物を所有することで失うもの~17年ぶりに車を持って気付いたこと
17年ぶりに車を日常的に運転しています。
元々運転は上手くなく、特に車両感覚を摑むのが苦手でしたが、、、
17年のブランクが関係しているのか、それとも元々の運転の下手さのままなのか、、、
自宅への車庫入れで4回も擦ってしまいました。
右側のブロック塀にミラーを擦ったのが1回と、
あと3回は、木製ゲートの金具の端に引っ掛かりました。
元々、軽自動車がぎりぎり入るスペースで、
17年前に乗っていたのは軽のワゴン、
今回買ったのは普通の軽自動車。
前回は一度も擦ったことはなかったんですが…。
調べてみると、今の車の方が僅かに車幅が大きいのですが、
通れると思っているのに車体を擦ってしまうショック、
というのは測り知れず、しばらく気持ちが暗くなります。
車を持たなければこんな気持ちにはならなかった、と思ったりもします。
17年前、今は高校生の娘が妻のお腹にいた時、車の故障を機に手放し、駅の近くに住んでいる利点を活用して車なし生活に踏み切って以後、自分では何の不足もなく、自転車で通勤し、車を持たないことでお金に余裕が生まれる良さを噛みしめていたのですが。
今回なぜ車を買ったかと言うと、妻や娘ががコロナになった時、検査や診察へ行くのに車がなく大変な思いをさせてしまった反省からでした。
車を持たない生活をしていたことで、知らず知らず家族に我慢を強いていた罪滅ぼしをしたい、と今さらながら思い、
車を買ったことに対して後悔はないのですが、、、
車とか、家とか、高価な物を所有することで生まれてしまう、
傷をつけたくない、とか、盗られたくない、とか、大事に維持したい、
という心の姿勢、言い換えると守りの姿勢とも言えるのでしょうが、
本当に疲れるものだな、とは思います。
この気持ちは、荷物を必要最小限にして、要る物は現地調達し、要らなくなれば捨てたり人にあげたりしていた、かつて自分がしていた旅行中のさっぱりとした感じとは対極にあるな、とは思います。
家はまだ買っておらず、借家の一軒家に長年住んでおり、
いずれ家を持たなければ、との思いもありますが、
何かを所有することを疎ましく思う自分もいます。
何かを所有することで、その物に縛られてしまう。そんな人生つまらない・・・。
そう思いながらも、タッチペンで車の傷をせっせと直す自分がいます。
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