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放課後の公園が教えてくれたこと

「じゃぁ、鬼決めよう!いくよー!!」

とある日の夕方。

子供をお迎えに行った帰り道。
自宅に一番近い公園では沢山の子供が遊んでいた。

狭い公園に沢山の子供がいる中、明らかに小学生ではない男の子がいる。

背の高い、中学生か高校生位の男性。
小学生10人位を相手に、鬼ごっこをして思いっきり走り回っていた。

なんて、素敵な風景なんだろう。


本気だから嬉しい


その高校生と思われるお兄さんは本気で遊んでいた。

ジャンケンで鬼を決めた後は、滑り台を下から駆け上がり頂上まで着くとジャンプして地面に飛び降りる。
公園を走り回って、公園と道路の間にある柵を一瞬で飛び越えて行った

小学生たちはとても追いつかない。

もし自分の子供が、滑り台を下から駆け上がったり、上から飛び降りたりしたらきっと注意する。

恐らく、学童の見守りをしてくれるスタッフさんも「見守り」のみで、こんな風に一緒に遊ばない。

でも子供にとっては、こういう「ちょっと悪いこと」を思いっきりやってくれるお兄さんがカッコよく見えるんだろうな。


子供がまだ1歳位の時、ヨチヨチ歩きで遊んでいると、小学校高学年くらいの子が同じように遊具を使った鬼ごっこを始めて、ぶつからないかハラハラドキドキした。

でも小学生位と高校生になると安心して見ていられる。
高校生のお兄さんも手を抜く所、本気で走る所を使い分けている。

「本気で遊んでくれる良いお兄さん」なのだ。

子供ってフレンドリー


マンションに囲まれた小さな公園。

田舎者から見ると、「こんな狭い公園で可哀想」と思ってしまうけれど。
子供は全く気にしない。

大した遊具もないし、広場らしき広場もない。
そんな場所でもボール遊びをする子供が3グループ位いる(禁止ではないらしい)

狭い中でも、それぞれの「グループ」で遊んでいる。

17時になり殆どの小学生が帰ろうとする中。
私は先程のお兄さんの方を見ながら、自分の子に
「あのお兄さん凄かったね。高校生位かな?」と言った。
すると、近くにいた見知らぬ子が突然
「そうだよ!高校生だよ!一緒に遊んでくれたよ!!」と教えてくれた。

「そうなんだ、良かったね」
と話しながら、私はちょとドキドキしてしまった。

大人同士だと目の前で知らない人が話していた時に、その話題に突然入る事って殆どない。


例えば、棚卸でいつもより開店が1時間遅れたスーパーの前で
見知らぬご婦人たちが「何で?」「遅くない?」と話していても
「今日棚卸みたいですよ」と言うのは、ちょっと緊張する。

例えば、リュックのチャックが思いっきり開いている人を見かけても「チャックが思いっきり開いていますよ」とは言いづらい。

例えば(しつこい)
混雑したエレベーターで、自分の降りたい階のボタンが押されていない時。
ボタンの近くにいる人がイヤホンをしていたり、フレンドリーではなさそう?な人だと「〇階お願いします」と言いづらい。


普段、社会とのつながりが云々とか。
地域で子供を育てよう!とか、大それた事を言いながらも。
自分自身は「見知らぬ人」へのバリアが凄く厚い。

仮面がないと話せない


でも「営業職」をしている。

と言うよりも、「営業職」という仮面を被れば話せる。
初対面の人と雑談できる。

何かのイベントで、道行く人にチラシを配ったり、ブースに来てもらうよう声をかける…という「仕事」であれば、知らない人にも話しかけられる。

でも「素」の自分は、とてもじゃないけれど知らない人に話しかけられない。


それに比べると。
子供ってスゴイ。

公園で突然話しかけてくれた子供は勿論。
うちの子も、何かのイベントに参加すると前で説明してくれている人にむかってグイグイ話しかけて行く。

この前のヤマト運輸の見学の時、次男は話しかける所か案内してくれたお姉さんと何故か手を繋いでいた(笑)

放課後の公園は成長の場


多くの子が、子供同士で来ている公園。
狭い公園に沢山の子供がいて、色々なトラブルが起きる。

怪我をする子も沢山いる。
でも、子供同士で声をかけあって、物事を解決して。

こういう場所で子供は成長していくのかもしれない。

学年を超えて、色々な人と関わる力を身につけるのかもしれない。

自分だって、そうだったのだ。

こうやって子供達を眺めていると、色々な事を教えられる。
親にならなければ公園で子供をジーっと観察する事なんてない。
変質者だと思われちゃうし(笑)

そう考えると、親になって良かった。

〈あとがき〉
高校生のお兄さん友達同士2人で来ていました。
でも、もう1人のお兄さんはベンチに座ってコーラを飲みながら「好きだねぇ」とでも言いたいような表情でクールに様子を見守っていました(笑)
子供達も不思議と、座っている方のお兄さんに絡もうとはせず。
やっぱり「大丈夫な人」「ダメな人」を肌で感じるのかもしれません。
子供ってスゴイ!

今日もありがとうございました!


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