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三兄弟の僕らは

ゴールデンウイークと言いつつ、僕は昨日も今日も朝から普通に授業があった。最大で9連休の人もいると聴きそれはそれで羨ましい気持ちを抱くと同時に、この連休が過ぎ去れば、7月まで全く祝日がないという事実に気づいてしまった。次の祝日までざっと70日くらいかな……。

今回は最近読んだ小説を紹介したいと思う。

小路幸也さんの「三兄弟の僕らは」。

小路さんの小説は以前、「東京ピーターパン」、「荻窪シェアハウス小助川」という2作品を紹介する際に取り上げたことがある。マガジン掲載の「僕の読書記録」をご参照ください。

あらすじは以下の通り。

愛情深い父母の元、平凡な毎日を送ってきた稲野家の三兄弟。しかし彼らは、ある日突然、両親を交通事故で亡くしてしまう。そんな三兄弟の家に、ほとんど面識がなかった母方の祖母がやってきた。彼らは戸惑いながらも祖母と暮らすうちに、近隣の住民のトラブルや、自分たち兄弟の関係、そして亡き父母が遺したとんでもない「秘密」とも向き合うようになり……。ハートフル小説の名手が紡ぐ、感動の家族小説。

「三兄弟の僕らは」/小路幸也/2023年01月/PHP文芸文庫

小路さんの小説は3冊目。ハマっている。

主な登場人物は、長男・稲野朗(いなのろう/大学生)、次男・稲野昭(いなのしょう/高校生)、三男・稲野幸(いなのこう/中学生)、祖母・坂橋栄枝(さかばしさかえ/70歳)だ。

温かみがあって優しくてほっこりする物語。小路さんはこういう兄弟、家族、友人……といった人と人との繋がりを愛ある言葉を通じて大切に描くんだなと改めて感じた。

ただその中にはやはり予想外の展開が待っているので面白い。

物事は本当に捉え方1つで変わるものだと思う。

あと、傍から見ている他人が感じ取る気持ちと本人が実際に感じている気持ちは異なることが多い。つまり他人にはわからないしわかる(られる)必要もない。

三兄弟なのもまたいい味を出している気がする。僕自身も長男だから自分がしっかりしなきゃって思いながら行動することがあるけれど、真ん中は真ん中で末っ子は末っ子でそれぞれ特徴があるんだなと感じる。両親の育て方も少し違うんだろうな。育て方というか、甘やかし方?(笑)。

亡き父が遺した「秘密」。

これは読者の僕がえ、嘘だろ?となるくらい重すぎる内容なのだが、三兄弟の反応は違っていた。むしろすんなり受け入れて解決の道筋を考え始めていた。こんな素直で優しい兄弟見たことがない。

家族の形はそれぞれだと思う。きっと正解はない。

さて、明日から僕もようやくGWに入るわけだが、なかなか忙しい日々になりそうだ。そんな中で、視聴したい映画がある。「銀河鉄道の父」という作品だ。こどもの日に公開される。

ここまで読んでくださった皆さんも有意義なGWをお過ごしください!

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