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ドラッカーのマネジメントについて学ぼう - ①マネジメントの役割

いまさらドラッカーか…

ボク自身もそう思った。
2024年の現代、マネジメントを説く本は掃いて捨てるほど存在する。

ドラッカーの「マネジメント」がアメリカで出版されたのは1954年。
日本に最初に紹介されたのは1956年、ダイヤモンド社から初の日本版が発刊されたのが1957年…。今から70年も前のことだ。

ボクが今の仕事の中でマネジメントが必要かというと

ボクは、毎日のようにいろいろな社長と会話をする。
その中で、ボクはその会社の実力値を知りたいので、どのような考え方でマネジメントを行っているかを社長に聞くことが多い。

しかし、残念なことにご自身のマネジメント手法を系統立てて説明できる経営者はごくわずかだ。そして、説明以前に、組織作りやメンバーの育成を行き当たりばったりで行っていたり、感情に訴えかけること(場合によってはペナルティを科したりすることで!)で部下を動かそうとしている社長も意外と多いということが分かってきた。

ボクの仕事は、成長したいと考えている中小企業の社長たちと並走して、我々が設定するゴールを目指してもらうことだ。ボク自身がマネジメントのことをキチンと系統立てて理解しなければ、彼らのどこが悪いのか見極めることができない。そしてサポートすることもできない。
…そう考えた時に、ボクが理解すべきなのは、やっぱり「マネジメント」の基礎の基礎であるドラッカーなんだな…というところに行きついた。ドラッカーのマネジメントを系統立てて理解すれば、その他のマネジメント理論にも応用が利くだろう。

ドラッカーが提唱しているマネジメントの役割

前置きが長くなってしまったが、毎週金曜日にドラッカーのマネジメントについて書いていこうと思っている。ご興味ある方は引き続きお読みいただけると幸いだ。

ドラッカーは、2001年発刊の「マネジメント/エッセンシャル版」の中で、日本の読者に向けてこんなことを書いている。
「マネジメントは、今や先進社会のすべてにとって、欠くことのできない決定的機関になった。さらに、あらゆる国において、社会と経済の健全さはマネジメントの健全さによって左右されるのだ。」

ドラッカーは、営利企業だけでなく、全ての組織が社会的な機関であると定義している。そしてそれらの組織は、組織自体のためではなく、社会、コミュニティ、個人のニーズを満たすために存在すべきだと提唱している。つまり「その組織がどんな組織か」よりも「その組織が成すべきことは何か」が重要と考えなければならず、その「成すべきこと」は社会や個人への貢献でなければならない。(日本語の文脈で「マネジメント」というと「管理する」という動詞的に使われることが多いが、ドラッカーはマネジメントを「機関」という言い方をしているので、ボクのこの記事の中では「マネジメント=管理や育成を行うチーム」という定義をしていきたいと思っている)

そうなると、組織が社会や個人に貢献するために、マネジメントが持つべき役割は何かを定義しなければならない。ドラッカーはマネジメントに3つの役割があると説いている。
1. 組織の目的を明確にし、その目的を果たすこと
2. 組織に属するひとりひとりを育成し、人材を活かすこと
3. 組織が社会に与える問題を解決し、社会に対して貢献すること

さらにマネジメントが意識しなければならないこと

そして、マネジメントは常に「現在と未来」「短期と長期」を見据えて、決定し行動しなければならない。目先の利益を優先して健全さと存続性を犠牲にすることはあってはならないことだ。その逆に将来の大きな利益のために目の前の危機を放置することも避けなければならない。そして短絡的な意思決定が環境に与える影響も考慮しなければならない。

さらにドラッカーは、マネジメントは管理的活動と併せて起業家的活動も行うべきだと言っている。つまり、すでに存在しているリソースを管理し活用すると同時に、縮小している分野から成長している分野へリソースの配分を行い、古い慣習を捨てて未来を切り開いていかなければならないと説いているのだ。

そして、手段に関心を持ち、仕事に関心を持ち、組織に関心を持ち、結果を出すことを求められる。なぜならば、社会が関心をもつのは、マネジメントが何をしているかではなく、マネジメントが残した結果だけだからだ。



いやあ、初っ端から難しいぞ。

書いてあることは至極真っ当で、理解できる範囲のものである。
しかし、これだけのことをバランスよく実行することが難しいし、それをボクがいろんな社長に解説することが難しそうだ。

とはいえ、ここで立ち止まってはダメだ。
ドラッカーの言うように、未来を見据えてボク自身のリソースを配分していこう。


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