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RCサクセション、くるり、アジカン、フジファブリック、そしてVaundy…40年分のチケットと振り返るライブ史【Unplugged Talk #1】



持ち物は、40年分超のライブチケット

ー本日はよろしくお願いします。shuさんは普段は本部長として、スカパー!のお客様とのコミュニケーション方針・戦略を担われている大先輩でございます。
shu:よろしくね。話のネタになるかな、と思って、今まで行ったライブのチケットを持ってきてみたよ。


ーす…すごい!全部保管されているんですか?
shu:中学生から今まで全部(笑)

ーこのチケット眺めてるだけでも何時間でも話せる気がします。

shu:なんでも取っておくもんだよね。昨日もう一回見返しながら自分でも懐かしいなって。

ー最近はスマホで完結して、こういう紙チケットも少なくなっちゃいましたもんね。
shu:ね。だから淋しいなと思って、デジタルチケットもこんな風に印刷して(笑)

ーマメですね!!

shu:これはライブのチケットファイルなんだけど、あと「舞台」と「スポーツ」のファイルも作ってるんだよね。

ー音楽だけじゃないなんて、もはや”shuさん博物館”ができそうです(笑)さっそくじゃあ1冊目から見せていただいて…1981年から始まっていますね。中学生時代はどなたとライブに行かれていたんですか?
shu:友達と行ってたかな。このRC(サクセション)のライブは名古屋の大学の文化祭だったんだけど、それはクラスの友達と6~7人で行ったんだよね。

ーそうなんですね。RCサクセションは当時学生の中でも流行ってたんですか?
shu:流行ってたね。当時は海外アーティストのライブでも安くて、すごいメジャーなアーティストでも3900円(当時)で行けちゃってたからね。

ー今だと海外アーティストはすごく高いですもんね。ライブはお小遣いで行ってたんですか?
shu:どうだったけな、親にねだってたかも(笑)

ー(笑) 親御さんも音楽は好きな方なんですか?

shu:こういうバンド的な音楽は聴かないけど、音楽に入れ込んでること自体は母とかは喜んでたかも。音楽一家だったから、好きなものとして尊重してくれてたかな。

ー素敵!であれば、チケット代も出してくれそうですね(笑)

shu:東京に初めて武道館に行ったのが高校2年生の終わりかな。ド平日だったんだけど、真面目だったので、翌日学校行かなきゃと思って夜行バスで帰って。学校休むっていう発想がなかったんだよね。
ーわかります(笑)遊びで休む発想はなかった。

ーあ、クワトロだ。こう見ると、今ある会場とない会場がありますね。「NISSIN POWER STATION」…?ここは初めて聞きました。
shu:日清パワーステーションすごい好きだったんだけど無くなっちゃったんだよね。(※1988年3月から10年にわたって営業していたライブハウス。通称「パワステ」)

ー「渋谷 ON AIR」も聴いたことないです。

shu:そっか。ON AIRももうないんだっけ。今のZeppみたい大規模ライブハウスのはしりみたいなやつだったんだよね。
(※後日追記:「ON AIR」は現在の「Spotify O-EAST」だったことが判明。)

ー1冊目が終わりました。1981年~2004年の20年間でしたね。こう見ると、邦楽・洋楽どちらもありましたね。
shu:そうだね、昔は海外アーティストのライブもよく行ってたんだけど、フェスが一般化してから洋楽の人たちがフェスに集まるようになっちゃって。僕はあんまりフェス行かないから洋楽のライブに行く機会は最近減っちゃった。若いころにああいうの(フェス)が始まってたら行ってたんだろうけど(笑)

ー(笑)フェスはなかなかに体力使いますもんね。さて、2冊目は初っ端からくるりのライブが立て続いています。

shu:そうだね。そのちょっと前にJ-WAVEのフェスでくるりを初めて生で見てすっげーカッコよかったから、同じツアー内なんだけど2回行こうって言って。

ー当時のくるりは…何人時代でしょうか?

shu:4人かな。当時のドラマーがアメリカ人のクリストファー・マグワイアだった時で、彼の叩くドラムがすげー好きで。武道館のライブでは、1回のライブでこんなにドラマーに注目しているのは初めてかも、ってくらいカッコよかった。

ー1年くらいしかその時期はないですよね!生で聴けたなんて羨ましいです!

アジカン、amazarashi、WORLD ORDER…ライブに刺激を貰う

ーアジカンのチケットもありますね。
shu:ライブはここ10年くらい行けてないけど新曲出たら今でも聴いてるよ。このライブ(「酔杯2006ー2007」)は2006年だからアルバムでいうと3枚目、4枚目くらいかな。

ーアルバム「ファンクラブ」の頃がちょうど2006年のようです。

shu:2008年に、横浜BLITZで見た「WORLD WORLD WORLD」ツアーのライブは箱がちっちゃかったから印象に残ってる。彼らはもともと横浜の関東学院大学のバンドサークルの仲間で結成されたから、横浜でのライブってことで気持ちが入ってて。

ーいやぁ、バンドのルーツとなる場所でのライブ、良いですよね。

shu:そうだね。「ワールド ワールド ワールド」っていう3拍子の短いインストの曲から始まったんだけど、最初ギターから始まってどんどんドラムとか入ってきて…一番賑やかになってバンッ!って終わってすぐに「アフターダーク」に入って。

ーかっこいい!!!話聞いてるだけでも鳥肌が立ちました(笑)

shu:アジカンはやっぱりギターがすごく目立ってていいよね。若い頃ギターやってた時は弾いてて楽しかった。

ーギターも弾かれていたんですね!

shu:今は全然やってないけどね(笑)BOØWYとかのコピーバンドをやってたよ。それこそ大学の頃に”イカ天”(三宅裕司のいかすバンド天国)が始まってっていうバンドブーム真っ只中だったからね。アジカンは2004年のアルバム「ソルファ」で初めて聴いたかな。

ー名盤ですね。

shu:本人たちが同じ楽曲で15年後くらいに再録しているアルバムがあるんだけど、それはそれでかっこいいよ。

ー昔のものと再録したもの、どっちの良さもありそうですね。荒削りの良さもあるでしょうし!

ー(ペラペラめくりながら)amazarashiのライブにも行かれたんですね!
shu:最初に見たときは「こんなパフォーマンスの見せ方があるんだ!」と思ってすごい衝撃で。

ー斬新ですよね。私も数年前にフェスで見て、息をするのを忘れるくらい見入っちゃいました。WORLD ORDER…これは何でしょう?

shu:須藤元気っていう、今は政治家やってるけど元々格闘家の人がいて。その人がテクノポップっぽい曲を作って7人くらいのスーツ姿の男性たちでそれに合わせてダンスをするっていうグループがあって、それを2回見に行ったんだよね。

ースーツ姿…ですか。想像するだけでシュールです(笑)

shu:でも見に行ったライブパフォーマンスがすごすぎて、Blu-rayも買ったんだよ、いろんなアングルで見たいなと思って。

ーamazarashiといいWORLD ORDERといい、斬新なパフォーマンス! ライブに行くだけで刺激をもらえそうです。

ーハナレグミと、So many tears…。茂木さんと加藤さんってスカパラですよね?
shu:そうね。スカパラのドラムの茂木欣ちゃん(茂木欣一)が自分のバンドユニット(So many tears)を組んでて、そことハナレグミが一緒にやったライブだね。

ーうわ、このライブ行きたかったな。ハナレグミもお好きなんですか?

shu:SUPER BUTTER DOGを解散間際に好きになって、ボックスのCDを買って全部聴いて。そこからハナレグミも聴き始めて。このライブ良かったよ、スカパラの曲もやるし、ハナレグミの曲もやるし、洋楽のカバーもやるし。

ー最高ですね。

shu:茂木さんってもともとフィッシュマンズのメンバーで。ボーカルで曲書いてた人が亡くなってしまって完全に活動を休止しちゃって。

ーえ、スカパラとしての茂木さんは知ってましたがフィッシュマンズのメンバーだったことを初めて知りました…!

shu:そこから、もうボーカルはいないけど茂木欽ちゃんがボーカルとして活動を再開して、他の人を加えながらライブを続けてるのが今のフィッシュマンズなんだよね。

ーそうだったんだ…。何も知らなかった。

ーサカナクションのライブも行かれて(写真左上)。
shu:デビューアルバムから聴いてはいたんだけど、ライブに行く機会なかったからやっと行けたのがこの時(2016年)だね。舞台の演出が凄いなって思った。

ー分かります。この前武道館のライブに行った時、2階建ての建物がステージ上にあって驚きました。ハナレグミとフジファブリックの対バンも羨ましいです!(写真右下)

ゆかりの地も訪れたフジファブリック

shu:通称、ハナレフジね。フジファブリックは、1stアルバムが出たときに「桜の季節」って曲がすごい文学的でいいなあと思って。で、アルバム買って聴いてたんだけど、それ以上ハマらなかったんだよね。で、志村さん(フ
ジファブリック Vo.)が亡くなった後に何かの機会でまた全部聴き直して。

ーハマってなかった曲が急にビビッとくるようになる時ありますよね。
shu:志村くんのお墓にも行ったよ。

ーそうなんですね。富士吉田ですか?

shu:そうそう。たまたま近くを旅行した時に、もしかしたら近いんじゃないかとスマホで調べて。どうやら本人がコーラが好きだったらしく、行ってみたらすごい大量のコーラがおいてあったよ(笑)

ーそうだったんですね!いまでも多くのファンの方が訪れてると聞きます。そして、デジタルチケットを印刷したフジファブリックとVaundyの対バン。これ行きたかったなあ。

shu:カッコよかったよ。Vaundyのドラム叩いているのが、一時期フジファブリックの曲でもドラム叩いていたBOBO(堀川“Bobo”裕之)っていうドラマーなんだけど、その人のドラムが凄い好きで。志村くんが亡くなった後いくつかのバンドがフジファブリックに声をかけてライブに出したりしていたんだけど、その1つがくるりのライブで、(フジファブリックの)山内総一郎くんがギターとして入った時があって。その時にくるりのサポートドラムやってたのがBOBOだったんだよね。そこから繋がってフジファブリックのドラムもやるようになったんじゃないかな。

shu:志村くんが亡くなって半年後くらいに富士急ハイランドでやった、結果的に追悼ライブになったイベントがあって(「フジフジ富士Q」)、ボーカルが入れ替わり立ち代わりで来るんだけど、それもどうしてもライブ本編がフルで見たくて映像買ったよ。
(ゲスト:安部コウセイ(HINTO)/伊東真一(HINTO)/奥田民生/片寄明人(Great3、Chocolat&Akito)/氣志團/クボケンジ(メレンゲ)/くるり/斉藤和義/スカパラホーンズ/ハナレグミ/PUFFY/ハヤシ(POLYSICS)/藤井フミヤ/真心ブラザーズ/吉井和哉/ 和田唱(TRICERATOPS))

ーいやぁ、伝説のライブですね。

ー唐突にクラシックのチケットが出てきました。これはご招待などでしょうか?
shu:いや、チェロが楽器として好きでたまたま近くでやるって聞いて聴きに行ったんだよね。

ーそうだったんですね!チェロの音色、良いですよね。チェロと言えばKing Gnuの常田さんが弾いていることでも知られていますね。

shu:常田さんはこの前関ジャムでも特集されてたね。King Gnuを、アルバム曲も含めてちゃんと全部聴くっていうのをやろうと思っていてまだできてないな。ミクスチャーな感じがして良いよね。

ーそうですね。大学時代に、「Tokyo Rendez-Vous」がリリースされてアルバム一連聴いて「このバンド、やば…」と思ったのを覚えています。


生で歌声を聴いてみたいのは?

ーでもここまでいろいろなライブに行ってると、見たいアーティストは一回は生で見ていらっしゃるのでは?
shu:一目見たい、この人の声は生で聴きたいって言っててまだ聴けてないのは山下達郎かな。

ーあー!確かに。7月に閉館してしまう中野サンプラザの最後の公演もトリが山下達郎ですよね。

shu:そうそう。チケット申込んだけど、当然に取れなかった(笑)

ーそうですよね…私の周りもみんなチケット外れてます。ワンマンライブではないですけど、山下達郎は一回ライジング(RISING SUN ROSK FESTIVAL)で見て。寒すぎて寝袋の中から動けずに遠くから見ていたのですが、行った音楽フェスの、見たアクトの中で一番良かったです。

shu:フェスで見れるのは珍しいね。あとまだ見れてないのはスピッツかな。彼のラジオ、「草野マサムネのロック大陸漫遊記(TOKYO FM)」も毎週聴いているから。

ー「○○(曲のテーマ)で漫遊記」、面白いですよね。

shu:草野さんとはほぼ同世代だから聴いてきた曲がほんとにかぶってて。
スピッツのライブも行きたいんだけど、どうせ見るなら小っちゃい箱で…と思って申込んだんだけど当たらなくて。

ーたしかにスピッツのワンマン行きたいです…いつか見に行けることを願ってます!

音楽を好きになるのは、曲から?歌詞から?

ー音楽を好きになるときは、歌詞からなのか、曲からなのか、ビビっと来やすいのはどちらですか?
shu:うーん、どっちもかな(笑)

ーそうですよね(笑)

shu:活字を読むのが結構好きで、だから言葉の使い方を好きになる人が時々いるんだよね。日食なつこも文学的だし、志村くんにもそれを感じるし。佐野元春も、最初聞いたときには衝撃だったかな。当時の日本にはないような言葉遣いをするなと。
逆に曲とかサウンドで好きになったのは、アジカンかなあ。やっぱりギターがかっこよくて。

shu:歌詞と曲、どっちも好きになっていったのはくるり、クラムボンとかかな。クラムボンの世界観は抽象的で、「私」と「あなた」じゃない、ぼやっとした情景を歌ってるのがいいんだよね。

ーわかります。想像膨らませる余地のある、具体的すぎない歌詞が好きです。
shu:うんうん。あとは歌声っていうケースもあるかな、ハナレグミ、宇多田ヒカルとかは歌声を好きになったアーティスト。

ーハナレグミ、なんだか声聴くだけで泣けちゃいますよね。まだまだ話し足りないですが、そろそろお時間のようです。

shu:音楽の話は楽しいね。

ー本当ですね。ライブのチケットは手帳に挟んだっきりですが私もshuさん方式でファイリングしていこうと思いました。またぜひ音楽談義、お願いします!

(文・タンタン)


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