堂島チロル@シナリオライター

普段はゲームや音声作品などのシナリオを書いて食べてます。誰かの毎日がちょっぴり楽しくな…

堂島チロル@シナリオライター

普段はゲームや音声作品などのシナリオを書いて食べてます。誰かの毎日がちょっぴり楽しくなる、そんな物語を創れたらいいなと思ってます。お仕事依頼はwork☆403.zombie.jpまで(☆⇒@)お気軽にご相談ください。

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最近の記事

【活動報告】Aug.~Oct.2023

こんにちは。久しぶりになってしまいました、堂島チロルです。 7月のnote創作大賞の〆切から3か月ちょっと。 その間に落選が決まったり(残念!)秋が速足で通り過ぎようとしていたり、で、もう今日はハロウィン。 ハロウィンピカチュウにはまだ出会えないポケスリトレーナー(?)です。 せっかく始めたnoteをそのままにしておくのも勿体ないので、簡単に活動記録を残しておきたいと思います。 ■仕事関連 ・アプリゲーム『茜さすセカイでキミと詠う』 引き続きイベントストーリー周りをお手

    • 【詩】もしも不安をつかまえたなら

      あなたがもし今たったひとり くらやみのなか 不安をつかまえたなら その不安がどこにも飛び立たずに困っているなら どうぞ水をあげてください 不安はひとりがとても苦手だから、水を含んで喜んで増えていきます 不安、不安、不安、と。 もし冷蔵庫の中にストックがあるなら、ミルクやシロップも好物です 不安、不安、不安、不安、不安 上手に増えたらほめてあげましょう 歌ってみるのもいいかもしれません 不安、不安、不安、不安、不安 フアンフアンフアンフアンフアンフアン ふあんふあんふ

      • 【旅行記】2023東京~金沢メモ

        こんにちは、堂島チロルです。 3泊4日の自称・修学旅行を終え、今日で夏休みが終わりの堂島です。 タイトルは【旅行記】などと大きく構えておえりますが、 今回は自分用の旅行メモみたいな感じで行きたいと思います。 ゆる~く流し見ていただければ幸いです。 修学旅行って?実は堂島、6月初旬から今(7月下旬)までを『夏休み』と称し、ちょっぴり学生気分で過ごしていました。詳しい経緯は以下の記事をご覧ください。 つまり『創作大賞2023』を軸に、仕事の少ない時期を有意義に過ごそう!これ

        • 【創作大賞2023】に応募してみて/イラストストーリー部門

          なつやすみ 嗚呼なつやすみ なつやすみ……  世間では夏休みが始まる時期ですね。耳に直接叩きこまれる蝉の声。  私の夏休みですか? なんと終わりました。創作大賞2023とともに。  もう少し正確に言えば、創作大賞〆切の翌日から行った旅行とともに、更に言うならば旅行から帰ってきてから2日確保している回復期間とともに、つまりは明日、夏休が終わります。  前置きが長いですね。本題に入りましょう。 夏休みの自由研究、それが創作大賞2023 「夏休み」「夏休み」と連呼していま

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        • 【小説】アイツとボクとチョコレート(全15話)
          15本

        記事

          【小説】アイツとボクとチョコレート【15話/完結】

          15話 天にも昇るというのなら 「うわぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」  足元に何もないと気づいたが最後、絶叫マシンも真っ青な急降下。フリーフォール。自由落下は加速する、教科書通りだ。もうすぐボクの体は勢いよく床に打ち付けられて、潰れたトマトみたいになるだろう。観念して両目を閉じた――けれど。  ……むにゅっ。 (むにゅ?)  床の衝撃では決してありえない、奇妙な感触。一瞬遅れて、手すりが床に落ちる甲高い音がした。何かがおかしい。ボクは手探りで体を起こし、ゆっくりと瞼を開け

          【小説】アイツとボクとチョコレート【15話/完結】

          【シナリオライター/堂島チロル】のプロフィール

          はじめまして。 フリーランスにて、ゲームやボイスドラマを中心に シナリオ(脚本)を書いております、堂島チロルと申します。 こちらにはお仕事募集ページとして、経歴等を記載しております。 最後に連絡先も置いておりますので、 ご相談やご依頼などございましたら、お気軽にご利用くださいませ。 ▼募集媒体・ジャンル ※基本的に商用媒体(有償)にて募集しています。 ・ゲームシナリオ ・音声シナリオ(ボイスドラマ、ドラマCD) ・小説 ・映像シナリオ ・漫画原作 ▼近年の経歴>ゲーム

          【シナリオライター/堂島チロル】のプロフィール

          【小説】アイツとボクとチョコレート【14話】

          14話 目を逸らさないで  最悪だ最悪だ最悪だ!「服を脱がせろ」? いくら中身がドラゴンだって、仮にも教師が生徒に対して言う言葉なのか!? ボクがセーラー服を着てなかったら――いや着てても同じだけど――間違いなくセクハラの絵面だと思うんだけど。  こんなことになるんだったら、空き教室にアイツを置いて来るんだった。変な同情なんてやめて、薬なんて探さなければよかった。わざわざ山本に頼みごとして、タクシーなんて呼びつけて怪しまれて。ああもう、時間が巻き戻せるのなら、巻き戻したい。

          【小説】アイツとボクとチョコレート【14話】

          【小説】アイツとボクとチョコレート【13話】

          13話 生まれたままの姿へ 【Side:りん】 「鈴野さん、こっち! タクシーもう来てるよ」  レディース物のバッグを抱えた山本が、周囲を気にしながら、こちらに手を振ってくる。ボクがアイツに肩を貸しているのに気づくと、駆け寄ってきてもう一方を支えてくれる。 「先生、すごい汗だけど……大丈夫なの?」 「コイツなら平気。  それより他の先生たちには、うまく言っといてくれた?」 「うん。保健室のことは吉武先生が見てくれるって」 「あり……がと…………」  今にも倒れそうな顔

          【小説】アイツとボクとチョコレート【13話】

          【小説】アイツとボクとチョコレート【12話】

          12話 止められない! 【Side:ミツハ】  10月、文化祭当日。学校中がお祭り騒ぎだ。  しかし悲しいかな、私は業務上、保健室を離れるわけにはいかない。代わる代わるやってくる保健委員の生徒たちから貰う差し入れのおかげで、辛うじて文化祭に参加している感を得られているけれど。  そもそも私は文化祭を楽しむために人間界に来たわけじゃない。そう言い聞かせるものの、本来の目的達成が絶望的な今、やはり少々寂しくはあった。 「ミツハ先生、お昼食べました?」 「吉武先生! お疲れ様で

          【小説】アイツとボクとチョコレート【12話】

          【小説】アイツとボクとチョコレート【11話】

          11話 癒せない傷 【Side:ミツハ】 「はぁ…………」  あのモールでの出来事から、ため息をつくのは何度目だろうか。ひょっとしたら私の年齢を越えてしまったかもしれない。ちなみにここでいう年齢とは、20そこそこの人間的見た目年齢ではなく、1000をゆうに超える、ドラゴンとしての実年齢のほうだ。はぁ。  理由はわからないけど、私はベル様を傷つけてしまった。「恩返しなんていらない」――あれは私のことなど必要ないという意味だろう。自分が気づかないうちに、絶縁を突き付けられる

          【小説】アイツとボクとチョコレート【11話】

          【小説】アイツとボクとチョコレート【10話】

          10話 ボクの大好きな  夕食の片づけを手伝って、入浴。その後、間髪を入れずすぐに肌の手入れ。髪を丁寧に乾かしたら、ボクは隣の姉さんの部屋へ行く。  エアコンを切っていたから部屋の中は少しむっとした。換気のために窓を開けると、夜風がコレクションドールの髪を揺らす。そのすぐ横に置かれたフォトフレームの中で笑う、ボクとよく似た顔立ちの少女。  鈴野ラン。  6つ年上の姉さんは、5年前に交通事故で死んだ。  その日の朝は元気だったのに、夕方に再会した時は包帯まみれなんて、誰が想

          【小説】アイツとボクとチョコレート【10話】

          【小説】アイツとボクとチョコレート【9話】

          9話 信じればこそ 【Side:りん】 「行きましょうっ!! 今すぐに!」  鼻息荒い新任教師を制止して、ボクはお気に入りの服の肩にくっきりと残る足跡を指さした。どう考えてもこっちが先でしょ。 「す、すみません! 思いきり踏んじゃいましたよね。痛くないですか?」 「そうじゃなくて、汚れてるから。先に替えを買わせてくれる?」 「!! 買うだなんて! お支払いは任せてください。  全て私の責任ですから!」 「その言葉、忘れないでよ」  ボクはまっすぐに目当ての店に連れて行

          【小説】アイツとボクとチョコレート【9話】

          【小説】アイツとボクとチョコレート【8話】

          8話 翼重なる場所 【Side:ミツハ】 (ここが『ショッピングモール』……)  生徒に勧められてやってきたのは、巨大な商業施設。  足を踏み入れるなり、私は感動の渦に巻き込まれた。 (大きい! 広い……! 天井が高い…………!!)    いわゆる吹き抜けという建築様式だ。普段はずっと保健室と自宅マンションの往復というのもあって、とてつもない開放感を覚える。  それから、ほんの少しの懐かしさ。 (あの森の洞窟も、このくらい大きかったな……)    ドラゴンとは体の大き

          【小説】アイツとボクとチョコレート【8話】

          【小説】アイツとボクとチョコレート【7話】

          7話 休日のすごし方 【Side:りん】  ブーーーッ、ブーーーッ、ブーーーッ…………  朝8時15分。3回目のスマホのスヌーズバイブレーション。 ボクはようやく惰眠を妨げるそいつに手を伸ばす。『アラーム 8:00』の表示をスライドして、再びベッドの中へ。  しかし安心したのも束の間、ハッと目を開いた。 (昨日、寝る前に母さんが何か言ってたような……あ!)  タオルケットを跳ねのけ、ベッドを飛び降りる。それから壁のフックにかけたセーラー服をひっ掴んで、階段を駆け下りた

          【小説】アイツとボクとチョコレート【7話】

          【小説】アイツとボクとチョコレート【6話】

          6話 焦れるふたり   タチの悪い人間に命を狙われていたドラゴンの子ども、すなわち私を見事な立ち回りで助けてくれた、ベルトルト様。もちろん私としては、ご本人に恩返しをするつもりだった。  けれども運命は無情だ。別れの時はあっという間に訪れた。人間界でのドラゴンの扱いを知った『お父さま』が、私たちドラゴンを全て天界に引き上げる決定をしたのだ。 「そんな……! もう少し待ってください、お父さま!」  懇願虚しく、翼が、尾が、光に包まれ上昇していく。 「そうか……お前、うちに

          【小説】アイツとボクとチョコレート【6話】

          【小説】アイツとボクとチョコレート【5話】

          5話 私を助けてくれた人  深い森の奥に太古から人知れず存在する、大きな洞窟。 それが私にとって初めて見た景色であり、同じく初めての棲み処だった。  私は卵から生まれた。親の顔は知らない。おそらく何らかの理由があって、卵の状態で置き去りにされたのだろう。  生きていくのに必要なことを教えてくれたのは、森の住人たちだった。草木に小鳥、四つ足の様々な獣たち。皆、私の家族だった。 「まさか自分が生きてる間に、ドラゴンの子どもにお目にかかるとはなあ」  ドラゴン。それはコウモリの

          【小説】アイツとボクとチョコレート【5話】