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映画「HEAT」 パチーノとデ・ニーロ、2人の名優に酔いしれて

皆さん、こんにちは。
#名画座スクープス 伊藤でございます。

連日猛暑が続いておりますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。

そんな暑さで夏バテ時期にこそ、逆に“追い熱さ”でサウナ並みの爽快感で夏を乗り切って頂きたく、
今回ご紹介するタイトルは「HEAT」です。


概要・あらすじ


1995年のアメリカ映画で、監督はマイケル・マン。

代表作には、コリン・ファレル、ジェイミー・フォックス主演の「マイアミ・バイス」や、トム・クルーズが悪役で主演した事で話題となった「コラテラル」があります。

クライムサスペンスが得意なイメージの監督さんですね。

 

そして、「HEAT」は、アル・パチーノ、ロバート・デ・ニーロのW主演の、犯罪アクションムービーです。

パチーノ警察 VS デ・ニーロ強盗団というストーリー展開になります。

アル・パチーノ、ロバート・デ・ニーロといえば、言わずと知れた名優中の名優ですので、その偉大さから説明は端折りますが、よくパチーノ派、デ・ニーロ派のどっち好き談義が起こる事がございますね。

伊藤は「晴れパチーノ、ときどきデ・ニーロ、またはパチーノからのデ・ニーロ」といった感じで、「好き」が山の天気のように変わります。

 

伊藤的 「HEAT」おすすめポイント

ハリウッド界の猪木と馬場の化学反応


それでは、今作のおススメポインツになります。

年齢も近く、作品も互いにギャング映画に出演したりと、何かと比較されてきた名優二人ですが、実は、互いに50代になり実質的な初共演となったのが、この作品「HEAT」です。

猪木と馬場が闘ったらどうなるだろう?そんな永遠のテーマにも似た、ハリウッドスター版、猪木馬場のような作品です。

実際に猪木と馬場は闘いませんでした。それも一つの結論として素晴らしいのですが、パチーノとデ・ニーロは、共演という戦いを選んだのです!

当時高校生であった伊藤も、映画好きでありましたから二人の凄みは良く知っておりました。
だからこそ、この作品はドキドキしながらみた記憶が鮮明に残っております。

あまりにもレベルの高い二人を化学反応させると、逆に凄いコケる事もあります。
さてさてハリウッド界の猪木と馬場、パチーノとデ・ニーロはどうなんだい!

警察と窃盗団に分かれて追う、追われるというプロットはさんざん使い古されたストーリーです。まんまんまんまん万が一面白くなっかったらどうしよう…そんな恐怖も若干感じて鑑賞しました。

 

その結果、

…もう、日活ロマンポルノでも観ているのかと錯覚するほどの、色気で満ち満ちておりました。
勿論、女性のヌードシーンなんてないですし、出てくる役者は濃いも濃すぎる男ばかりです。

しかし、色気がぷんぷんなのです…

パチーノとデ・ニーロは、一挙手一投足、色気で満ち満ちております。

視線、しぐさ、語り方、まるで飲めるプリンの様に滑らかであり、且つナタデココの様にゴツゴツとした、二面性。
この映画は、名優二人に魅せられる事がなによりもおススメポイントなります。

刑事でありながら、何かが欠落しているかの様なパチーノ。
犯罪者でありながら、何故かカッコよく見えてしまうデ・ニーロ。
簡単な善悪では分けならないキャラクターを、二人は見事に演じ切っています。

そして、そんな二人を演出しきったマイケル・マン監督の手腕が見どころの一つでもあります。


「本物志向」の監督の手腕に魅せられる銃撃シーン


当時、白昼市街地での10分以上にわたる銃撃戦のシーンは、話題を呼びました。

リアルな銃撃シーンを再現するために、劇中の銃声は実際の銃声の音をかぶせていたり、その他大勢の警官役一人一人にも銃の扱いのレクチャーを細かく行い、一般人に銃口を向けない等のリアルな描写を下地にしたので、主演キャストの迫真の演技がこれまた際立ちました。 

CGを使わないリアルな描写と重厚な画作りは、後のクリストファー・ノーランの「ダークナイト」のアクションシーンの参考になった他、いろいろなアクション映画へ影響を与えております。 

監督、役者ともに一級ならぬ、特級品ですから、約3時間の長丁場も5分くらいの体感で見る事が出来る作品です!!!!

 

ノーリハで挑んだ コーヒーショップの会話シーン


銃撃シーンと並ぶ程の名シーンで、パチーノとデ・ニーロのコーヒーショップでの会話シーンがあります。

ここも何とも緊張感もあり痺れるシーンなのですが、後日談として、撮影前にデ・ニーロが事前のリハーサルはやめようと言ったそうです。

二人とも、このシーンへの想いが撮影前から強かったので、逆にそのテンションのまま、リハーサルでこなれてしまう前の、少しふわふわとした、何とも言えないかみ合ってない雰囲気を出した方が良いという事で、ぶっつけ本番になったようです。

そしてそれは完全に大成功しております。
 

全く立場の違う二人が、初めてコーヒーショップで対面する。

目線もなんか合わせたり避けたりとぎこちない、何とも言えない雰囲気に。

何とも言えない感じが滲み出すぎていて、それがとんでもない味になっているんです!

コーヒーショップのシーンだけでも、どちらにも優劣がつけられません。どっちにも気持ちが入りますが、ストーリーも同じく、最初に敏腕っぷりが半端ないパチーノが、特級クラスの犯罪書デ・ニーロを欺いたと思えば、次はまったく逆の展開になったりと、ストーリー自体もシーソーゲームです。とびきり強いエゴとエゴのシーソーゲーム。

出し抜く、出し抜かれた、じゃあ今度はこっちがと詰将棋の様な展開を見せるも、最後にそれが崩れる時が来ます。
それが、どちらかの更に強い「漢」と書いて「漢気」からくるものです。
漢を見せて、魅せたから勝負をつけてしますのですが…是非鑑賞して確かめてくださいまし!

  

…と、緊張あるストーリーと、色気にずっとやられてしまいます。

ラストシーンも、音楽と光が最高です。アクション映画なのに、とても綺麗なんです。

 

これだけカッコいい二人だからでしょうかね。

ロバート・デ・ニーロは、今年5月に79歳にして7人目の子供が産まれた事がニュースで報じられました。
盟友のアル・パチーノが、「え!?ほんと?凄いな!」と、ビックリ&祝福をしたという記事をあわせて読みましたが、まさかその1カ月後に、83歳のアル・パチーノ4人目の子供誕生という記事を読んで、すってんころりんしました。

電車の中スマホでこの記事を読んだのですが、私のすぐ目の前のドアに貼ってあった広告が「タフマン」だった事も何か運命を感じざるをえませんでした。 

 

伊藤、デ・ニーロに感化される


最後に、いつも思うのですが、

こういうカッコいい役者の映画を見た後などは、数日間なんか雰囲気を真似てしまうというか、感化されてしまいませんか?

伊藤も、デ・ニーロに感化されまして、車の運転中もデ・ニーロっぽく、顎を引き、眉をひそめて、口を真一文字にして難しい顔に数日なっておりました


デ・ニーロは高級車に、マシンガンと札束を積んだ状態。
伊藤はファミリーカーで、家族とコストコのトイレットペーパーを積んだ状態。
真逆もいいところですが、顔だけでも寄せたい願望ってありますよね。

 

皆さんは、視聴後、パチーノとデ・ニーロどちらの顔に寄せてしまいますか?

是非、鑑賞して確かめてみてください!

 

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※あくまで独り言なので、独断と偏見は悪しからず。

これまでの名画座スプークスはこちらにまとめています。


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