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「いままで起きたこと、これから起きること。」を読んで思ったこと。


いままで起きたこと、これから起きること。高城剛
を読んで思ったこと。

今日も、読書感想、長文でーす。


地理的な規模としましては、世界全体について語った本で、時間的な規模としては文明の登場から現代まで、でした。

世界全体?文明の登場から現代まで?と聞くと、なんだか自分とは関係ないような気にもなりますが

この本を読むと、私たちは、個人では抗いようもない、運命ともいえる、大きなサイクル・周期の一時期に生きている…という事が実感でき

それに絶望するわけではなく、そうか、じゃぁ、どうやって生きて行こうか!と、自分自身のわずか100年足らずの人生について前向きに考えることが出来る…のかも知れません。

サピエンス全史の中で著者のハラリも「大きな時代の流れに抗う事はできない」と言っていましたし

大河の一滴(五木 寛之)も「人は、大河の中の一滴にすぎない。大きな流れに逆らうことはできない。」というような事を言っていたので

その「大きな流れ」と言うのが、この本に書いてあったサイクル・周期なのかなぁと思いました。


要約するには不向きな本でしたので、個人的に気になったサイクル・周期についてご紹介します。

覇権国家の栄枯盛衰サイクル

史上最大の国家を形成したローマ帝国。東の大国だった。世界航海に出て海上を制覇したポルトガル、スペイン、オランダ。産業革命以降の英国。第二次世界大戦後の実質的な世界の警察米国。覇権国家は必ず移り変わっていく。

国家が衰退するメカニズム
生産効率性の低下

国家が成長すると、国民も裕福になり、楽を求めたり、人件費が上がって、生産効率性が悪化する。新興国は人件費が安く、先進国の技術を生かして短時間で安価な製品を生みだすことができる。

国民から勤労精神やチャレンジ・スピリッツが失われてしまうのも衰退の一歩。貧しい国の国民が、より豊かな生活を求めて身を粉にして働く。人工が減ると経済力が弱まり、国家の存続が危うくなる。

(人口減少によって消滅する最初の国は韓国になる:オックスフォード人口問題研究所2006年)

レイ・ダリオは国家の強さを以下の8つの尺度で計測
①教育
②競争力
③技術
④経済生産高
⑤世界貿易シェア
⑥軍事力
⑦金融センター力
⑧基軸通貨

各国の強さの推移を可視化すると、下降局面に入ってる国がわかる。

アメリカのピークは1950年代で、その後は徐々に後退段階に入り、それに対して中国は、まさに日の出の勢い。

さらに、CIA(中央情報局)の調査結果では、「米国は内戦の初期段階(国民の分断、対立が激化)」との見方もあることで、そろそろ覇権国家の交代の時期でしょうか。

グレート・リプレイスメント(大転換)

困難な時代は強い人を生み、強い人間は良い時代を生み、良い時代は弱い人間を生み、弱い人間は困難な時代を生む:G・マイケル・ホップ

制度的サイクル、80年周期
「前回の危機を記憶していない世代がリーダーとなり、毎回危機へと突き進む」人間や社会は進歩しているように見えても、根源的な欲望は変わることはなく、おおよその寿命は決まってることから、自分が体験していない同じ過ちを何度も繰り返す。

その他、
文明法則史学800年周期
コンドラチェフ循環
クズネッツ循環
ジュグラー循環
キチン循環
などなど、色々なサイクルが紹介されていました。


私たちの知る最大の存在「宇宙」についても、チリが集まり星になり、輝き、やがて爆発。爆発で散ったチリが集まり星になり…の繰り返しですから、規模の大小はあっても、そのサイクルから逃れることはできないのかも知れません。

また、この本の中では、おおよそ関係がなさそうな数字から、それによってどうなるか?次の時代を予測する事例などが紹介されていて、ビジネスや、将来を考えるヒントになるのかも知れません。

私は、これを読んで、なぜか、森岡毅さんがあらゆる数字を分析してUSJをV字回復させた話を思い出しました。数字を読む力は大事ー。



それにしても、歴史の事実を元に、ほら、ここでこうなったでしょ?と言われると、おぉ、確かに!と妙に納得してしちゃうんですよねー。だまされやすいタイプかな?(^^;



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