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すまない (創作)

ちょっと先に行っててくれないか?
オレ、ここ片付けてから行くから
大丈夫。すぐに追いつくさ。だから
ほら、先に行ってくれよ
待ってる間はほら、
あの茶屋の茶でも飲んで待っててくれたらいいからさ
すぐにすぐに追いつくから
ほんの少しの間だけお別れな!
じゃあな!





あれから3年の月日がすぎた
あいつは二度と俺の目の前に現れなかった
俺はあの日あいつのあの言葉を信じて
いつもの茶屋でいつもの団子🍡を食べて
ずっとあいつが来るのを待ってたんだ

遠くで狼煙が上がった
俺への合図ではなかった
でも
あの時があいつの終わりの時だったんだ
俺はなぜあの時すぐにあの狼煙の方へ走らなかったのか…
今でも分からない
ただ、その茶屋の団子が俺に
「行ってはならぬ。行ってはならぬのだ」
と訴えかけていた事だけはハッキリと覚えている
団子が話すはずなどないのに
俺は…どうしてしまったんだろう
後から色々な感情がよみがえっては
あいつの面影にこう言われる

「お前は先に行ってくれ!」
「お前は先に行って待っててくれ」

そして
俺は1人
またあの茶屋で団子を食べている
あいつのあの言葉を信じて…





なんとなく
思いつくまま
書いてみた
あのころのわしの話
みたいな雰囲気で
懐かしむようなことでもない
リアルでの話ではない
あくまでもこれは、フィクションだ

罰だねきっと
あの時の後悔が
こんなことを書かせるんだ


書いてるうちにどんどんどこがリアルでどこからがフィクションなのか分からなくなってきた

そろそろ〆




嘆かわしい戯言
また
書いてしまった
こんな記憶などない
思い出すような話もないはずなのに
誰の仕業なのか…
それすらも分からない
世界はパラレルに満ちている
正解などない世界




そういうことだ

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