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柔術家のための肩トレーニング!柔術動作に必要な肩の動きのためのショルダープレス

フリーウェイトの代名詞的な種目でもあるダンベルショルダープレス。自由度が高い分、難しいエクササイズでもあります。

フリーウェイトといえばショルダープレス

ベンチプレスは設置面も多く安定した姿勢で行えますが、ショルダープレスでは設置面がシーテッドの場合は臀部のみスタンディングの場合は足裏のみとなります。

体幹部の安定性に不安を感じる場合や、肩の可動に問題がある場合などは背もたれのあるインクラインベンチを活用しましょう。

柔術家にオススメ

柔術動作においては胸より肩の方が動作の貢献度は高いと言えるでしょう。トレーニングとしてのベンチプレスを否定しているわけではありません。バーベルベンチプレスは重量を扱えますし上半身の筋力強化に有効な種目です。

身体操作の話を抜きにしてもスパーや試合後に胸がパンパンということは少ないはず。トレーニング後とかでもない限りそうはならないと思います。スパー後に肩や前腕、大腿がパンパンみたいなのは経験あるかと思いますが。

身体操作やコントロールはもちろんですが、肩の可動性や筋力が低下してると怪我のリスクは高いです。柔術は瞬間的に大きな負荷が掛かる競技なので怪我は気をつけすぎということはありません。

「怪我をしにくい」といったイメージが先行していますが、決して安全ではないBJJ。

肩に不安を感じる場合

バーベルでのプレスで首が痛くなる。サイドレイズは肩が痛い。モビリティやケアしても痛い。

競技歴や加齢などによる関節の摩耗もあるでしょう。理想論でなく現実と向き合ってのトレーニングを考える必要があります。

ショルダープレスのメリット

肩の痛みに悩むアスリートや中高年におすすめなのがダンベルショルダープレス。ショルダープレスは適切な方法で行えば肩に健康的です。

肩や肘、首に痛みを抱える人は多いでしょう。

「〇〇が悪い」という事は本質的にはないと思うのですが、一定の条件下では問題となります。

腰が悪い人にとってハイブリッジのベンチプレスは避けるべきものでしょう。でも胸椎の可動性などしっかり出せて腰椎、骨盤帯が安定しているなら問題はなかったりします。

そんな中でダンベルショルダープレスは重量や軌道をしっかり調整すれば、多くの人に無理なく行えるエクササイズのひとつです。(肩の可動性によってはインクラインなとを活用する必要がありますか)

正しい機能や動作を身につける、強化する上でショルダープレスは重要なエクササイズです。

自重より優しいケースもあるダンベル

荷重の仕方で自重のエクササイズは負荷が変化しますが。ダンベルは負荷の調整が容易です。1キロくらいからスタート可能なのでリハビリなどでも活用しやすいでしょう。

スタートポジションの問題を解決する

ダンベルショルダープレスのデメリットとしてはスタートポジションまでの動きがハードになりがちというものです。

スポッター(補助者)の活用

高重量になるとオンザニーやクリーン動作が厳しいものがあります。(セットアップされたポジションから肩でプレスする力はあるとしても)

スタビライザーが働いていないとダンベルのコントロールが難しく三頭筋が主に働くフォームになる場合もあります。

捉え方としては、背中のトレーニングでグリップや前腕が負けてしまうケースと同様の問題かとも思います。

背中のトレーニングで考えると握り込める重量で行った方が効きもよいですし、全身の発達、強化という意味では近道かもしれません。

トレーニングは挑戦はしつつも無理のない重量で行うのが鉄則。

コーディネーションや全身の筋力を高めるためにダンベルクリーンを習得する。というのもひとつの方法。

筋肥大を追求するならスポッター(補助者)を入れるのもありかと思います。(セットアップなどの補助諸々)

ダンベルフックの活用

ダンベルにフックを付けてバーベルに吊るせるもので、スタートポジションからはじめられます。

ダンベルフックの耐荷重に注意

調べていたらダンベルフックでも40キロまでしか使えない商品もありました。用途から考えると意味ないのでは。。

耐荷重知らずに利用して事故、なんてこともあるかと思うのでご注意ください。

セット終了時に力尽きてスタートポジションに戻せない問題も発生するかと思うのですが、ドロップすると装着タイプのダンベルフックは曲がる可能性が高め。

肩に稼働制限がある場合

肩に稼働制限がある場合にショルダープレスをスタンディングで行うのは危険なので、痛みのない範囲45〜70度に傾斜をセットして行うと良いでしょう。

肩に不安がなければ傾斜は75〜90度くらいがおすすめです。。

三角筋をターゲットにする場合でも僧帽筋は関与させた方がいい。というか絶対に関与するかと思いますが。

僧帽筋の関与を過剰に避けると不思議なフォームになりやすいので注意しましょう。

ショルダープレスのフォーム

ダンベルをどこまで下ろすか?

ポピュラーなものは耳の高さまで、という範囲ですが、肩は柔軟性の差が大きいので無理のない範囲で稼働させましょう。

三角筋を狙って鍛える場合、肩甲骨が下制しないレンジ、僧帽筋もまとめて鍛えたい場合は肩甲骨も稼働させましょう。

レンジによっては三角筋の負荷が抜けます。

バリエーションの多いダンベルショルダープレスですが、基本的には肘を開くか、閉じるか?プレスの軌道かフライの軌道か?といったバリエーションです。

肘を開くと、外転する形となりトップでの負荷が強くなります。

肘を閉じると屈曲する形となりボトムでも負荷が強くなります。

プレスの場合、三頭筋の関与が強くなり、フライだと二頭筋の関与が高まります(少々ですが)

リバースグリップショルダープレス

肩関節の屈曲を強調して鍛えられます。

フロントレイズより屈曲が大きいのがポイント。前部がターゲット。前鋸筋や大胸筋上部も関与します。

パラレルグリップショルダープレス

こちらも前部狙いで行ったり、通常のショルダープレスで肩や肘の痛みが出る方もこちらだと痛みがなかったりします。(問題と個人によります)

目的とやりやすい形で選択しましょう。

ショルダープレスの「押し方」

小指側に重量が負荷が乗ると(これは指の使い方ではありません)三頭筋の関与が強くなります。

親指、人差し指側に重量が乗るようにしましょう。

アスリートはスタンディングがおすすめ

肩の可動性や腰に問題のない場合に限ってですが、アスリートにはスタンディングでのショルダープレスを勧めています。

ダンベルショルダープレスはチーティングも比較的安全に行いやすいエクササイズです。

基本的にビッグ3はチーティングが難しい&チーティングのリスクの高い種目です。

だからこそ比較や重量の伸びイコール成長と捉えやすい側面があります。

チーティングなしで5キロのサイドレイズとチーティングを用いた7キロのサイドレイズ、三角筋に対してどちらの強度が高いのでしょうか?

ある程度のチーティングが前提となる種目もありますがスタンディングのショルダープレスではチーティングを用いやすく、そのメリットも享受しやすい種目です。

下の動画のように、反復限界に達した後に脚の力を使って数レップ追加することが可能です。

腰や肩に不安があるなら角度浅めのインクラインベンチを用いましょう。

角度をあまりに浅くすると大胸筋上部のトレーニングになります。角度は60度以上を目安にしましょう。

プレス動作だけでは三角筋は網羅できない

肩のトレーニングにはショルダープレスだけでいいという、プレス史上主義者がいます。プレスが至高。

曖昧で、ややもすれば感覚的な部分への依存度が高いレイズと比較してプレスは伸びやレップを把握しやすいというメリットがあります。

重量を伸ばすというシンプルな漸増的過負荷の視点ではプレスは有用で有効な種目ですが、多方向への可動性がありバリエーションが必要な三角筋の筋頭を全て刺激することはできません。基本的に前部がメイン。

そして肩がデカいやつは大体プレス強い。

ですが、三角筋の筋頭全てを刺激するためには、発達を考えるならレイズなどで多角的に刺激する必要があります。

機能性の視点で考えても三角筋後部と僧帽筋を刺激する種目なんかはプログラムに入れた方が良いかと思います。多くはプルなどの中に含まれているかと思います。


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