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夫婦関係をより良くする自己表現が学べる「夫婦・カップルのためのアサーション(野末武義 著)」【書評】

こんにちは、そのまんま夫婦 妻のひよこです。

このnoteでは「夫婦・カップルのためのアサーション(野末武義 著)」という本での学びをまとめていきます。

夫婦関係の本は、主観的で自分をなぐさめてくれるだけの本が多いんですが、この本は心理学の観点から客観的に書かれています。

間違いなく自分とパートナーの理解を深め、解決に導いてくれる良書です。

■ アサーションとは?

アサーションとは、1950年代にアメリカで生まれた人間関係やコミュニケーションに関する考え方とスキル
(引用:第五章 アサーションについて知る)

本のタイトルにもなっている「アサーション」という言葉ですが、これはもともとアメリカで提唱され、1980年代はじめに平木典子氏によって日本に持ち込まれた考え方だそうです。

いくつかの立場や考え方があるそうですが、本書では「自分の言いたいことを強く主張する」という意味ではなく「自分も相手も大切にする自己表現」という意味で使われています。

本書では、このアサーションについて理解を深め、自己表現のスキル(アサーティブ)を身につけることで、夫婦関係をより良いものにしていくことを目指しています。

■ アサーティブな自己表現とは?

・自分の気持ちや欲求を率直に表現し、なおかつ相手にも肝心をもって、相手の気持ちや欲求も大切に理解しようとする自他尊重のコミュニケーション
・I'm OK. You are OK.

・アサーティブな自己表現のためには、自分の心の中を「私は」を主語にして表現する(i message)が有効
・自己表現だけでなく、聴く、理解する、受け止めるも大事に
・「私はこう思うけど、あなたはどう?」など、パートナーの自己表現も引き出し、理解しようとすることが重要

アサーティブな伝え方のポイント

1,アイ・メッセージで伝える

アイ・メッセージ(i message)とは主語(「私は〜」)を意識して使う、表現のこと。

日本語では主語が省力されることが多いですが、あえて意識して入れることで自分の気持ちが相手に伝わりやすくなります。

また、相手を主語にすると攻撃的になりやすいのですが、自分を主語にすることで相手への建設的な提案もしやすくなります。

 「あなたはどうして●●●なの?」「だからおまえは●●なんだ」
 「私は、あなたに○○してほしい」「僕は君が○○することをやめてほしい」(声を荒らげず落ち着いて)

2,パートナーに肯定的なメッセージを伝える

感謝、ねぎらい、配慮、好意を自然に、具体的に伝える。何気ないことに対してでok。

「ありがとう」、「ごめんなさい」をきちんということ、余計な一言は付け加えない(否定するような前置きなど)も大切です。

最初は怪訝な顔をされるかもしれませんが、がっかりせず率直に伝え続けると相手にメッセージが伝わりやすくなります。

 「いつも感謝しているよ」
 「家族のために大変なお仕事をがんばってくれて、いつも感謝しているよ」

■ 夫婦円満のコツの「わかったつもり」を解消できる

夫婦円満の秘訣とかってweb記事でもよくまとめてありますが、わかった気になっていて実際にできてないことってかなり多いです。

個人的に「わかったつもり」の状態は危険だなと感じているので、本書で夫婦関係について心理学的観点からしっかり理解できたのはとてもよかったです。

一般に「夫婦円満のために良しとされていること」も腑に落ちましたし、良い表現、悪い表現という判断もできるようになったと思います。

特に、「パートナーの話をどう聴くか?」「パートナーや自分の怒りへの対処」は具体的でとても参考になりました。

このほかにも本書から得られた学びはたくさんあるのですが、すべてを書くよりは本を読んでいただいた方が理解が深まると思います。

■ 大事なことは大抵面倒

本書を読んで、改めて「人間って面倒だな〜」と感じたことを正直にお伝えします。笑

でも、大事なことほど面倒なわけで。

このくらいの面倒を面倒くさがっていたら、良くなるどころかどんどん面倒なことになっちゃうんですよね。

そもそもは、妻としてどのように夫のサポートをするべきか?ということを模索していて、出会った本でしたが、改めて「自分の気持ちをきちんと伝えること」「相手に向き合っていく」ことの大事さを実感しました。

というわけで、本書を読んで自分が特に気をつけておきたいことをTodoにまとめておきます。

【Todo】
・相手の意見は自分にとって受け入れがたいものであっても、反射的にアドバイスしたくなったとしても、一旦受け止める。相手の背景にある感情を言葉で表して飲み込む。
・自分の意見はアイ・メッセージで表現し、相手の意見も求める。そして2人の意見から答えを出す。
・白黒をつけようとしない
・旦那から給料を受け取るなど、日常となってしまっていることにも、感謝を忘れず、折をみて感謝や好意、ねぎらいの気持ちを言葉であらわす

 今回読んだ本はこちら


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