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監視・コントロールプロセス

さて、今までは重要な知識エリアの話を書いてきましたが、今回は5つのプロセスの中で一番悩ましい「監視・コントロールプロセス」についてです。

1.目的
監視・コントロールプロセスは何のためにあるのか?
それはズバリ、「早期発見→早期治療」なのです。
それってお医者さんの話でしょ!
はい、そうですけど、医療機関のプロセスとプロジェクトマネジメントのプロセスを比べてみましょう。

医療の場合:
①【患者】症状を報告する
②【医者】問診を実施し、必要に応じて精密検査を実施する
③【医者】精密検査の結果を見て、病気を特定する
④【医者】治療方針を決定する
⑤【患者&医者】治療方針に従って治療および生活習慣を変える

プロジェクトマネジメントの場合:
①【メンバー】起きている問題を報告する
②【PM】メンバーと相談して要因を分析する
③【PM】特定した要因を鑑みて対処方針を決める
④【PM】対処方針を決定し、計画を修正する
⑤【メンバー&PM】修正した計画に合わせてプロジェクト運営を実施する

どうでしょうか?
基本的にほぼ同じプロセスですよね。
つまり、
医療の場合:「早期発見→原因特定→治療方針決定→治療」
PMの場合:「早期発見→要因特定→対処方針決定&計画変更→運営」

ですので、医療行為を受けるのと同じと考え欲しいと思います。

2.何が難しいのか?
それは医療でもプロジェクトマネジメントでも共通で、
本人が「何とかなる、何とか直る」と思って、なかなか医療機関やPMに相談に行かない、ということなんです。
言い換えると、正直に報告しない
で、気付いたときには手遅れになっていて・・・ということのあるある↓。
ある日、
【PM】調子はどう? →【メンバー】はい、ほぼ順調に進んでいます。
1週間後、
【メンバー】実は1ヶ月程度おくれています。→【PM】ええっ!、先週は順調だと言ってたじゃない・・・

3.求められること
では、どうしたらいいか?
医療の場合とプロジェクトマネジメントの場合で異なるのは、見ているメンバーは特定されているという点(お医者さんの場合は患者数は理論上無限)です。
ということは、メンバーをなるべく日々「監視」することができるはず。
そうは言ってもメンバーも数十人・数百人と多くなってくると、頻繁に ”調子はどう?” とか聞いてられません。管理工数が爆発します。
そこで、プロジェクトマネジメントの場合は「計画」がありますから、その計画通りに進んでいるかを監視するという方法が有効です。

上記しました監視・コントロールプロセスの大きな課題、
・正直に報告されない
・管理工数が爆発
の2つに対する対応方法は、次回「監視・コントロールプロセスの続編」に書こうと思います。

よろしければサポートをお願いします。また、何かコメントがあれば情報交換したいので是非お願いします。