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僕にとって作文の時間は、とても気が重いものだった。 集中力が続かないとか、原稿用紙のひとマスに収まるよう字を書くのが難しいとか、理由を考えるときりがない。 「読む」ということは、昔から好きだ。 小学生の頃は、「読む」ということの正に虜だった。絵本でも、スーパー戦隊の写真が載っている雑誌でも、漫画でも、少し難しい百科事典でも、活字しか載っていない児童文学でも、ホールケーキにかぶりつくようにして、読み漁ったものだ。 何でも買ってもらえるというほど裕福な家庭でもなかったけれ