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【市況】市民が株に興味を持って終わり

 市場が一服しましたね。
 2週間前の記事、「エヌビディア決算」で、

『調整後EPS $5.61 は益々の好景気感を世間に醸し出すと思う。元理論家からすると実態を伴っているのか、と検証したくなりますが。』
と断っておいた。

「主婦が株に興味を持ったら相場は終わり」とよく言うが、私も同窓の弁護士の先生が「大人の嗜み」などと言ってそれまで興味もなかったような『会社四季報』をインスタグラムにアップしたのを見て肌感覚として軽いバブルだろうと思った。
一般のサラリーマンや主婦まで浮かれてきたらちょっと危ない。

意外に知られていないが日本は中小企業が99%以上なので、実体経済と株価の分析は非常に困難だ。また女性は名の知れた企業に勤めている男性と結婚できるのは困難だという自覚を持ったほうがいいです。
大企業は1万社、中小企業が400万社。
売り上げ高も中小企業で1/3はある。

私の専門は投資理論、企業価値、デリバティブ。
400万社も分析はできない。中小・零細企業によってはろくなデータもないだろうし。第一、分析しているあいだに次の年になる。

よく勘違いされるのだが経済の研究をしていたと言うと株に詳しいんですねと言われるが、システムとして分かっているだけだ。
実際なにを研究していたかと言うと、未来の株価予測ではなく、過去の10年とか20年ぶんの500社くらいのアメリカの会社の財務諸表から必要なデータを取ってきて、自分の仮説が合っているか検証する。

私のテーマは「デリバティブは企業価値を毀損させるか」だった。
結果、昔からの定理をくつがえすことは出来ず、「市場は完璧」だった。

でも、そんなことをコンピュータや複雑な数式で解いていても、世の中の金融商品やNISAとiDeCoの違いなんかはよく分からないし興味がない。

前に投資をしていたころは単純に好きな企業を買っていた。
もちろんEPS(Earnings per Share)やトービンのqを使ったファンダメンタル分析も、ローソク足やゴールデンクロスを探すテクニカル分析も知識としては知っている。
また配当比率や株主優待も。
それでもそれらを無視してあえて見ずに好きな企業だけを買っていたのはそれらの企業のオーナーの一部になるためだ。そして、だから売らない。

それが本当の意味での投資だと思う。

結局、私は少額だったので海外にくるときに清算しましたし、「本当の投資」ができるのは生まれ持っての富裕層です。
普通の人が株式市場を上手に使って富裕層の仲間入りするのは良いことだと思います。
AIも熱いですがコンピュータには疎いので私はファイナンスで豊かになりたい人のお手伝いができればと思います。

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