どうしてそんなに時間がかかるの?

職場でのコミュニケーションの難しさを題材に、上司と部下の会話あるあるから、主に上司のあるべき姿を考えてみようというマガジンの7回目です。
【】は心の声、つまり言えないけど心の中でこう思っているという意味で読んで下さい。

あるある#6:

パターン①:部門間連携
(上司)どうしてそんなに時間がかかるの?
(部下)【となりの部門を説得するのに時間がかかるのですが・・】自分が未熟なため、段取りがうまくできなくて・・
(上司)人を説得するのは難しいからね、でも熱く語ればいつかは分かってくれるよ、大事なのは熱意だよ。
(部下)【そもそもやりとりがメールなんですけど・・】やっぱりそうですよね・・・!

これはよくある業務プロセスのまずさに起因するコミュニケーションの問題です。
「組織の壁」とか言いますが、これを言うと「俺は壁なんか作った覚えはない」という上司が現れます。
だれもあなたが作ったとは言ってません、どちらかと言うと現場の担当者間で自然発生的にできてしまうのが「組織の壁」です。
これを打破するのはどうすればいいでしょう。
上記の例は「熱く語れ」なので、これはある意味根性論に近い。
根性論や精神論では何も解決しません。
このような場合は、部下が抱えている問題をよく聴いて、組織間連携を上司が主導する行動が望まれます。
「そうかよしわかった、では私と一緒にXX部へ行って部長と上司に話をしに行こう。話し合える場ができたら後はよろしく頼むよ!」
という感じ。

パターン②:普通の業務
(上司)どうしてそんなに時間がかかるの?
(部下)時間がかかるのを含めて計画通り進んでいます
(上司)いや、そんなに時間がかかるわけないじゃん、やり方がまずいんじゃないの?
(部下)そんなことありません
(上司)俺がやっていたころはもっと簡単にできたよ、もう一回見直すように
(部下)・・・

これもよくありますが、最悪ですね・・・。
何がまずいかというと、
・そもそも部下がどんな計画を作ったのか聞こうともしない
・自分の過去の経験と比べてやり方を疑う
・事情も知らないのにやり方を見直すように指示している

これでは部下のモチベーションは必ず下がります。
飲み屋で「やってられねぇよ!」になっちゃいますよね。
そもそも、部下が成長するためには、自分であらゆる創意工夫を実行し、修羅場をくぐり抜ける体験をする事が必要です。
チャレンジして失敗するという体験は必要不可欠です。
自分で計画を作り、計画通り実行している部下に対して、自分の経験だけで中身を聞かずにそれを否定しているわけです。
こんな余計な指示は絶対止めて下さい。

次回は
「なんでそんなミスするんだ!」
です。


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