見出し画像

合気道の稽古をしていると面白いことがありました。

以前私の稽古会に武道未経験の女性と極真空手経験者の女性が来ました。

ますは受身をやってもらうと、未経験の女性は10分程度で受身の形ができるようになり、極真空手経験者の女性は週一の稽古を一か月弱やってもなかなか形にならず。

私の言語化能力不足もあるでしょうが、「どうしても思った通りに体が動いてくれない」と言っていたのが印象的でした。

武道を経験している方が身体操作という面では優れていると考えていたのでとっても意外。

その違いはなんで生まれたのかを考えると、仮説として「どんな環境に適応してきたか」にあるのではないでしょうか。

極真空手経験者の女性は極真空手という環境に適応した身体の使い方が土台にあるということ。

実際に受身がなかなかできなくても、極真ルールで組み手をしたらいきいきとハイキックをしてきましたし、ボッコボコに殴られました。

武道未経験の女性は土台である身体の使い方が真っ白な状態だから、受身の動きに簡単に適応することができたのではないでしょうか。

私も大学時代から始めた合気道で地面を蹴らない抜重移動や刀で切るという動作に重きを置いて4年間稽古したので、警察になって剣道をしたらその癖が自然と出てしまうのです。

地面を蹴れない(抜重移動をしてしまう)
竹刀で強く打てない(切り抜ける動きになってしまう)
面打ちで駆け抜けられない(相手に背中を見せたくない)

剣道の朝練の度に「お前のやってることは剣道じゃない!」と怒られたものです。

自分のいる環境に合わせて最適化された動きが無意識に現れる、ということですね。

私の大学時代と警察官時代は合気道に最適化された身体操作が染み付いていたということ。

敬天愛人の手合わせ稽古会でも、私は目突き・金的ありなら寝技に持ち込まれてもそこを狙えば生き残れる可能性がありますが、なしだと即締め落とされるので負け確です。

どの条件設定での戦いに適応しているのかがわかりますね。

だから最近私が考えているのは、適応する環境の設定の抽象度をあげること。

合気道やボクシングという具体的な物ではなく、

東洋式の身体操作か
西洋式の身体操作か

この区別にしたらそこに連なる個別具体的な技の習得は全て枝葉になり習得もしやすくなるのではないでしょうか。

そこからさらに抽象度をあげると何が重要になってくるかは色んな武道で共通して言われているものが挙げられるでしょう。

私の入り口は合気道でしたけど、そこだけではなくもっと広げていったらもっと面白い景色が見れそうですね。

これだから武道はやめられない。

Twitter

Facebook

Instagram

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?