スープタウンは一日にしてならず~コトコト、グツグツ、ときどきフーフー♩

わたしたちは「スープタウン」の住人です。ここは、多世代が支え合って暮らす小さなまち。ス…

スープタウンは一日にしてならず~コトコト、グツグツ、ときどきフーフー♩

わたしたちは「スープタウン」の住人です。ここは、多世代が支え合って暮らす小さなまち。スープのさめないぐらいの、人と人の距離感がちょうどいいまち。あたたかくて、いい匂いがする。そんなまち。(をグツグツコトコト妄想中です) https://souptown.studio.site/

マガジン

  • 第0章_スープがスープになるまでの物語

    この章は、「スープタウン」が誕生する前のおはなしです。おいしいスープの背景に、いろんな具材やつくり手の想いがあるように、その母体である株式会社スマイリングにも、まだまだ泥付きのジャガイモのような創世期や黎明期がありました。くるま屋さんだったガスパッチョ隊長が、小・中学時代の同級生と再会し、ある日、じぶんの家を改造してはじめた小さなデイサービス。それが、スープタウンの素の素・・・株式会社スマイリングのはじまりです。

  • スープな建築現場ルポ

    ここでは、スープタウンの建設予定地から現場ルポをお届けします。巴川のお向かいに広がる敷地には、道路沿いに1本の桜の木。建築チームの図面も仕上がり、いよいよ2024年から着工となります。いまはまだ何もない敷地に、3か月後、半年後、そして1年後、どんな景色が広がっていくのか。ご期待ください。

  • 第2章_スープなケアと感情のおはなし

    この章は、「スープな介護とケア環境」のお話です。「こたつでみかんを食べながら笑っていたいな」というローリエ女史の原点にあった理想は、すべての人が年を重ねても、いつもどおりの日常を続けられるということ。そして、その考えに伴走するのは、素敵でやさしい感情環境デザイナーのブイヤベースさん。スープな人生を送るためのケア・プログラムやケア環境への細やかな配慮や工夫、そこに秘められたスープなアイデアについてお話しします。ワクワクして、きっと心もからだも動くはず!

  • 第3章_スープな建物・環境づくりのおはなし

    この章は、「スープな建築と庭」のお話です。高齢者から子どもまで多世代が共に「過ごす」「暮らす」ことを軸に、プロの建築家チームがこれまでに積み重ねてきたアツアツなスープ議論、そこから生まれた数々の建築や環境づくりのアイデアをレポートします。ちなみにどんな建物?と聞いてみたら、返ってきた答えは「サザエさん」!? どうやら、そこにスープな建物のヒミツが隠れているようです。

  • 第1章_スープな会議と活動のおはなし

    この章は、「スープ会議」をご紹介します。スープタウンのある松平・下山(愛知県豊田市)エリアの人たちや、介護福祉の新しい取り組みに興味のある方が集まって、やさしい未来に向かうためのアイデアをコトコト・グツグツ煮込んでいく定例会です。それにしても、なぜ「スープ会議」っていうのかな?どんな話し合いがされているんだろう? プライマリ・ケア学会でも注目されている「スープ会議」の社会的意義や、メンバーから生まれた活動や交流などをお話しします。

最近の記事

第4章#01_里山流スープづくり、ことはじめ(母体は、キッチンLABO!)

ココット ――はじめまして。スープタウンのレストランのお世話係ココットです。実は、ガスパッチョ隊長の実の妹なんです。介護福祉の世界とは関係ないところで働いていたんですが、ある頃から、「人」と真正面から向き合っていく兄のシゴトをすてきだな、と思うようになって、こっちに飛び込んで来ちゃいました。 ココット ――2021年の秋でした。スープタウンはまだ建物もなにもない更地の時代でしたが、私が入社したあたりから地域の人も一緒になっての話し合い(スープ会議)が始まりました。なにもかも

    • 第0章#14_「スープタウンに向かって」(ソーシャルクリエイト部の活動:後編)

      ルー ――「地域のドラえもん」として、スマイリングがより地域に踏み込んでいく状況をつくるために、2022年から「まごころサポート」にも加盟しました。シニアのちょっとした困りごとを解決する便利屋さんのようなシニア向けサービスです。草刈りしてほしいとか、蜂の巣を退治してほしいとか。認知症のある利用者さんがチャレンジできそうな依頼内容であれば、いっしょに出かけることもあります。 プルメリア ――ルーさんの人生もさらに急展開ですよね。夏は本当に草刈りの依頼が多くて、めっちゃめちゃ

      • 第0章#13_「地域のドラえもんになる!?」(ソーシャルクリエイト部の活動:前篇)

        ガスパッチョ隊長 ――「ソーシャルクリエイト部」って、何するとこだと思います?  ローリエ女史 ――隊長って、すぐ小難しい名前をつけちゃうんですよね~。みんなに説明するのがいつもたいへん!! 隊長 ――え、そうなの? かなりカッコええと思ってるんだけど(汗)。まあいいか・・・この「ソーシャルクリエイト」というのは直訳すると「社会を創造していく」という意味なんだけど、ぼくの中では「地域のドラえもんになる!」というイメージが近いかな。ホームタウンである松平・下山地区のみなさん

        • 第0章#12_「障がいのある方の働く場をつくる」(久遠チョコレート&キッチンLABO)

          ガスパッチョ隊長 ――今回は、スマイリングの障がい者部門を担う「久遠チョコレート」と「キッチンLABO」のお話です。だけど、障がい者の働く場だけをつくろうと思ったわけじゃないですよ。それぞれに成り立ちが違う。ただ、僕の経験談が同じような福祉関係の経営者さんの参考になるかもしれないのでお伝えしますね。 ローリエ ――うちの隊長の尊敬すべき点は、新分野へのチャレンジに躊躇しないこと。壁にぶちあたっても、「できないなら、できる方法を考えろ」というガスパッチョ理論でやり切ります。

        第4章#01_里山流スープづくり、ことはじめ(母体は、キッチンLABO!)

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        • 第0章_スープがスープになるまでの物語
          13本
        • スープな建築現場ルポ
          2本
        • 第2章_スープなケアと感情のおはなし
          1本
        • 第3章_スープな建物・環境づくりのおはなし
          0本
        • 第1章_スープな会議と活動のおはなし
          2本
        • はじめに_ごあいさつと登場人物紹介
          1本

        記事

          第0章#11_熱狂の2日間「D.I.Yフェス!」 デイサービスを地域のみんなでつくる。

          ガスパッチョ隊長 ――今回は、「デイサービス スマイリング上郷店」のおはなしです。こちらの建物、もともと病院が母体のデイサービスだったんですよね。ある時、銀行経由で僕にコンサル依頼が来たんですが、話していくうちに「スマイリングさんで引き継いでくれませんか?」となっちゃいまして・・・。安易に引き受けました(笑)。 ローリエ女史 ――私に相談がくる段階では、やると決めちゃってますからね(笑)。 隊長 ――めっちゃ嫌な顔されたのを覚えていますけど(笑)。2019年初夏には、運営

          第0章#11_熱狂の2日間「D.I.Yフェス!」 デイサービスを地域のみんなでつくる。

          20240207_ゴロゴロ出てきた石の記憶も、スープな関係。

          2024年2月7日(水)_第二回総合定例 こんにちは、設計・デザインを担当しているビシソワーズです。 年が明けてから、いよいよ現場での総合定例が始まりました! まだ敷地には何もできていませんが、建てる前の細かい計画を詰めるため、真剣な話し合いを行っています。こうして、スープなまちの拠点となる「スープタウン」が少しずつできあがっていきます。 話し合い後に現場に移動。ここで、面白い出会いがありました。 現場には、石垣の石がゴロゴロ。それらの石を見ていると、「ここにあった石を

          第0章#10_高齢者が若者を支えるライフスタイル「おんぶにだっこ」誕生秘話

          ガスパッチョ隊長 ――「これからの介護・福祉を考えるデザインスクール(以下デザインスクール)」は最初、ローリエ女史がSNSで見つけたんだっけ? ローリエ女史 ――はい、知り合いがSNSでシェアしていまして。全国8か所、いろんな地域で介護・福祉の新しいデザインを考えていくとあったので面白そう、って。そしたら、隊長が応募してくれました。私たちの通った中部ブロックには約50人参加、若い世代も多く活気があってびっくりしました。 隊長 ――このデザインスクールで出会ったのが、のち

          第0章#10_高齢者が若者を支えるライフスタイル「おんぶにだっこ」誕生秘話

          20231208_スープな地鎮祭

          晴れ渡る空のした、松平のスープタウン敷地では、地鎮祭が行われました。

          第2章#01 スープタウンという場と人のちからで「介護しない介護」に向かう。

          はじめに登場人物紹介です! ★ガスパッチョ隊長★スープタウンの隊長。だいたい辛口だけど、疲れていたら「みんなケーキ食べてる?」などやさしい声をかけてくれる。スープタウンの住人たちの笑顔のために東奔西走。 ★ローリエ女史★スープタウンのケア係。ガスパチョ隊長と同級生ゆえに、遠慮なく、ズバッと辛らつな発言が飛びかうことも。「スープ会議」では、いつも最高のスープを振る舞ってくれる。 いろんなことが自然発生していく場に。 ローリエ女史 ――スープタウンは、ゆるっと、いろんなこと

          第2章#01 スープタウンという場と人のちからで「介護しない介護」に向かう。

          第0章#09 ママたちの「働く」をあたりまえにする挑戦。(保育園と訪問看護)

          ガスパッチョ隊長 ――下山の話が続いたので、舞台を松平に戻しますね。松平地区には、いまスマイリングの主要施設が3つ並んでいます。2015年7月にまず、元喫茶店だった建物に出会って、幸穂台にあった1号店を移転させました。これが「スマイリング 松平」です。そしてその隣に、2018年1月「スマイリング スピナティー」を建てたんです。実はここ、建てるつもりはなかったんです。でも、建てた理由は、松平のデイサービスも数年経つと認知症の度合いが進んでいって、「あの人、ボケちゃったね」などと

          第0章#09 ママたちの「働く」をあたりまえにする挑戦。(保育園と訪問看護)

          第0章#08 ココロが動けば、身体も動く!リハニティー発祥「フラトレ®」

          ガスパッチョ隊長 ――トレーニングって、苦手な人多いじゃないですか。「右手を10回上げて~」というような運動は高齢者に限らず、続かないもの。下山地区にあるリハビリデイ「リハニティー」では、楽しみながら運動につながるプログラムを提供しているのですが、特に「フラトレ」は人気ですよ。 隊長 そのフラトレをリハニティーの職員といっしょに研究開発してくれているのが、プルメリアちゃん。逢ったとたんに仲良くなれる天性のコミュ力を持っている方で、僕は「コミュニケーション・モンスター」と呼ん

          第0章#08 ココロが動けば、身体も動く!リハニティー発祥「フラトレ®」

          第0章#07「楽しいからあんたもおいでん!」(リハビリデイと介護予防サロン)

          ガスパッチョ隊長 ――現在、スマイリングの下山店を任せているカモミールちゃんは、前職で、豊田市の介護予防教室をお手伝いしていた経験があります。下山店で働いてくれるようになったある時、「市の制度が変わって、下山の介護予防教室が縮小されるらしいから、そういった教室を自分でも開いてみたい」という話が聞こえてきたんです。カモミールちゃんは地元の人だし、デイサービスに通ってこられる利用者さん以外にも、下山に暮らす人たちが集える場所をつくりたいんだな、すごくいいなと思ったんです。しばらく

          第0章#07「楽しいからあんたもおいでん!」(リハビリデイと介護予防サロン)

          第0章#06 おばあちゃん家のあった「下山地域」(スマイリングの畑のことも!)

          ガスパッチョ隊長(以下、隊長) ――これは経営的なはなしになるんですが、起業当初から稼働率が8割を超えたら、次の店舗を出す、と決めていたんです。ぼくの意地ですが、前の会社を辞めるとき、「途中で離脱したやつ」と思われるのがしゃくで、当時の年収を超えることがひとつの「成功」だと考えていました(笑)。ただ、それを実現するには1店舗だけでは立ち行かない。経営者としても、職員やパートさんたちが笑顔で働ける会社にしたいと思っていたので、店舗数を増やすことは必須だったんです。 隊長 ――

          第0章#06 おばあちゃん家のあった「下山地域」(スマイリングの畑のことも!)

          第1章#02「スープ会議」のヒミツ。(みんなの温度管理人POTさんに聞く!)

          POTさん ――もちろんです。今日は参加してくださってありがとうございます。さっそく、と言いたいところですが、ちょうど「スープ・ブレイク」の時間なのでいっしょにいただきませんか? そのあと、スープ会議が終わってゆっくりお話しさせてください。 POTさん ――今日は、「かぼちゃのスープ」です。このスープは、スマイリングのキッチンLABO※のスタッフさんたちが、自分たちの畑で収穫した野菜などをつかって用意してくださるんです。めちゃくちゃおいしくて、いつもおかわりしています。ワー

          第1章#02「スープ会議」のヒミツ。(みんなの温度管理人POTさんに聞く!)

          第1章#01 アイデア、グツグツ!?「スープ会議」って、なあに? 

          スープタウンの住人「ののさん」 ――ぼくは、10年ぐらい前に名古屋から豊田市の松平地区に引っ越してきました。小さな集落に家族で住んでいるので毎日のように、ご近所さんに野菜や卵をもらったり、こちらが何か作ったらお裾分けしたり。都市にいたころに比べたら、水を得た魚のように、のびのびと暮らしています。ちょっと体調を壊していた時期があったのですが、ぼくがやりたいことは超ローカルなことで、里づくりに興味があったし、時間もあったので、「スープ会議」のチラシがまわってきたとき、ヒントがいっ

          第1章#01 アイデア、グツグツ!?「スープ会議」って、なあに? 

          第0章#05「きょうはサンタさんがいっぱいです」(施設内通貨スマイルに込めた想い)

          ローリエ女史(以下、ローリエ) 「スマイリング スピナティー」では、ちょうど、今、みなさんでおやつをつくっています。カップにはプリンが入っているのかな? ホイップクリームやチョコレートで飾りつけしていくみたいですね。このスピナティーという施設には、年齢に関係なく、障がいのある方、認知症の重い症状がある方もいらっしゃいます。できる方には好きなようにやってもらって、難しい方には介護職員がサポートします。みんなの様子を見ているのが好きな方、食べるだけでいいという方も。過ごし方はそれ

          第0章#05「きょうはサンタさんがいっぱいです」(施設内通貨スマイルに込めた想い)