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「デジタル」な現代で「アナログ」な手帳に書き留めるということ

心地よい陽射しが降りそそぐ朝。
レトロな雰囲気、店員さん温かみを感じさせる接客、落ち着く空間でいただくホットサンドとコーヒー。
日々の喧騒の中で、頭の中のノイズが小さくなっていくのを感じる。
そんなことを、お気に入りのRollbahnの手帳に書き留める。

先日の読者会で僕は『書く習慣 〜自分と人生が変わるいちばん大切な文章力〜』を紹介した。
影響を受けた1冊ということもあって紹介したが、周りからは思った以上の反応があった。それだけ「書く」という行為に興味がある方は多いのだなと実感した瞬間だった。

僕が書くときに使用しているのがX(Twitter)やnoteなどのSNSと手帳だ。書くことに関しては「デジタル」と「アナログ」を併用している。手帳は書き始めてから1年半が経ち、11月には2冊目に突入した。自分で言うのもなんだが、書く習慣は身に付いたといっていいのかもしれない。

手帳に書き留める時に自分自身で決めているルール。
それは書くにあたってのルールを設けないことだ。
その日あった出来事、行った場所、見たもの聴いたもの感じたこと、響いたフレーズ、読んだ本、好きな歌の歌詞、小説の舞台やプロットなど……。
テーマは自由に、文体や文法も気にせず、とにかく書く。手帳を分けることもせずに、時系列順に書いていく。以前は箇条書きのように書いていたのが、秋頃からは日記のような文章を書くようになり、日が経つにつれて分量も増えている。

現代の生活必需品となっているスマートフォン。いつでもどこでも書いて発信できる。発信によって共感した読者との交流や仕事の依頼が舞い込むなど、何かしらの出会いに繋がることがある。そんな現代で、手帳だからこその良さは何だろうか?
その1つが、周りにはなかなか打ち明けられない悩みだったり、理不尽な出来事などによる不満で生まれるモヤモヤを気にせず書けることだと思う。

SNSなどを見ていると、キラキラした投稿や周りの変化を全身で浴びせられているように感じることがある。鮮やかな写真、鋭く光っている文章、結婚や転職などの様々なご報告。そのキラキラに溶かされそうになる自分。
さらに、日常の中での理不尽な出来事に遭ってしまい、棘のある言動や行動を目にしてしまい、何のために発信したのかいまいち分からないようなニュースを目にしてしまう自分。
こうしてモヤモヤが身体の中にたまっていく。

モヤモヤで溶かされそうになった時は、サッと手帳に手を伸ばす。そして、余計な雑念が入る隙間をなくして一心不乱にモヤモヤを書き留める。
書いたから何かがすぐに何かしらの問題が解決するわけではない。周りからすぐに分かるような変化があるわけでもない。もちろんキラキラしているインフルエンサーになれるわけでもない。
それでも書いていると、次第にモヤモヤの感情がそっと放されていくのを感じ、身体がふっと軽くなる。

いつか思い出として振り返ったり、自分の言葉が自分を助けてくれるかもしれない。小説などを書く時のネタになるかもしれない。
軽くなった身体で、前向きな感情が駆けめぐっていく。明日が、未来が、優しくなるのを感じる。

僕にとって書くという行為は、落ち着く空間でいただくホットサンドとコーヒーのように優しく寄り添ってくれて、日々を生きる中で欠かせない存在となっている。
未来の自分、過去の自分、今の自分に向けて、手帳にエナージェルのボールペンを走らせる日々は続く。



ちなみに今この瞬間のモヤモヤは、字が下手になっていると感じていること。
小学校の時、広報委員会に所属していた。そこで学校新聞を作成していたが「大人みたいにきれいな字だね」と言われたことがある。今は書いている字が小さいこともあるが、自分でも読みづらいと感じることがある。講座に通おうかな。こんなモヤモヤも後に読み返した時に、字の変化を通じて懐かしくなったりするのかな。
……こんな感じで、書きながら気持ちが前向きになっていき結論が出ることがお決まりになっている。
そして小説の舞台やプロットなどと、もっともらしいことを書いておきながら、実際の制作には至っていない(泣)

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