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百人一首に恋焦がれてzine「詩華」:文学フリマのお品書き


1000年前、想像するしかない平安時代

百人一首の登場人物が現代を生きていたら、
どんな生き方をしているだろう。

百人一首の詩、6遍を現代の物語にアレンジし、それぞれのストーリーをなぞった写真を撮りました。



『ただ浮遊するだけ』

忘れじの行く末まではかたければ今日を限りの命ともがな

貴方は「決して忘れまい」とおっしゃいますが、いつまでも心変わりしないなどありえないでしょうから、いっそのことお逢いできた今日を最後とする私の命であって欲しいのです。


「貴方は料理をしなさそうだね。」
「貴方は花とかあまり見ないでしょう。」 

私のどこを見てるんでしょうか?

「貴方からは余り、人間らしさを感じないんだよね。」

私のホントはどーこも見えていないんですね。

私の塞がったピアスホールの跡や、

私の笑った顔をめちゃくちゃに褒めてくれた人がいたことを、そんな意地悪なこと言う貴方は想像しない。

だから私は想像します。

意地悪な貴方にも、帰りを待ってる家族がいること、謝るのが下手でも優しいお礼が言えるかもしれないこと。

そうしたら私は自分の灰色を手なづけて、ほんの少しの優しさを持てるはずだから。



はじめてのzineの制作に手こずって、苦戦しています(._.)

写真も物語も揃ったから、あとはパーツを組み立てるだけのところまできたと思っていたのに…

その組み立てが迷宮入りしています…

百人一首の作者たちは、今はもちろん生きていないけど、パッと見では意味を理解できなかった言葉たちは、訳を読み、今も尚そのときの温度感が伝わってくることに驚きました。

あー、この人たちは確かに生きてたんだな。生きていた時代が違うだけで、何も私たちと変わらない。

恋したり、身分に葛藤したり、夢を探したり、

今よりもツールの少なかった時代だったからこそ、そこに紡がれた言葉は、現代の文章よりもダイレクトに伝わってくるように感じたりさえします。

1000年前の生きた言葉たちが、
現代に届けてくれる言葉の意味は、
きっと大きいだろうなと思います。

少しでも多くの人に、壁が無い言葉で届きますように。届いたらいいのにな…そんな気持ちから、現代版へのストーリー作りを思い立ちました。

写真は、モデルと写真を撮る私の2人きりで撮影を行いました。レフ版も持てないし、足場にのればバランスゲーム状態の撮影だったけど、

2人だったからこそ、自然な表情が撮れたかな…そこだけは自信があります(。-_-。)


このzineの題名は『詩華』にしました。

名前の由来は詞華集からきています。

詞華集は、美しい詩文を集めた書物・ アンソロジーという意味だそうです。

「うたのはな」なんて、なんて可愛い名前だろう!って。即決でした。


出会えた人に可愛いがられてね。という想いを込めて💫


『詩華』がなにかの言葉を探している人に、少しでも多く出会えますように。願いを込めて💫

p.s.私は少しでも早く編集を終わらせます…

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