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転院。放射線治療が始まる

お見舞いに行った翌週、母と叔母の付き添いのもと、車で30分程の市外の病院へ父は転院しました。私は仕事のため行くことができませんでした。


約3週間程の放射線治療を経て、またもとの市内の病院に戻ることになるのですが、この期間に父の容態は大きく変わってしまいました。


仕事をしていた私は毎日父に会いに行くことはできず、2日から3日に1回、1時間程度のペースでお見舞いに行っていました。母は毎日朝から夜まで父のそばにいましたが、夜中父はひとりになります。転院したばかりの頃は、口数は少なくなりましたが、話はしていたし表情も穏やかでした。しかし、2週目くらいから表情は暗いし口数もさらに減っています。


母が、「看護師さんが夜中の様子を教えてくれたんだけど、ここのところトイレに何度も起きてベッドから車椅子に移るのも転倒する危険性が高いから、ナースステーションの中にいることが多いんだって。」


トイレが頻回で、転倒リスクが高くステーション内での見守りが必要。食事は手が動かしづらくなり、母が一部介助をしている。そして、何より放射線治療の際に上手く指示が入らず父は身体や頭を動かしてしまうらしいのです。


「かなり悪化してきてる」そう実感しました。


夜中にトイレに何度も行くからなのか、昼間に顔を出しても眠っていることが増えました。


そして、先生からは放射線治療のスケジュールが終了したら、家族が通いやすいもとの病院へ戻ったほうが良いとお話がありました。正直、母は早朝から車で30分かけて毎日病院に通うのは負担だったのでありがたかったです。脳にある腫瘍は、かなり多数散らばっていて良くない場所にもあると告げられました。治療の効果はすぐにでてくるとも限らないので、もとの病院の主治医の先生と相談しながら治療を継続していってほしいとのことでした。


転院の日が決まり、介護タクシーを依頼しました。前回とは父の状態が違うので心配な私は、その日仕事を休み付き添うことにしました。

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