島田つき

島田つき。水面と水底をたゆたう物描き。 「絵描き」と「物書き」で物描き(ものかき)です…

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島田つき。水面と水底をたゆたう物描き。 「絵描き」と「物書き」で物描き(ものかき)です。絵本「その先と」小説「狐と狸の迷画座劇場」等販売中。島田つき公式サイトhttp://simadatuki.iza-yoi.net/

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納骨堂の犬

 小噺です。  ボクの大切な人のお骨が、とあるお寺に納骨されているんだけどね、そこに一匹の大きなコリー犬がいたんだ。  ボクは小さな小さな子供だったんだけどね、そのコリーにたくさんちょっかいをかけていたんだ。  触ってもなでても優しく尻尾を振る、本当におとなしいコリーだったんだよ。  そのお寺には何度も行っていたんだけど、あるとき、お母さんに聞いたんだ。 「あのコリーの背中に乗ってもいい?」  って。  お母さんは、絶対だめだって。  そんなことをしたらどんなに優

    • ランゴリアーズ~教育虐待~

      監督・脚本、トム・ホランド 原作、スティーブン・キング キャスト、デヴィッド・モース/マーク・リンゼイ・チャップマン/パトリシア・ウェティグ/ケイト・メイバリー ※ネタバレあり ~最初の総括~ 私がトップクラスに好きなドラマ・映画作品です。 子どもの頃に観て、すごく好きになって、何度も何度もビデオ屋で借りてもらって観ていました。 大人になってからはビデオ屋に行く機会が遠のき、長らく観ていなかったのですが、「好きな映画(ドラマ)は?」と聞かれたら「ランゴリアーズ」と答え

      • 都道府県行脚の旅 茨城県

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        記事

          『ベイマックス』~実はハードだった~

          2014年公開(アメリカ合衆国) 監督、ドン・ホール クリス・ウィリアムズ 脚本、ジョーダン・ロバーツ ドン・ホール  ディズニーの作品。  広告ではかわいらしいふわふわした見た目のベイマックスと、それに抱きつく少年の様子が目立っていたので、ほんわかした感動ストーリーだと思っていました。  が、見てみるとびっくり。ハードなバトル&サスペンスものでした……。  まず冒頭から、怪しげな賭博場で、見た目の怖い方々がロボットファイトをしているシーンです。そこで主人公のヒロ少年がお金

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          『白ゆき姫殺人事件』~人間はウソをつく~

          2014年公開(日本) 監督、中村義洋 原作、湊かなえ  ※ネタばれ含む  原作者の湊かなえさんには好きな作品が多いのですが、心をえぐるような内容が多く、見終わると精神が不安定になります(笑)。そして今回もそのような話でした。  見た目が地味で暗くて被害者に恨みを持っていそうな、被害者同僚の城野。  状況が怪しいというだけで城野が犯人だとみんなが憶測で語ります。私の知人はネットのデマにさらされてひどい目にあったことがあるのですが、まさにこんな感じでデマが広がるのですよね

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          『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』~たった一言~

          2016年発表(アメリカ合衆国) 監督、ジェームズ・ボビン 脚本、リンダ・ウールヴァートン  ※ネタバレ含む     2010年公開の「アリス・イン・ワンダーランド」の続編になります。  前作は当時に映画館で見たきりで、話は忘れてしまっていたのですが、キャラクターは覚えていました。  悪役の赤の女王がものすごく嫌な奴でした。しかし、自分の見た目(デカ頭)へのコンプレックスで泣いている姿が印象的で、最終的には「嫌な女」から「可哀想な女性」と認識が変わりました。 「時間の旅

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          『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』~RI☆N☆GO~

          2015年公開(日本) 監督・樋口真嗣 脚本・渡辺雄介、町山智浩 原作・諫山創    ※ネタバレあり 『進撃の巨人』はアニメは観ていましたが原作は未読です。今回は樋口真嗣監督の実写映画についてになります。  まず前半の感想。  ミカサは髪型でわかりやすいけど、エレンとアルミンはパッと見どちらがどちらかわからなかったです。他の人もですが、格好や髪型が似通っているので誰が誰なのか把握するのに苦労しました。  エレンとアルミンは最後まで見た目だけではすぐ区別がつかず、声とポ

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          『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』を観て

          2016年公開(アメリカ) 監督、デヴィッド・イェーツ 脚本、J・K・ローリング 原作、J・K・ローリング    イギリスの魔法生物学者のニュート・スキャマンダーはある目的のためにアメリカに来たが、そこで魔法動物をトランクから逃がしてしまう……。    ※ネタバレあり  たくさんの魔法動物が出てきて、動物好きの自分としてはとてもよかったです。  動物が可愛い! 二フラーとオカミーがお気に入りです。  しかし、ただ可愛いだけではなく、人間と動物の関わり方に切り込

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          『キングコング 髑髏島の巨神』~至高のB級!~

          2017年公開(アメリカ合衆国) 監督、ジョーダン・ヴォート=ロバーツ  脚本、ダン・ギルロイ&マックス・ボレンスタイン&デレク・コノリー  原案、ジョン・ゲイティンズ&ダン・ギルロイ    ※ネタバレあり  お恥ずかしながら予備情報は「キングコングのリメイク(リブート)」くらいしかなく、「まずまず」くらいの期待感で観に行きました。  結果、予想だにしない作品を観ることになりました。  冒頭からいきなりぶっ放してきます。  孤島に不時着してしまったアメリカ兵と日本兵。目が

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          『小さき勇者たち~ガメラ~』~トトが可愛い~

          2006年公開(日本) 監督、田﨑竜太 脚本、龍居由佳里   ※ネタバレあり  平成ガメラ三部作後に、まったく新しい世界観の「ガメラ」として作られた作品です。  この作品は、ガメラがとにかく可愛いし、いい話なのですが、数年ぶりのガメラ復活! 映画館行くぞ! という心づもりで行って観た内容としては、もっとガメラ闘ってほしかったなとか特撮派手でもよかったんじゃないか、とは思いました。  ガメラ、ずっといじめられていて、ちゃんと攻撃するのは最後の最後だけだったし……

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          『残穢~住んではいけない部屋~』~怨みはつながる~

          1992年公開(日本) 監督、中村義洋 脚本、鈴木謙一 原作、小野不由美   ※ネタバレあり  原作者が『十二国記』の作者さんだと知ってびっくりしました。さらにその作家さんの旦那さんが同じく小説家の綾辻行人さんであることにも。  感想ですが、とても見ごたえのある作品でした。  後まで尾を引くような怖さと気持ち悪さがありました。  鑑賞後、漫画読んで一寝入りしてインディペンデンス・デイ観てからぼーっとしててもまだ何かぞわぞわして、翌日までそれが続きました(笑)。  今、

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          竜とそばかすの姫

          監督、脚本、原作 細田守 キャスト 中村佳穂、成田凌、染谷将太、玉城ティナ 竜とそばかすの姫を鑑賞しました。 細田監督の作品は、「時をかける少女」「サマーウォーズ」「おおかみこどもの雨と雪」「バケモノの子」は観ています。 上記だとおおかみこどもの雨と雪が好きでした。こどもたちのそれぞれのラストの決断とか。狼という動物への愛情を感じるところとか。 さて、「竜とそばかすの姫」について。 クジラが雄大に泳いでいたり、Uの世界はワクワクしました。 Bellのデザインもすごくか

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          あけましておめでとうございます

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          「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」~少し大人な極上の鬼太郎世界~

          監督、古賀豪 脚本、吉野弘幸 原作、水木しげる ※ネタバレあり ※ゴジラVSデストロイアのネタバレを含みます。ゴジラ-1.0にも少し触れます。 これまた非常に長くなってしまったので、冒頭に要約を置いておきます。 興味がありましたら全文お読みくださると嬉しいです。 【要約】 非常に好みで面白かったです。 鬼太郎とこういうおどろおどろしさは相性が良いに決まってる! 村の狂気もですし、「妻が探し物」という状況も不気味で、怪奇譚として面白かったです。えぐい話ですが、倫理的に

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          ゴジラ~初代の感想~

          1954年公開(日本) 監督、本多猪四郎 脚本、村田武雄・本多猪四郎 原作、香山滋 キャスト、宝田明 河内桃子 平田昭彦 ネタバレあり 先日、「ゴジラ-1.0」を観たことで、初代ゴジラを改めて観たくなりました。 いろいろ書いちゃったんですが、戦後すぐのゴジラ、という設定は、そういう気持ちにさせる意味でも意義深い設定だと思います。 では初代の感想。 この作品はやはり映画史に残る名作なのだと実感しました。 70年も前の作品なのに、特撮や人間ドラマが今見ても遜色ないところが

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