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未知なる者と重なり合う

今まで触れたことのない肌の感触。

未知なるものと重なった時、なぜだか分からないけど宇宙のような暗くて広い世界が私の頭に浮かんだ。
ジョンが私の中に入ってきた時は、その映像と同時に、人間の血と筋肉と力強さを受け取ったような感覚だった。

黒人とセックスするのは生まれて初めてだった。
よくAVとかで見る黒人のセックスシーンとは全く違ってた。
それは優しくて力強いはじめての感覚だった。

彼のモノはやっぱり大きくて、私の中はいっぱいいっぱいでちょっと苦しかった。でも痛くはなかった。
きっとジョンはそれを分かっていて、優しくしてくれたんだと思う。

結局、私はセクシーな気持ち良さとはちょっと違う、不思議な感覚のままコトを終えた。

暗闇の中で、ジョンは気持ち良さそうに果てた。
私はイカなかった。
まぁ気持ちはよかったんだけど、この状況を俯瞰で見てしまった為、集中できなかった。


セックスは大好きだ。身体は感じやすいし、オーガズムに達することもある。
女性に生まれて、この気持ち良さを知らないのは勿体ないなぁ…と思う。
初体験は13歳の時だった。
それからはずーっと彼氏が入れ替わりいる状態だった。
自分で言うのもなんだけど、顔面崩壊する前は美人でモテる方だった。
その顔は、癒えてはきたけど、ケロイドがあるから日焼けできないし、骨折した時の痛みもまだあって、これからも完全にはきっと戻らない。

だけどジョンは、

『傷?全然気にならないよ。君は美しいよ』

と言う。

ニューヨークのクィーンズ郊外にある彼の家は、夜、怖いくらいとても静かで、この後一人でマンハッタンまで帰れるか心配になってきた…。

それにしても、
黒人の身体って、暗闇の中じゃ本当にどこにいるか分からなくなるんだね。
彼の身体ののラインと、筋肉の影だけがキラキラと白く光っていた。

帰りの電車の中、
その光景が頭から離れなかった。


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