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母の優しさは、一年に一度梨に姿を変えてやって来る。

今年も届きました。
大きな、大きな新高梨!

私の顔ほどある、とても片手じゃもてない
その立派な梨は、母からの感謝の贈りものです。


なにの感謝かというと…

「今年も元気に誕生日が迎えられました。」

という、母からの「ありがとう。」です。


実は、昨年から突然始まりました。

母曰く、自分の誕生日に感謝のきもちをこめて
大切な人たちに贈りものをする話をTVで見て、

「これ、ステキ!」

と思ったようです。


昨年は、地元の農協で梨の配送を頼んだのですが…。



「梨届いた?」

「そういえば、まだ届いてないよー。」

「えっ?忘れとんやろか?」



結局、配達指定日に梨は届きませんでした。


母が農協に確認したところ
発送日に在庫がなかったため発送しなかったとの返答が…

自然のものだから、収穫できないのは仕方ないが
発送できないことが分かった時点で
連絡してくるべきだし、問い合わせたときの
電話対応が悪かったようで、母はとてもご立腹でした。


贈るなら地元の梨をと思って、道に迷いながらも
わざわざ行ったのに、期待を裏切られて沸騰していた母。

なだめるのに時間がかかりました。

もちろん、今となっては笑い話ですが。



そんな事情があって、今年は地元の梨を諦め、
ネットショップで鳥取県の新高梨を注文して贈ってくれました。



それにしても… 大きい!!



この大きさをお伝えしたくて、お椀を並べてみました。

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きっと4人で食べても十分満足できるサイズです。


いい色だけど、食べごろなのか不安を抱きながら
とりあえず食べてみることに。


まず皮を剥こうと包丁を入れた途端…

「うわっ!めっちゃいい匂い!」

突如放たれた芳醇な香りに驚いて、
思わず声が出ちゃいました。


8等分に切って、さっそくいただきます。

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詰まったしっかりとした果実感。

シャリシャリの食感。

くちの中で爆破する香り。

あふれ出るジューシーな果汁。


なんと、贅沢なんだろう。


芳醇な味わいがおくちいっぱいに広がり、
至福のひとときに誘われます。

秋の実りに、梨農家さんに、感謝。


(旦那さんと2人で食べきれるのか?)

という心配はどこへやら。



次々に手がすすみ、ペロリと完食しちゃいました。


新高梨って、こんなに豊かな香りなんですね。

まるでアロマのような芳香にびっくりしました。



“美味しい発見“って楽しいな。


美味しいものを食べると、楽しくて、嬉しくて、
誰かに伝えたくてなりますね。


母から始まった”美味しい”幸せの連鎖。


大きな梨を抱えて、友人に繋ぎたいと思います。


そして、来年も再来年も、その先もずっと、
母から梨が届きますように。


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