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前頭側頭型認知症を知っていますか〜その10 認知症診断と早期の地域包括への相談

前頭側頭葉変性症は側頭葉もやられるため、母は読み書きができなくなってきています。

「美容院」がわからず、髪をキレイにしませんか、と言われて理解できるようです。

今はニコニコ穏やかで、短い文くらいしか話せないものの、

スタッフに「お疲れ様」「ありがとう」とよく言って、スタッフからも可愛がられているらしく、

優しいスタッフのおかげと私も感謝し、それを毎回スタッフに伝えています。

いずれ言葉が理解できなくなり、話せなくなり、脳全体が萎縮して寝たきりになり、亡くなる病気、認知症です。

苦労が多い人生でしたから、今が一番幸せかもしれません

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認知症専門医と標榜していても、

アルツハイマーと脳血管障害型しか知らない医師や

何でもアルツハイマー用の薬を投薬し、逆に興奮して家族に暴力ふるい怪我させたりするケースがあると

かかりつけ医に言われました。

高齢者の犯罪、とくに万引きにはこの前頭側頭型認知症の患者がかなり含まれているのではとも言われます。

しかし診断できる医師が少ないのでそのままが多いようです。

また前頭側頭葉変性症だと言うと、

「生活が乱れていたから認知症になったのだろう」と言う人がいます。

しかしきちんと生活しても防げない認知症が沢山あります。

認知症予防をうたう商品や商売は沢山ありますが

それは、例えば高血圧や糖尿予防し、フレイルを防ぎ

あくまで一部の認知症についてなりにくい可能性があるだけで

難病にも指定されている前頭側頭葉変性症は原因不明であり、

防ぎようがありません。

さらに認知症は誰でも

例え20代~40代と若くても罹患する脳の病気です。

認知症は防げる!

という

生半可な情報で家族を追い込む

のはおかしな話です。


そして、暴言暴力など介護が大変な場合は

「本人が怪我等せず、周りが介護をしやすくする」を基準に、

投薬をしてもらう判断が家族には必要だと思います。

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認知症様の症状が出る病気も沢山あります。

橋本病、ビタミン不足、鬱…

正常圧水頭症(脳内に水がたまる)もそのひとつで、母の歩行は以前からおかしかった可能性があります。

ラクナ梗塞は細い脳血管が長年沢山つまった状態で、太い血管ではないため症状が出にくい梗塞です。

ダルい、ふらつく、風邪かなあと数日休むと回復するのが特徴です。

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このように認知症診断は

認知症の専門学会に属している医師を学会のサイトで探す

セカンドオピニオンをする

をオススメします。

私は「コウノメソッド」でも検索し、情報を集めました。

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認知症と戦う10年は地獄のようでした。

介護は嫁や子供だけではなく、

介護保険と施設など、社会資源を使い、仲間を増やすこと、また情報戦だとしみじみ思います。

帰省の際はガスメーターをチェックし、使用量が減っていないかなどの日常生活の把握をお勧めします。

また、高齢の夫婦だけ、または単身で住んでいる場合は、

元気なうちに、子供自身が、地域包括支援センターへ登録や相談をすることをオススメします。

地域包括は、認知症がなくても

さり気なく訪問したり、夕飯配達紹介、認知予防講座、

いざというときの通知ブザーなど、様々な社会資源と連携をとってくれます。

災害時は避難所などで確認や手配したり、子供などに連絡したりしてくれます。

何かあったら様子を見にいってくれたりもします。

子供が認知症と思わなくても、地域包括が申請したら、要支援、要介護状態だったケースもあります。

また元気なうちに顔見知りにならないと、

いざとなったときに

知らない人だからと面会を拒否され、

亡くなるまで家族が大変だったケースもあります。

因みに、地域包括支援センターは行政組織なので一切お金はかかりません

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今回は、介護について一度整理をしようと書いてきました。

介護は先が見えません。

介護離職者もたくさん見てきました。

介護する人が健康で仕事をしてこそ、安定した介護が実現できるのだと思います。

また、まだ知られていない認知症についても、一人でも多くのかたに知っていただけたらと思います。

介護する人もされる人も平穏無事に過ごせますように。

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