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今年もイシモチの旬が来た!

 仕事帰りによく立ち寄るスーパーの魚売り場に、福島県産のイシモチがあったので即購入。
 調べてみたところ、イシモチの旬には諸説あるが、おおむね春から秋とされているようだ。冬の間に店頭で見かけなかったのも納得。


 以前、カナガシラを紹介したnoteにも書いたが、イシモチは私の中では現時点での「私的・東北で初めて出会った美味しくてビックリしたお魚ベスト3」に入るくらい大好きなお魚である。

 イシモチは、スズキ目ニベ科の海水魚。
 ちなみに「イシモチ(石持)」という名称は、ニベ科の魚類の特徴でもある頭骨内の耳石(平衡石)から名付けられた俗称で、正式名称はシログチという。各種の魚類図鑑やWikipediaで「イシモチ」で検索すると、シログチのページに案内される。

 宮城県では蒲鉾の材料としてもお馴染み、というのは、こちらに移住してきて初めて知った。
 市販されているイシモチの蒲鉾も、勿論美味しい。
 けれど、鮮魚を買ってきて塩焼きした美味さはまた格別。
 ふわっふわの身が絶品!
 ぱりぱりの皮とふわふわの白身の優しい旨味が口いっぱいに広がって、ごはんにも合うし、もちろん日本酒との相性は抜群である。


 生息域は宮城県以南。仙台市内では、宮城県産のものも福島県産のものも鮮魚店でよく見る。
 しかし、鮮度が落ちるのが早いためか、全国的に広く流通している魚ではないようで、私も北海道在住時は店頭でイシモチを見た記憶は無い。
 また、釣り人向けのホームページ等では「味の評価が低い魚」と紹介しているものもある。小骨が多くて鍋料理には不向き、というのも評価が低い理由のようだが、味そのものも、すぐに適切な下処理をしないと臭みが出てしまう魚とされている。
 

 でも
 新鮮なものは、本当に美味しい。


 勿論、味覚に個人差はあるから全ての人にとって美味と断言はできないけれど、鮮度が落ちた時の臭み等のせいで「美味しくない魚」というイメージがついてしまっているのだとしたら、あまりに悲しい。
 実際、東北以外の地域に在住で、過去に宮城や福島でイシモチを食べたことのある方々からは「宮城(福島)のイシモチ食べたい!」との声を聞くことも多い。
 同じく鮮度が命でなかなか全国流通しなかったホヤが、流通の進化のおかげで最近では関東以南でも扱うお店が増えて、その美味しさが広く伝わりつつある昨今、イシモチも全国的にブームになれば良いなぁ、と、イシモチ好きの一人として密かに願っている。


(写真が下手なのとテーブルの上が雑然としているのは何卒ご容赦ください)

 今回も、塩焼きで。
 ウロコとワタとエラを取って水洗いした後、ペーパータオルで水気をしっかり拭いてから軽く塩を振って冷蔵庫で20~30分ほど休ませ、切れ目を入れて焼いて出来上がり。
 先述のとおり、鮮度が落ちるのが早い魚とされているけれど、しっかり水気を取ってから塩を振って焼けば臭みは無い。
 
 
 これから秋まで、ずっと旬。
 今年も美味しい魚をいただけることに感謝して、たくさんいただこうと思う。
 まだ食べたことの無い方も、良かったら是非。

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