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「クリスマスを彩る様々な愛のカタチ~映画『ラブ・アクチュアリー』~』

『ラブ・アクチュアリー』  リチャード・カーティス 監督 イギリス・アメリカ・フランス製作 2003年公開
                          2004.12.25鑑賞

『ラブ・アクチュアリー』という作品は2003年のクリスマス時期にイギリスやアメリカで公開され、日本では明けて2004年のバレンタインデーの時期に公開されました。
でも内容は、確かに本国での公開時期のクリスマスに向けての愛し合うたくさんの人たちの物語と聞いていましたので、日本公開からずいぶん経ったクリスマスにレンタルビデオで観ました。
 
本当に全編、愛があふれたお話でした。
登場人物は大人数です。なぜなら、たくさんのシーンによる様々な愛の形を同時進行でそれぞれ描いたものだからです。
 
その中で印象に残ったエピソードをここではご紹介しますが、そのひとつ。
デビュー当時から大好きなヒュー様(ヒュー・グラント)が出演しているのですが、愛あふれる人々の中の頂点を極める、英国首相の役です。
はじめはえ~っ!?若くてイケメン過ぎてありえないって思ったのですが、映画を観ているとあんな首相だったらいいなあと思えるようになりました。(#^^#)
あんないい男で、独身で、首相だなんて「んなまさか~!」というキャスティングなのですけど(フィクションだからです、あくまでも!)、彼のこのころの特徴であるコミカルな演技でもっていい味出しているんですよね。
(※デビュー当初は、正統派イケメンでオックスフォード大学出身ということもあり、文学的で古典的な要素の映画出演が多かったのです)
 
彼女も家族もいない一人っきりで過ごす寂しいイブの首相官邸の中、だだっぴろい広間で流れてくる曲にあわせてノリノリで踊る姿はサイコーにかわいいです。
もちろん、新人の雑用の女の子との恋は後にみごとに成就します。
 
他の登場人物も、どこかみんなつながっていて、いろんなシチュエイションの愛を見せてくれます。
 
母親を亡くしたばかりなのに悩む事と言えば片思いだという10歳の男の子がこれまたかわいい。
ちょっとディカプリオの若い頃に似ているのですけど、リーアム・ニーソン演じる継父が悩む息子に愛について教える時の教材が「タイタニック」のビデオ。何気に意識したのかな?と勘ぐってしまいました。
最後は勇気を出して意中の女の子に告白するのですが、子どもなのにすごくかっこいい場面に演出されています。
 
また親友の花嫁に、密かに恋していた男の苦悩がすごく痛々しいのです。
親友とその花嫁にたのまれて撮った二人の結婚式のビデオには彼女しか写っていなくて、まさかそれを二人には見せられないと思っていたのですが、ビデオを撮ってもらっていたはずなのになかなか見せてもらえないのを不思議に思った彼女がついビデオの中身を見てしまいます。
男の気持ちをを知ってしまった彼女は何て言っていいのかわかりません。
でも、このクリスマスが心にケジメをつける最後の日とばかりに、聖歌隊と称して彼女の家の前に来て、紙に書いてこっそり彼女に告白して(とても素敵な演出です)去っていくところが潔くてかっこいいけど切ないですね。
 
アラン・リックマン演じる中年の社長は、妻も子どももいて余裕の生活の毎日。
部下の恋にも相談に乗ってくれるやさしいおじさまなんですけど、秘書のモーレツなアプローチにちょっと心が揺れてしまいます。
そんな夫のことを密かに知っている妻は、変わらずやさしく接してくれますがやはり揺れ続けているままの夫についに腹を立てます。
ジョニ・ミッチェルの歌の歌詞とリンクした心のせつなさを表現する、エマ・トンプソンの演技が冴えています。
 
最後までクリスマスにふさわしい、ほっとなごめるお話が集約されていました。ヒュー・グラントも相変わらず最高です。

イギリスの有名な俳優さんがこれでもかと登場します。
それだけでもとても観ていて楽しい映画です。
 
ちなみに日本ではこの映画、映倫によりR12指定となっていますので、まだ幼い子どもさんとご覧になる時は配慮が必要です。
 
それでも愛溢れるすてきなお話なのは変わりません。いろんな多くの人物が登場してきてこんがらがりそうですが、見ているとあまり気になりません。

クリスマスの時期にはやはりこういう映画を観たいですね。

 



 

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