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ファイティングファミリーを観てきた!

いっふゅすっめえええええええる!わっざろっく!いず!くっきん!

というわけで、ロック様ことドウェイン・ジョンソン製作のFighting with my family ことファイティングファミリーを観てきました。

アメリカいや世界最大のプロレス団体WWEでディーヴァと言われた添え物・お色気枠だった女子部門を男子に負けない本格的なプロレスへと昇華させることに貢献したのがペイジというゴシックな雰囲気のメイクをしたイングランド出身のプロレスラーなんですが、彼女がWWEにスカウトされてアメリカに渡り、WWEという生き馬の目を抜く世界で戦う姿を描いた映画。

去年のレッスルマニアの会場でCM流れてて、今年のレッスルマニアの頃には向こうでは上映してて、観てやろうかと思ったんすけどさすがに字幕なしで観るのはハードル高いなwと思って日本公開を期待して待ってました。もしかしたら劇場公開はないかなぁなんて思ってたんですけど劇場公開決まった時はホーリィシッ!ホーリィシッ!って感じでしたね。

マジ、パルコさんありがとうございます!(パルコさんが配給やってるって今更知った。渋谷のパルコに映画館あるのはそういうことだったのね)

観てもないくせに勝手に(ちゃんと公式に許可とって)東京コミコンで宣伝したりしてましたが、我々の三文芝居とは違って映画本編は非常にしっかりしてました。

結構、実話を基にしたこういう話は難しいところあるし、プロレス映画は特に難しいんすよね。台本のあるプロレスを嘘くさくなくドラマに仕立てるって。

今回のペイジの物語も脚色はあるけど、脚色臭い部分の方が実は実話ってのがすごいな、と思いましたw

製作に携わってるロック様もペイジを導くレジェンドとして出演して自分自身を演じてるんですが、実際はペイジが来た時には彼は映画の方に行っててたぶん直接の面識はなかったと思うんですね。その辺は映画としてうまく描いてますが。

一応、ユニバーサルが製作してるからアメリカ映画だけど監督もイギリスの人で、リトルダンサーなんかに通じるイギリス映画の味が出てますね。どんより曇り空の田舎町で繰り広げられる家族の物語をWWEに舞台を移して描いてるって感じですね。イギリス特有の曇り空とフロリダの青空の対比が映画に反映されてるっていうw

そしてペイジ一人の物語というより、ペイジと兄のロイの物語。両親も含めた家族物語なんです。妹はWWEというスターダムへの階段に足をかけ、兄はその道を閉ざされたことによってすれ違い、その兄妹の夢の行く末がクライマックスにどうなるのか!っていう。

泣いた。

たぶん、WWEというかペイジというか、そもそもプロレスを知らない人にもしっかり通じる骨太な家族物語になってた。

WWE知ってる人には「そんなわけないわw」ってシーンも映画的脚色のために沢山あるけど、それだけにWWE知らない人の方が素直に見れるのかな?でも終盤ではイギリス上流階級の奥様もそうであったように下品な言葉でプロレスを楽しめるようになってるかも?

もちろん俺はペイジのファンでもあったし、まさに劇中のクライマックスで描かれる彼女のRAWでのデビューも観てたけど、むしろ映画ではそこに至るまでの裏側が描かれてるので、ペイジというWWEスーパースター(当時はディーバ)のメイキングを見せられた感じだった。

というか、WWEの影の部分をここまで露骨に描くんだなって。

プロレス界、エンタメ界の頂点にあるWWEという大舞台を目指す人はそれこそ世界中に星の数ほどいるのに、その中で輝き続けられるのは本当数える程度。実際、ペイジその人が数年前に大怪我をして事実上の引退をしてるし。

毎週放送があって出演があろうがなかろうが、それに備えて待機し、世界中を周って試合以外のイベントなどもこなして家に帰ることもままならず、トレーニングを怠らず、怪我をしないようにしながらも、それでも大怪我に見舞われたり、ストーリーに恵まれず出番が減っていったり。恐ろしい世界だというのを思い出させられました。

ただペイジは実際ロースター(WWEではNXTから昇格したRAW、スマックダウンの所属になったレスラーをロースターという)として活躍したのはたった数年間(実質2年!)なんだけど、彼女は確実にWWEを変えて歴史に名を残した人だと思うんす。

彼女が2014年に初めてRAWに出てきて王座をいきなり獲った時は俺は正直「は?いきなり出てきたこいつ何?」って感じで見ててw当時はNXTができて2年くらいで(映画ではFCWだった時代もNXTとして描いてる)その辺の選手のこと全然知らなかったんでw

ただそれまでディーバって呼称で女子は男子の添え物っていう時代だったんすね。それが変わりつつある時期だったんだけど。もっと遡れば下着で試合するほんとお色気枠でしかなかった。それを「戦う女」としての見せ方に変わってきた時代の旗手だったと思う。

その後、いわゆるフォー・ホース・ウィメン(ベッキー、シャーロット、ベイリー、サーシャ)が上がってきてディーバという呼称はなくなり、正式に彼女たちもスーパースター(WWEでの選手の呼称)と呼ばれベルトも女子王座になったというその道筋は確かにペイジが作ったと記憶してます。

だから映画の中でモデルやチア出身という同期(多分名前は違うけどモデルはケイトリン、チアはアレクサかな?アレクサはモデル体型じゃないし、劇中で金髪にしたサラヤはアレクサに見えたw)に「プロレス」を教えてるのとか、リーダーシップを見せるのはグッと来ましたね。

あとレッスルマニアのシーンがちょっと出てくるけど、去年俺が行ったWM 34やんけ!と思ったら、実際ペイジがRAWデビューしたあの時期も同じニューオーリンズでWM30やってたんすね(DVD持ってるくせに場所まで覚えてなかったwたった4年で同じ場所でやんのね)。セットは完全に去年ので俺がいた場所ー!ってなりましたwまさかCM流してる時に撮影もしてたとは!

あと、実際、俺はペイジが渡米する時期にイギリスにロックフェス目当てに行ってたんだけど、パンフにも書いてあるけどその当時のイギリスはプロレスが斜陽になってたんすね。街中とかお店で雑誌見ても見つけたのはなんかしなびた団体のチラシが潰れたお店のガラスに貼ってあるというザ・落ち目な感じでw

そんな中で家族でインディー団体やってた人が数年後にWWEのトップスターってすごいなと思った。割と自分が肌で感じてた時間をなぞってて個人的にそういうところが楽しめたお得感w

ちなみに現在ではNXT UKのおかげもあってイギリスでのプロレス人気は復興してるし、実際日本の団体にプロレスの未来・最先端と思わせるようなウィル・オスプレイやZSJがいるし、アメリカに主戦場移っちゃったマーティ・スカルとか唯一無二の存在だしイギリスにはまだ見ぬすごいレスラーがいるんだろうなー。日本から行ってる岡くんもグレート・オーカーンとして人気爆発してるっぽいし、イギリスで見てみたいかも。ダウンロードフェス行けばNXTも一緒に見れるというお得感もあるしw

ちなみに選手としては引退してるペイジさんだけど、先日までは日本人WWE女子スーパースターASUKAとカイリ・セインのタッグ、歌舞伎ウォリアーズのマネージャーとして王座に導き、めでたくASUKAの毒霧を喰らって仲間割れしましたw(ペイジ本人はアスカロックを決めて欲しかったらしいけど怪我のことを考慮してNGになったとかwプロ意識すごい)。今はトーク番組とかで活躍してますね。プロレス一家の血が流れてるからプロレスからは離れられない!

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ちなみにこちらは今年のWMの会場で見かけて盗撮気味に撮ったペイジさんの近影。現役の時より脚が細くなってスタイル良くなったようなwゴスメイクは変わってないものの美人オーラすごかった。

というわけで皆さんも是非、劇場でペイジさんの妙技を味わってください。

そういや字幕が映画の人だからかルミエール感がちょっと足りなかったようなw




ところで、これはちょっとしたネタバレなので見てない人はこの後読まないでw

映画のラストでペイジが「This is my house!」って叫ぶんだけど、これは実際ペイジが「ここは私の縄張りよ!」って意味で頻繁に決め台詞的に言ってたんだけど、映画のストーリーを観てきて聴くと全然違うクッソ熱い言葉になりました。

泣いた。

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