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新規上場審査と未払い賃金

新規上場の承認は証券取引所(東証など)が行います。
人事・労務分野も審査がなされます。それは証券取引所の基準で行われます。

最重要項目は「未払い賃金」です。
1 過去に、未払い賃金がないこと(過去勤務債務がないこと)
2 今後も、未払い賃金がないこと(将来にも発生しないこと)

「未払い賃金がない」とは「支払い遅滞がない」という意味ではありません。「支払うべき賃金額(法令・契約)」と「支払った賃金額」に差がないという意味です。

上場した後、未払い賃金リスクがスケールをもって顕在化すれば、予定外経費・予定外支出・評判の悪化などにより業績にインパクトが生じます。当然のように株価は下落します。それは、上場の際に提示された業績を基に株を購入した投資家への背信ともなりえます。

そのようなことはあってはならない。証券取引所はそう考えているのです。