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番外:国家の意志

※本文はあくまで筆者の個人的見解であり、
国家及び殉職者並びに遺族を誹謗中傷するものではないことをご承知おきください。

2010年3月26日午後9時45分頃、「天安」は朝鮮半島西方黄海上の北方限界線(NLL)付近(白翎島西南方)で船体後方が爆発し、船体が2つに切断され沈没、乗組員104名のうち46名が死亡しました。

沈没は紛れもない事実であり、同名艦が新たに建造・進水されたことは大韓民国(以後、韓国という)の朝鮮民主主義人民共和国(以後、北朝鮮という)に対する国家意志の表れであると私は感じとりました。

実際のところ、大韓民国政府は当時の沈没理由を北朝鮮の潜水艦の魚雷攻撃によるものであると発表しました。当然、韓国の発表に北朝鮮は反発しています。

しかし、本文のリンク記事で違和感を覚えるのが当時の天安の乗組員が進水式に参加していません。なぜなら、沈没の原因は別にあると主張しているからです。

話の本筋から離れてしまうので、沈没の原因についてはこれ以上触れません。興味のあり方は検索してみてください。

私がこの記事で触れたいのは、短期間の間に同名の軍艦を建造しているということです。

当然、天安が沈没したことを忘れてはならないというメッセージが表向きにあるのは自明です。

このメッセージの裏側には北朝鮮に対して断固たる態度をとるという国家としての意志を示していると私は読み取りました。

しかし、この読みはかなり危険な見方であることは否定できません。

韓国は北朝鮮と仲違いをしたくないという本音があります。
1950年に朝鮮戦争が勃発し、今も戦争は終わっていません(1953年7月~停戦中)。

中国の台頭もあり、武力衝突が生起すると戦争の物理的範囲は朝鮮半島で納まるとは考えづらい現実があります。

そこで選択したのが、北朝鮮の仕業で沈没した軍艦の名前を活かして北朝鮮と背後にいる中国への抑止力として利用したのではないかと私は考えました。

しかし、抑止力の効果については全く効果はわかりません。
今回の韓国政府の行動は内政つまり、国民に向けたメッセージである可能性が高いのかもしれません。

軍事力の整備をもって対外的に国家の意志を示すことは非常に難しいのです(やり過ぎると一線を越える可能性がある)。

翻って日本は国家としての意志を示すことがアメリカの軍事力によって担保されています。

独立国としてこれが正しい姿かどうかは別として、中国の動きを見る限り独力で対応しなければならないのは時間の問題です。

国家の意志を示すには国民の理解が必要です。先の選挙で民意は示されましたが国民の望む政治が行われる保証はありません。

私達自身が自覚を持って政治を環視しなければならない時期にきているのではないかと思います。

長文、散文及び駄文を最後までお読みいただき感謝いたします。

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