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【双極性障害】気持ちをほぐす「ほめ日記」

躁でイライラ、うつで鬱々と辛く苦しい時、どんなことを考えていますか?

躁うつ病になるなんて私は不幸だ。とにかくイライラする。私が弱いせいでみんなに迷惑をかけている。私はもう使い物にならない。私には生きている価値がない。いっそ死んでしまいたい…

身体も心もコントロールが効かず、辛くて何も手につかないとき、こんなことを考えていませんか?私はそうです。

双極性障害は、思考がコントロールできなくなる病気です。漠然としたイライラが抑えられず人に迷惑をかけてしまったり、特にうつの時期には、脳の誤作動によって、自分を否定して傷つける考え方しかできなくなります。

そして、自分が大嫌いになります。病気になってしまった自分を責め、過去の自分を責め、自分をコントロールできない今の自分を責め、「この先病気が治るはずがない」と未来に絶望します。

これは本当に辛い経験です。自己否定を繰り返すことでさらに気分が悪くなり、症状が悪化する、症状が悪化するとさらに自己否定を繰り返す、といった負のサイクルに巻き込まれていきます。

このように思い切りマイナスに歪んでしまった自己否定の思考を元に戻す方法があります。

それは、自分をほめることです。

自分で自分をほめるなんて恥ずかしい。そもそも私にはほめるところなんてひとつもない。

そう思いますよね。それでも、ぜひやっていただきたいのです。

用意するのはノートとペンだけ。少しだけ時間を取って、1日に10こずつ、自分のほめたいところを書いていきます。

書くだけなので、声に出す必要はありません。

ほめることも、ごくごく小さなことで大丈夫です。自己否定の気持ちでいっぱいになっている人に自分をほめるというのはとても難しいことですから、ごく小さなことをひねり出してきます。

例えば…

私は手がキレイだ。私はいい声をしている。私は自分に似合う服装を知っている。朝起きて顔を洗えたのはすごい。好き嫌いが少ないのは良いことだ。イライラしてたまらなかったけど一日無事に過ごせた。などなど…

本当に小さなことで良いのです。どんなことでもいいので、1日に10こ、無理をしてでもひねり出してほめます。

これを毎日続けてください。

この「ほめ日記」を続けていると、いつしか、自然とノートの中で自分に対して温かい言葉をかけるようになってきます。今日は気分が悪かったけど一日無事に過ごせてよかったね、明日はもっと楽だといいね。きっとよくなるよ、というように…

すると不思議なことに、自分を否定するばかりだった思考のゆがみがとれてきて、自分に対して温かい気持ちが芽生えてきます。こんな私でも大丈夫だな、そう思えてきます。ぐちゃぐちゃに絡まった気持ちがだんだんほぐれてくるとでもいいましょうか。気が付くと、気持ちが落ち着いています。

こんな私でも大丈夫と感じられる気持ち、これを「自己肯定感」と呼ぶのだと思います。

これはお薬を使わずに自分で自分の気持ちを癒すことができる、とても健全な心の治療法です。

私はこの「ほめ日記」で本当に救われました。体調が良くなってくると忘れてしまいますが、ちょっと不調な時やイライラするときなどは、新しくノートを買ってきて無理して自分をほめています。そうすると、尖っていた気持ちがすっと楽になるんです。

ただこのノート、自分で読み返してもちょっと恥ずかしいですし、人に見られたらなおさら恥ずかしいです。私は、家族の目につかないようにバッグに入れて持ち歩いています(笑) 外で人に見られる可能性のある人は、家で誰にも見つからない大事な場所に保管ですね!

自分をほめることについては、「自分で自分をほめるだけ「ほめ日記」をつけると幸せになる!(手塚千砂子 著)」で知りました。もしご興味があれば、ぜひ読んでみてください。読むだけでも心が温かくなりますし、やってみたいなと思ってもらえたら嬉しいです。


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