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本からもらうもの。『平安の文豪 ユニークな名作を遺した異色の作家たち』より。

こんにちは!tamasiroです。

長く読み継がれる本には、多くの人を魅了する理由があります。
文化や学術的な価値など様々です。
では、約千年以上もの長きに渡り読み継がれる本の魅力とは何でしょうか。
個人的には、やっぱり “面白いから” なのではないかな、と思います。
でも “古典” は難読と思われる人が多いのも当然のことです。
言葉は時の流れとともに使われ方が変化したり、新しく生まれたりしますので、自分で使わない言葉ばかりの “古典” に高いハードルを感じてしまう人がいるのも納得です。
そんなハードルを下げて、親しみやすくするには、作家の面白エピソードや、創作されるに至った背景などを知ることなのかもしれません。

『平安の文豪 ユニークな名作を遺した異色の作家たち』
著者様は 河合 敦 さんです。
発行は ポプラ社 ポプラ新書 。

15人の平安時代の作家を、著者様セレクトで解説しています。
いずれの文豪も教科書で見聞きしたことのある有名人です。
平安時代と言っても400年近い期間があります。
今とは全く違った生活の中で生み出された作品たちを書き上げたのは、どのように生きた作家たちだったのか。
文豪の解説やエピソードが紹介されています。
この本の特徴は、現在生きていたとしたらどのような仕事をしていたのかという予想がされていることです。
著者である河合さんの文豪に対する印象が伝わってきます。

2024年、NHK大河ドラマ『光る君へ』では紫式部が主人公です。
もちろん、取り上げられています。
紫式部は歴史上の人物ですが、歴史ではなく古文の作者として記憶している人も多いのではないでしょうか。
意外と知らない生い立ちやエピソード、名作を書き上げた背景など、雑談として披露できるようなネタもあります。
作品である『源氏物語』は、ドロドロの愛憎入り乱れる恋愛モノで読み継がれていく強者です。
私は恋愛モノに苦手意識があり、あまり手に取りませんが『源氏物語』はサスペンスのような印象で読破しました。
多くの人が解説本や漫画化を手掛け、時代背景にかかわらず読み継がれ魅了し続ける他とは一線を画す作品。
ここまでのドロドロを妄想だけで書けるものか・・・と思っていたら、書き記せるだけの経験がおありだったようです。
それはそれで、怖いですが。


他文豪たちの解説も、なるほどと思ってみたり、ちょっと笑ってしまうようなエピソードもあったり、日本文化を知りながら楽しめる内容となっています。
文豪ごとに章が分かれているので、手元に置いて知りたい章を知りたい時に読むこともできます。
折に触れて活用できる解説内容となっています。


それにしても、千年以上読まれ続ける本って!
悠久の時の流れを感じさせる作品を編み出す創作力、尊敬します。



最後までお読みいただきありがとうございました。
今日が素敵な一日となりますように😊

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