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映画の話510 ひまわり

 もう、のっけから傑作だと思わざるを得ないほどの美しい一面のひまわり畑の黄色と緑、そして哀愁に満ちた素晴らしい音楽で、そういう意味では最後まで観るのに苦労しました。
 かつて映画音楽が1ジャンルを築いていた頃のピークの作品だと思います。戦争という悲劇。そして、戦争が招いたそれ以上の残酷な出来事を背負わなければならない女性。信じて信じて信じて、その果てに何もかも失った喪失感。でもそれは夫だった人が生きている姿でもあったという、深く静かな衝撃を受けました。互いにすれ違うしかなかったその真ん中に戦争があるという点で、やはりこれは痛烈な反戦映画だと思います。風景も音楽も美しいもの以外は無い、それがよけいにこの物語を悲劇的にしていると思いました。
 やっぱり名画は名画以外の何ものでもないと思います。

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