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心と身体⑩

今年ふたつめの退職


有給休暇消化中に次の職場を決めた。
無職の期間があることが嫌だった、すぐ次の職場があるんだぞということを証明したかった。
 
 長く勤められるようにと考えて、体力勝負ではない、医療事務の仕事に戻ることにした。ただ、今回は歯科医院を選んだ、条件に合っていたし、新しい事をしたかった。歯科は初めてだったのでぴったりだと思った。

 求人を見て、エントリーを済ませると、医療求人サイトが医院と私の間に入ってくる形だった。医療求人サイトとはLINEでやり取りがあった。
 面接日がいつになったか、面接の結果はどうだったか?など細かに聞いてくれて頑張ってきてくださいなど担当者からLINEがきた。

 院長はオペ中の為、院長ではなく事務の社員の方が私の面接をしてくださった。診察室など見せていただき後日体験に来てもらえるか聞かれた。
 帰り際にオペが済んだ院長が遠くから『1度体験に来てー。』と笑顔で言っていた。
 体験に行くことになりましたと求人サイトの担当者にも報告をした。
すると、担当者からそれは給与の発生する体験ですか?と確認が来たが
今の時点では給与が発生するかどうかの説明までは受けていないですと報告した。
 体験は短時間で終わった。その後院長に呼ばれ、初めて話すことになる。
 改めて履歴書を眺める院長。履歴書の折り目を見ながら『こういうところなんだよねー』と・・・。『わかる?』と言われ私も見た。
 数ミリずれていた。『あ・・。こうですよね。』と折りなおす私。
 『まあ、年齢の事はいいんですよ。あなたにには患者さんのよき話し相手にもなって欲しい』と言われた。
 そして『あと、○○さんさあ、求人サイト側に体験に行くって話した?俺怒られちゃってさあ。いいんだけど、採用するんだけど、求人サイトには、条件が合わなかったとか、なんか適当に理由つけて不採用だったって言ってくれる?』と・・・。確か採用になるとお祝い金もらえたんだけどなあ。
一瞬思ったけど、『わかりました。』といろいろモヤモヤしながら帰宅した。
 それから数日して、勤務初日、制服もまだ用意されておらず、履物も何回も確認したけど、こちらで用意しますと言われたので、用意せずに行ったら、誰かが過去に履いていたような埃まみれのナースシューズを拭きながら渡された。不信感が確実に沸いた。
 久々の医療事務の仕事、ブランクが凄すぎて変わった医療制度もあり勉強しなくちゃいけないなと思った。窓口の仕事は久しぶりで楽しかった。
 そして、改めて契約内容の確認と事務手続き上の書類の確認を社員と院長とし帰宅。
 翌日の仕事までに必要書類の記入と確認をしていて、数か所求人内容と違う箇所があり、押印するのをやめ、勤務前に確認電話をした。社員の事務さんが出た。内容が違う箇所を伝えると『はあ・・院長にも確認しておきますね』と。
 そして、午後から勤務に行った。試用期間の1ケ月の延長と試用期間後の時給の記載が私の見た求人と違っていると改めて話をして勤務を始めた。
 診療開始時間になり院長が診察室に入ろうと受付を通る。
 本日初めて顔を見る。『おはようございます。』と言い、院長と目が合うと同時に『おはようございます?あなた今何時ですか?おはようございますはおかしいだろ!そんなこと小学生でもわかりますよ!あなたいくつですか!』と受付内で大声で怒鳴られた!
 ああ、私が採用条件で意見したことが相当面白くないんだなというのはすぐわかった。そして、この人はおはようございますも気に入らない。
 でも、そこは私も間違っていたのだなとすぐ察した。
 『申し訳ありませんでした。』と誤ったが『あなた、いくつですか!』とまた大声で言われたので『51ですけど!』と言ってやった!
 ありえん!ここは歯科医院だぞ。診療時間始まって、患者さんが診察室にも待合にもいるのです。それなのに感情出しまくりで、大声で怒鳴る。
私の挨拶の言葉がいけなかったにしてもありえん。
 仕事に戻ると別の子が『大丈夫ですか?』と気にしてくれた。
 『大丈夫だよ。何か言われる覚悟はして今日は来たから』と返した。
 
暫くすると別室に呼ばれた。院長が来た。
 『おはようございます』はおかしいだろとまだ言ってくるので
『それは申し訳ありませんでした。言い訳するようですが、前職も含め時間帯にかかわらず出勤したら挨拶はおはようございますでしたから』と言ってやった。
 『それはおかしいだろ、前職の事なんか知らん』とまだ言う
 『でも職種によってはその挨拶が当たり前の職種もあるということです。それにこの挨拶がおかしいということならば、昨日も出勤しているわけですからその時に教えていただければよかったじゃないですか?』と言った。
 すると『時給の事に関しても、これからのあなたの頑張り次第ですよ』と言われ、『はあ・・』という私に『それが嫌ならこの場で辞めるか』の院長の『辞め』の『め』に被せる勢いで『辞めます!!』と言ってやった。
 私もイライラMAXだった。
『ああ、そうですか!』と院長もバンっと席を立ち、プイっとして診療に戻っていった。
 名札とインカムをその場で外しロッカーへ荷物を取りに行き
 折角色々準備してくださったのに、こんなことになって申し訳ありませんでした。と面接してくださった社員さんに伝え、帰った。
 歯科医院での仕事は1日と30分で終了した。
 辞めて正解だわそんなところ!と話した全員がわかってくれた。
 最悪だ!
内定から勤務までひと月ほど無駄にした。
時間返せ!
 
 改めて、書いていてもイライラします。
 私が嫌いな医者の最悪なパターンです。この人の下では絶対に働けない。
 早い段階で、わかって良かった。
 
いろいろご意見あると思いますが。この医院の一件においては全く後悔しておりません。なんなら笑い話になっております。
 
これが私の今年ふたつめの退職の話でした。
 

 

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