事 ③相反神経支配が正常に行われ協調された主動筋、拮抗筋、協働筋の収縮作用が行われること 正常では動かそうとする関節より近位の関節は協働筋の収縮により固定されており、主動筋拮抗筋の調節により、末梢の関節をスムーズに動かすことができる。

          片麻痺に対するボバース