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【宅めし】北北西を向きながら

こんにちは。カスタマーサクセスチーム八木です。
本年のnoteブログは、採用とは直接的には関係ないけど、ほっこりする(?)どうでもいい記事をあげていく予定です。

第一弾では【中目し】と称して、オフィスのある中目黒界隈のランチのお役立ち(?)情報の記事を公開しました。そして第二弾を書こうと思ったら、さほど無理して出社する理由もないし、世間的にも不要不急の外出は避けた方が無難なんだろうな、という雰囲気が漂っているので断念。

そしてわざわざ公開するほどのものでもないのですが、季節柄のメニューを自宅で黙々と食べたお昼のお話でも書こうと思います。

恵方巻

今や定番、節分と言えば「豆まき」よりもメジャー感が出た気配が漂う「恵方巻」です。そもそもこの恵方巻、私が知ったのは1999年頃です。当時勤めていた会社の上司が、隣の席で黙々と「太巻き寿司」にかぶりついていました。それを見て「丸かぶり寿司」という存在を知るに至りました。

2022年度節分の恵方巻

当時は節分で一儲けしようという食品業界の商売っ気を感じつつも、なんだかんだであれから20年以上が経ち、今やすっかり風物詩となりました。その歴史を紐解くと、私が知る10年前にはその兆候があり、徐々に全国に広がったようです。

1989年に、某コンビニエンスチェーンが広島県で太巻きを売りだしました。そのコンビニエンスチェーンでは、売り出す際に、「恵方巻き」と名前をつけ、販売を始めたというのが恵方巻きという名前の始まりの強い説です。

出典:ぐるなび

江戸~明治にかけて生まれた風習が復活し、平成から令和にかけて30年以上経った今も続いているというわけです。一過性のものではなく根付いたといえそうです。

流行の長さ

大学の授業で習ったような、本を読んだような、もはや誰に教わったのか、マーケティング用語なのか経済用語なのか、記憶はすっかり曖昧になってしまいましたが、『流行』はその長さで呼び方が変わると教わりました。

日常ではよく「トレンド」という言葉を耳にしますが、この言葉の意味を習った当時の印象は、「流行が始まって数年が経過してはじめてトレンド」と呼ぶことから、世の中ので使われている「トレンド」という言葉に違和感を覚えました。

世で言う「トレンド」はせいぜい、短期的な流行(一過性の流行)である「ファッド」と呼ぶべきではないか?と。Twitterのトレンドワードも「本当にトレンドなのか?」と思ってしまうわけです。

生き残ってはじめてトレンド

星の数ほどとは言いませんが、世の中では数多くの「ファッド(一過性の流行)」から、「ブーム」を経て「トレンド」に至るものはごく少数なのでしょう。

江戸~明治に流行した「丸かぶり寿司(恵方巻)」は、平成になって再び流行しはじめました。インターネットが情報の流通を加速させた影響もあるでしょう。きっと平成の時代に「恵方巻」という商習慣の定着は、インターネットの後押しは確実にあったのではないかと推察しております。

高度情報化社会においては、泡のごとくファッド(一過性の流行)が生まれては消え、そのほんのごく一部だけがトレンドとして生き残ることができるのでしょう。マーケティングを生業とする我々としては、仮にファッドは作れたとしても、意図してトレンドを作り出すのは難しいのだろうなぁと感じます。

生き残って文化として定着するまでは、相当な時間と労力がかかるのです。そう考えるとTwitterのトレンドワードはせいぜいファッドと思ってしまうわけです。

トレンドを超えたトラッド

ファッド、ブーム、トレンド、トラッドなど、流行を表す言葉はいくつかあります。この長さはなんとなく定義されているようで、明確な定義がなかなか見つかりません。せっかくの機会なのでインターネット上を検索しましたが、しっくりくるものは見つかりません。

トレンドひとつとっても、その長さは2~3年だったり、20年以上だったりとかなりのばらつきが見られます。確かなことは、ファッド < ブーム < トレンド < トラッドのように、流行の短い順番からの呼び名の並びは固定のようです。トラッドは「伝統」と訳されますし、トレンドが続くとやがてトラッドとなるのも納得です。

回帰ともいえる怪奇現象

「時代回帰」という言葉があるように、時代は繰り返します。数十年前に流行ったブームやトレンドが、忘れた頃に再燃するやつです。ファッション界ではよく起こりますね。30年以上も前に大ブームだったルーズソックスが再び流行るようなイメージです。

不思議と歴史は繰り返します。再燃の仕掛け人が過去の流行を調べて意図して流行らせようとしたのか、人類の遺伝子の成す技なのか。いや人類に限らないですね。人類の生存を脅かす病原菌類も周期的に忍び寄ります。昨今の厄介なアレに至っては、流行の中でもホントに「ファッド」であって欲しいです。「トレンド」にならないで欲しいものです。

しかし、恵方巻にしても最初の流行が江戸・明治の時代に起こり、平成の時代になって再び世に定着するという、本当に何が流行って再興するのか想像がつきません。この時代回帰は人知を超えた怪奇現象ともいえそうです。

肝心のお味はというと

恵方巻は、「その年の良いとされる方角を向いて、黙々一本丸ごと食べる」ことが良いとされています。北北西の方角をスマートフォンで調べた上で、ここまで書いたようなことを考えながら食べました。

これだけのことを考えながら食べたので、例え家族が周りにいようと黙々と食べたでしょうね。この日は在宅でひとりでしたが、北北西を向きながら黙々と食べました。でもね・・・さすがにこれだけのことを考えながら食べたので、味の記憶は残っていません。

編集後記

実はこの恵方巻を買うのに、何件かコンビニエンスストアを回りました。例年に比べ、恵方巻が置かれているスペースも狭ければ、大々的に販売しているお店も少なかったです。

これまた無駄に作りすぎて食品の廃棄物を減らす動き、いわゆる「フードロス」を減らすために完全予約販売に切り替えるなどの施策があったようですね。トレンドとして定着した恵方巻にも、売り方に関しては新しい風が吹いたと言えそうです。

エコバッグを持ち歩くという流行がファッドで終わってしまった自分の話はさておき、この「フードロス」、こちらはくれぐでも一過性の流行で終わらないことを祈ります。

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