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風景のレシピ #39 “日蔭”| nakaban

「旅と記憶」を主題に絵を描いている画家のnakabanさんが、風景画の制作過程をレシピ化するこころみです。序文はこちら



風景のレシピ #39 “日蔭”

調理時間:4時間

材料:
マロニエやイチジクの木々:大量
鳥の声:適宜
椅子とテーブル:適宜
人々:たくさん
石の囲い:ひとつ
陽光:全体的に


1.石の壁で囲われた敷地に大量の木々を植える。
  テーブルや椅子を並べる。


2.樹冠に暖かな陽光と鳥のさえずりを振りかける。


3.木陰に人々をくつろがせる。
       木々の幹や人々の上半身に涼しげな影を落とす。


4.会話に彩りを添えるように、もう一度木漏れ日を丁寧に振りかける。


調理のコツ
* 幸福な景色の実在を願って。

日蔭を作ってくれる木々
本を持って休憩に来た農夫
お茶やチェスを楽しむ人々
できあがり。クリックすると拡大して見られます。


◎プロフィール
nakaban (なかばん)
画家。絵画、書籍の装画、文章、映像作品、絵本を発表している。
新潮社『とんぼの本』や本屋「Title」のロゴマークを制作。
著作に『ダーラナのひ』(偕成社)『ことばの生まれる景色』(辻山良雄との共著、ナナロク社)『窓から見える世界の風』(福島あずさ著、創元社)など。
好きなことは果樹栽培、ポストカード収集、そしてもちろん絵を描くこと。
本を読むのが遅い。
広島市在住。www.nakaban.com

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