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《創詩》

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《創詩》〜SATANO〜

《創詩》〜SATANO〜

我が凱歌の実在よ

湧き上がる無限なる生命よ

それはいずこより来たり

果たして、いずこへ至る

瞬間に現れ、 ときに瞬間に消えゆくにも似て

なれど有り、なれど無きが如く

ある時は紙の面裏

ある時は彼方の光年

刹那にあり、なれど永遠の旅路

常に始点、常に終局

此処にあらず、彼処にあらず

ゆえに触れず、なれど五体に出づる

おまえは此処までと線を引かれたら、

その度に、一歩超えゆく

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創詩 30

創詩 30

カオスと秩序が手のひらを合わせ融合する

その輪郭が合一せんと互いに引き合う

内なる世界は外なる世界とあいまみえ、久方ぶりの挨拶を交わす

あたりは輝きを帯び、より精彩なる光景を浮かび上がらせる

去来するは、躍動とも静寂とも思える不思議な心地

瞬間なる生命は、微妙なる法則に溶け合い

本来ひとつであった偉大な鼓動を取り戻す

見えはじめる新しき秩序と体系

静かなる革命の足音

創詩 29

創詩 29

それは姿を変えて現れ、

私の元に舞い降りる

あるときは私を導き、

あるときは悪しき道をふさぎ、

あるときは大いなる力となり、

あるときは私を鼓舞し、

あるときは私を守り、

あるときは敵を討つつぶて

あるときは友となって現れ、

あるときは父母の如く育み、

あるときは師となって諭し、

あるときは伴侶となって寄り添う

それは、根源なる自然の意志であり、

しかし、私を超えた何もの

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創詩 28

創詩 28

光織りなす天空の造形

さえずる小鳥の声心地よく

陽光も輝きに満ちて、小さきものも光を得る

大地は豊かなる生命の揺籃

川の流れは、常に清新にして

水面は澄んで、すべてを映す

山々は天を突いて神々しく

風は時節の趣きを届ける

辿る小道の、人を導き

安堵せる我が胸の、小気味よい鼓動

創詩 27

創詩 27

貴方はドアを開け

もう夜だというのに

ある使命のために飛び出していった

振り返った眼差しはまっすぐで

清浄な光を湛え 、優しさと一途な生命を表していた

貴方は悲嘆にくれる事があっても 、頭を上げ、再び歩みだす

新しき思想で物事を見つめ

新しき心で人々を包む

あのときも

きっと、これからも

創詩 26

創詩 26

陽光射す湖面の照り返しは

視覚を通して、心のひだに繊細なる陰影をほどこす

瞼を閉じれば、ありし日の友の顔が、硝子細工の輝きを放って映し出される

手を伸ばして触れるところの冷涼は、その感情の奥へとに染み入り、ひとときの癒しを与えてくれる

午後の光眩しく、木陰に身をゆだねて、あおぎ見る大空の

光遠き視界のその先に、蒼き空間のその先に

あなたはいつも笑顔を返す

創詩 25

創詩 25

『微笑』

あのひとは、自身の足がもつれたのを

無垢なる子供のような微笑みでちゃかしてみせた

ああ、貴方は、このように

自らの生死の諸相を、微笑みをもって迎え入れ、

乗り越えていくのだな

あらゆる労苦も、尽きせぬ悲しみも、刹那の栄華も

そして、その死さえも

創詩 24

創詩 24

『青年』

君は幾多の悪条件も顧みず、前進を開始した

偉大なる生命は、健気なる精神の内に脈動し、妙なる音律を奏ている

善なる者を護らんと、あの大いなる本体より使者は訪れ、君を取り巻いた

悪辣なデマや冷たき批評など君の耳には入らない

そのひたむきさは、知らずのうちに烈風を裂いて、勝利を手にしたのだ

創詩 23

創詩 23

妙なる律動は、善にして強靭なる一念に共鳴し

新たな黎明を告る未曾有の民衆群を糾合する

開けゆく地平に、尊厳なる旭日は昇り

まばゆいばかりの光を放って

勇敢なる顔を神々しく照らす

私は、人間生命の奥底に、

あらゆる美の可能性と穢れなき善なる光源を信ずる

ゆえに私は、人間生命を蝕まんとする、卑劣な悪魔どもを憎む

高慢なる卑しき画策や嘲笑、悪口の類いなど

いつか滅びゆく事を知っている

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創詩 22

創詩 22

『桜梅桃李』

黄金なる陽光は大気に満ちて

豊穣たる生命をその体躯に分かち合い

善の求心力に価値は糾合される

元初の光は億劫の闇を焼き尽くし

怨念たる束縛の鉄鎖は砕け

心と心は同胞たる杯を交わす

血流は本然なる歓喜の律動にして

使命と使命との運命なる邂逅

桜なるか我、梅なるかな君よ

創詩 21

創詩 21

奥底より響きわたる音声は

本来なる国土に、宿縁の生命を呼び出だし

眼を開けば、絶えることなき生死の営み

広大なる世界に立ち尽くす事あれど

歩み始めるは、現実なる歩幅

内なる革命は、人知れずそのままに思えども

いつしか必ず、現実を変える

その現れたるとき、人々は信じるであろう

自らの喜びの根源を

創詩 20

創詩 20

緑野に、滔々たる大河あり。

瞬時も絶えざるその流れは、岸辺を清新にあらい、広大なる大地を潤す。

草木は、その恩恵をめぐらせ、太陽へと向かっては、いつか地へと還る。

ふと想いをはせる。その源流よ、いかに。

静寂なる大地の懐。

あの新しきものの迸る勢い。

「ああ、澄みきった空が湧き出しているのだ。」と旅人は言った。

峻烈にして清冽なり。何を求めて彷徨う事なく、またその行く末を憂うる事なし

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創詩 19

創詩 19

冴えて澄み渡る天空の戯れ

いつ終わるとなき不壊の楽土

ああ、この喜びよ、このままに

なれど、不意に訪れる新たな引力

遥か手をかざしてみれば

かの国土に濁乱の栄枯盛衰

巻き込まれゆく数多の生命

ああ、悪しき流転の止まらざるか

心せよ、今再びの勅命の下り

いざ、宿習の眷属と生ぜん

創詩 18

創詩 18

黄金なる光は、丸い円球を優しく包んで、今日一日の仕事を終える

漆黒なる闇と静けさは深々と迫り、あたりを支配する

それでも何事もなきように、それは自らの運動を止めない

虚空の如き空に舞い出でて、あの光の行く先を見よ

それは、悠久にして絶えざる営み

かの大地は新しき夜明けを迎える