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自社だけでダイバーシティを目指さなくてもいい

最近、ダイバーシティという言葉を聞かない日はないと思います。
組織の中に多様性を取り入れるという考え方自体は良いことです。
しかし、多様性と言っても、いろいろな要素があります。
性別はもちろんのこと、子育て中とか、イクメンとか、ワーキングマザーとか、こういったものについても多様性に含まれます。
ダイバーシティ、つまり多様性とは概念は、いろんな属性が合わさって成り立つわけで、言葉を挙げていけば無数にあるといっていいでしょう。

会社にとっては組織のダイバーシティはとても大事です。
しかし、そうは言っても無数に広がるダイバーシティという概念の全てを自社のみで達成することは非常に困難だといえます。
どこまでダイバーシティを取り入れるべきなのか、悩ましい問題だと思います。

ダイバーシティというのは、つまりライフスタイルや働き方のスタイルだとも言えます。
業界によっては、基本的に残業なしのところもあるでしょう。
逆に、残業が多かったり、休みが少なかったり、変則的な業界も当然あります。
そういった個々の事情や特徴があるにもかかわらず、すべての業界でダイバーシティを達成しないといけないのでしょうか。

男性や女性がいて、LGBTの方たちがいたり、子育て中の人がいたり、といった程度のダイバーシティは必要でしょう。
他には、正社員がいたり、アルバイトがいたりといったものも当然あるでしょう。
ただ、会社としてマストなのはこれくらいで、他のことを無理に取り入れようとすると事業の妨げになる可能性があります。
絶対に残業が必要なのに、子育て中で残業できない人を雇ったりしたら上手く組織を統制していくことは難しいでしょう。

会社と言うものには、いくつかの段階があります。
創業期で頑張って製品を世に送り出さないといけない段階で、残業できない社員がいても迷惑なだけです。
こういう時に変にダイバーシティを目指す必要はないと思います。
会社の段階が進んでいって規模が大きくなってくれば、子育て中の残業できない社員を雇ってもいいでしょう。
能力があるけど残業できないという人はたくさんいます。
でも、いくら能力があっても創業期にそういう人を無理に雇う必要はないというだけです。
会社の段階に応じたダイバーシティというものがあるはずなのです。

また、うちの会社は泥臭くて男臭い組織だから女性はちょっと遠慮したい、というのも別にかまわないと思います。
これは女性を排除しているというわけではなく、単に組織の特性の話だからです。
もちろん、こういう組織でも良いという女性がいて、泥臭く男臭く働けるようであれば歓迎されるでしょう。
ですが、こういう組織で、女性的に、スマートに働きたいと思ってもそれは無理なのです。
これも女性を排除しているというわけではなく、合うか合わないかという話です。

会社は1社だけじゃなく、無数にあります。
自分のスタイルに合わない組織に固執する必要はないというだけです。

会社としても、自社のスタイルみたいなものは必ずあるはずなので、それに合う人を雇っていけば良いと思います。
ダイバーシティのために合わない人を無理やり雇うのは、お互いにとって不幸です。

会社は無数にあるわけですから、男性だけの会社や女性だけの会社というものがあっても良いと思います。

社員をつなぎとめるためにダイバーシティを推進するという考え方はあります。その代わり、組織に合わない人材を抱え込むことになるかもしれませんが、そこも勘案してもダイバーシティを進めたほうがメリットがあれば、進めればいいのです。
これはダイバーシティの推進というよりは、マネジメントや経営戦略の問題です。

自社で子育て中の人を雇えなくても、他の会社が雇ってくれます。
変にダイバーシティを取り入れず、会社の段階や戦略に合わせて、その時々で判断をしていくことが大事だと考えます。

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