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私と発達障害、ASD女性へのおすすめ書籍編。

ASD(自閉スペクトラム症)を持つ人は、性別だと圧倒的に男性が多いと言われています。統計的にも女性は10人中1〜2人などとされている事が多いです。

いや、女もいるよ?現に私もそうだよ?
……とモヤモヤしている女性は私だけではないはず。そう思いたい。

そこで、おすすめの「ASD女性向け書籍」を紹介したくて記事を書きました。
医師のマニュアル的な本ではなく、当事者やその周りの方が書いた体験記やエッセイなどの方が読みやすいです。

ASDを持つ女性におすすめの本

自閉スペクトラム症の女の子が出会う世界(サラ・ヘンドリックス)

まだ読み終わってはいないのですが、ページをめくる度に「これ私だーーーわかるーーーーー」と転げ回りたくなる本です。
服装(下着も含む)や人間関係の悩みなど、共感出来る項目が多い!

ASDを持つ女性達へのアンケート(当事者がお子さんの場合は保護者が回答)も取り上げられていて、幅広い年齢の方の体験を知る事が出来ます。

著者のヘンドリックスはASDの人々をサポートする仕事をしていたのですが、自らがASDだと気付き診断されたのは40代に入ってからだそう。診断の遅れにはやはり、ASDと性別への偏見もあったようですね。
性に関する事、老いについてなど、医師には話しづらい(だから専門書にはなかなか書かれない)事柄も載っています。

ボクの彼女は発達障害2(くらげ)

著者の「くらげ」さん(男性です)と彼女の「あお」さんの日常を描いたエッセイ。2冊シリーズで、1は恋愛の過程、2は二人の暮らしが中心です。
私の場合、母に「私『これ(発達障害)』だと思う」と差し出したのがこの本だったりします。

あおさんがくらげさんのお家に引っ越す過程で困り事が発生したり、感覚過敏でどうしても出来ない家事があったり……。互いの凹凸(くらげさんには聴覚障害があります)を理解し合いながらの生活は、大変でありながら楽しそうです。

外から客観的に見ないとわからない事もあるもんだなあ、とも感じました。パニック状態の時なんて、本人は自分でもどうしたら良いのかわからないですから。

自閉症だったわたしへ(ドナ・ウィリアムズ)

これはもう定番と言っても良い本だと思います、ちょっと古いかなあと思いますが。
著者がASD当事者で、女性で、しかも日本でもヒットしたと言うのは珍しいですしすごい事だと思います。

「自閉症」について全くと言って良いほど知らなかった頃に読んだのですが、ウィリアムズが幼い頃の内面世界がいきいきと描かれていて美しいと感じた事を憶えています。
ただ、周りからは「この子はおかしい」と思われていたのですよね。実際に他の子供とは違っていたのだけれど。

ASD女性をエンパワメントする本を読もう、読みたい!

ASDの「男女差」は、診断基準が男性の患者を基に作られたものだからだと言われています。男性と女性では特性の現れ方が違い、特に女性は定型発達者に見えるよう擬態(マスキング)してしまうそうです。

他にも紹介したい本はありましたが、あまりに長い記事になりそうなので今回は3冊(3シリーズ?)に絞りました。
タイトルだけでも挙げておきます。

『アスパーガール(ルディ・シモン)』

『見えない違い 私はアスペルガー(ジュリー・ダシェ原作、マドモワゼル・カロリーヌ作画)』

やはり「ASDを持つ女性の現実を描くと共に寄り添いエンパワメントする本」は、欧米が先を行っているのかな、と思っています。
日本だと医師の書いた専門書が多いんですよね……それはそれで役に立ちますが。

こう言う本を日本語で書く女性がどんどん現れて欲しい、と願うばかりです。
(え、お前が書けって?……それはちょっと……ゴニョゴニョ)



※ヘッダー画像は「みんなのフォトギャラリー」からお借り致しました。ありがとうございました。

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