漱々(sousou)

おもうこと、日々の創作

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最近の記事

うまれでて

わたしというにんげんはどこからやってきたのでしょう ひとつわかっていることは みなだれかのおなかのなかでなんかげつかをすごし だれかのおまたのあいだから もしくはだれかのきりさかれたおなかから このせかいにうまれでたということ それいがいにわたしたちがうまれるすべはない そうしてでてきたわたしは けっきょくどこへいくのでしょう だんだんつかれて だんだんちぢんで あちこちこしょうしていく てんごくやじごくにはいけやしない ただなんにもなくなるだけ 無になるだけ それがいつか

    • 今週読んだ本

      こんにちは、漱々です。 今朝はなぜか2時頃に目が覚めてしまい、眠れず、読書をしました。 本日読んだ本はこちら。 「おいしいごはんが食べられますように」(著:高瀬隼子) 2022年上半期の芥川賞(第167回)受賞作です。 表紙とタイトルだけ見ると、ゆるい、丁寧、素朴、ほっこりといったキーワードが連想され、食のエッセイかしらなんて想像してしまいますが、 やはり芥川賞、そんなわけがありません。アクが強い。 始まりは、会社のお昼休みから。 主人公は二谷(にたに)という30代

      • 眠る

        手足をバタバタして まだ眠りたくないのか少し泣いたりもして そんなようすをそうっと見守っていると 小さな目が細くなり、まばたきが減って目を閉じる瞬間が長くなる。 それでもまだうっすらとひらいている目の中には もう夢が見えているような感じ。 ここから遠ざかっていくように ぎゅっと握られ浮いていた小さな拳が しずかに、とてもゆっくりと力が抜けていき、布団に着地する。 ちいさな体で眠ろうとする姿に強い生を感じる。 この子はここに産まれてちゃんと生きている。わたしの子。 どうかたのし

        • 厄年について考える

          こんにちは、漱々です。 先日、近所の神社へ初詣にいきました。 地元の小さな神社ですが、元旦は毎度人混みで列をなします。 待つのが嫌いな私は、神様の前で不機嫌になっちゃいかん!と、少し遅れて3日にいきました。(まぁそれでも参拝客はそれなりの数おりました) 参拝の列に娘と手をつないで並んでいたところ、 厄年表が目に入りました。 私はアラフォーの女性で、やっと厄年から抜け出たところ。 振り返ってみると、本厄だった年は人生の転機があり、けっこうしんどかったです。 「厄年=役

          今週読んだ本

          こんにちは、漱々です。 2023年は「週に1冊本を読む」を目標にしています。 そして記念すべき1冊目はこちら。 Voicyでおなじみ、ワーママはるさんこと尾石晴さんの新刊です。 まさに、アラフォー&ワーキングマザーである迷える私へ、寄り添い、励まし、的確なアドバイスをくれる、そんな本でした。 いつもはるさんのVoicyを聴いているからか、文章を読んでいると、あのパリッとしたはるさんの声で脳内再生される感じ、心地よかったです。 (はるさんは声から知的な雰囲気が滲み出て

          今週読んだ本

          命名と千円札

          私の名は漱々(そうそう)と申します。 愛読・尊敬している夏目漱石先生のお名前から、 一文字拝借して名付けをしました。(恐れ多いことです) この「漱」という漢字、「すすぐ」「あらう」などの意をもっております。 潔癖症の気がある私にとって、まさに、という漢字。 ところで、夏目漱石先生との出会いは高校1年の頃。 現代文の教科書に「こころ」の一部が載っておりました。これを初めて読んだ私は雷に打たれました。作品全体に淀む静かで重い空気、抱えるということの不穏さ。 思春期で悩み多き

          命名と千円札