深呼吸のし過ぎは健康に悪い!?90%の人が知らない呼吸の真実⑦健康な呼吸を身につけるためのポイント
みなさんこんにちは!パーソナルトレーナーの吉田です。
「深呼吸のし過ぎは健康に悪い!?90%の人が知らない呼吸の真実」と題してお送りしてきています。
今回はこれまでのまとめとして、「健康的な呼吸を身につけるためのポイント」についてご紹介していきたいと思います。
■前回のおさらい
◾️呼吸のし過ぎが喘息の原因になる
◾️喘息、糖尿病、心臓病、がん、肝臓疾患などの病気の患者は健康的な呼吸よりも3~4倍も呼吸の量が多い
詳しくはぜひ、前回の記事をご参照ください。
■健康的な呼吸を身につけるためのポイント
●これまでのおさらい
「深呼吸のし過ぎは健康に悪い!?」と題してこれまで一般的にはあまり知られていない「呼吸のし過ぎ=呼吸過多」が健康に及ぼす様々な悪影響を中心にご紹介してきました。
具体的には、
◾️深呼吸のように大きく吸って、大きく吐く呼吸を続けていると、血液中の二酸化炭素が減少して脳や筋肉などの身体の組織の細胞に酸素が届きにくくなる。
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呼吸で吸った酸素は血液中をヘモグロビンとくっつく形で全身の組織に運ばれ、血液中の二酸化炭素の働きによってヘモグロビンから切り離されて細胞に行き届きます。
そのため、二酸化炭素が不足するとせっかく吸った酸素は細胞にまで行き届かず、脳や筋肉は酸素不足に陥ってしまいます。
詳しくはこちらの記事もご参照ください。
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◾️呼吸にはリラックス時のゆっくり静かな「安静呼吸」と、運動時や緊張、ストレス時の速くて荒い、「努力呼吸」があります。
呼吸機能が正常であれば、その時々の状況に合わせて、安静呼吸と努力呼吸をうまく使い分けています。
しかし、現代の多くの方はその使い分けがうまくできなくなり、常に努力呼吸に近い「多く吸って多く吐く呼吸」になっています。
詳しくはこちらの記事もご参照ください。
↓
この状態を「呼吸過多=呼吸のし過ぎ」といいます。
ご自身が呼吸過多かどうかのチェック方法については、こちらの記事をご参照ください。↓
◾️呼吸過多になる原因としては、
・深呼吸のようにたくさん息を吸うのは健康に良い、という誤解
・慢性的なストレス
・食生活の乱れ
・猫背や反り腰などの不良姿勢
などがあります。
詳しくはこちらの記事もご参照ください。
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また、この他「運動不足」も呼吸が乱れる大きな原因の1つですが、これについてはまた別の機会にご紹介していきたいと思います。
◾️慢性的に呼吸過多が続くと、
・睡眠の質が低下する
・集中力や思考力の低下やストレス耐性が低下する
・柔軟性が低下し、肩こり、腰痛の原因になる
・代謝が低下し、疲労や冷え性、肥満の原因になる
などの他、様々な健康上のデメリットが生じます。
詳しくはこちらの記事もご参照ください。
↓
■健康的な呼吸を身につけるためのポイント
ここからは、呼吸過多を改善し、健康的な呼吸を身につけるためのポイントをご紹介していきます。
●猫背や反り腰の改善
健康的な呼吸を身につけるためのポイントの1つは「猫背や反り腰の改善」です。
呼吸過多をはじめ、呼吸が乱れる大きな原因の1つが、「猫背」や「反り腰」といった不良姿勢です。
姿勢が悪くなることで、背骨や肋骨の位置が歪んでしまいます。すると、背骨や肋骨に付着する横隔膜が正常に動かなくなってしますし、呼吸時に肋骨を動かす「肋間筋(ろっかんきん)」という筋肉も働きにくくなってしまいます。
これらの筋肉が正常に働かなくなると、呼吸が浅くなり、肺にスムーズに空気を取り込むことが出来なくなってしまいます。その結果、「浅い呼吸を多く行う」ようになってしまい、結果として「呼吸過多」へと繋がってしまうのです。
このため、呼吸過多を改善し、正しい呼吸を身につけるためには、「悪い姿勢」を改善することで歪んだ背骨や肋骨の位置を整え、横隔膜や肋間筋が正常に働くように促してあげることが不可欠です。
このように、「猫背や反り腰を改善すること」が健康的な呼吸を身につけるためのポイントです。
●口呼吸の癖を治す
呼吸過多を治し、健康的な呼吸に戻すための2つめのポイントは「口呼吸の癖を治す」ことです。
呼吸過多の方の半数近くは「口で吸って口で吐く」という「口呼吸」の癖が見受けられます。
しかし、本来口は呼吸で使う器官ではなく、胃や腸と同じ「消化器官」です。
全速力で走った直後のように、息がきれたような時は補助的に口も使った呼吸にはなりますが、基本的に私たち人間の呼吸は「鼻呼吸」がメインになります。
鼻の穴よりもはるかに大きい口で呼吸をしてしまうと、必然的に「吸う空気の量、吐く空気の量」が多くなります。これが呼吸のし過ぎ=呼吸過多の大きな原因になるのです。
「気がついたら口が開いている」
「ふと鏡を見たとき、写真に写った時に唇がうっすら開いて前歯が見えている」
「口を開けて寝ている」
そんなご経験、ありませんか?
心当たりがある方は、普段から口を閉じ、鼻呼吸を心がけることから始めましょう。
このように、「口呼吸の癖を治すこと」が健康的な呼吸を身につけるためのポイントの1つです。
●規則正しい生活を心がける
健康的な呼吸を身につけるためのポイントの1つが「規則正しい生活を心がけること」です。
具体的には、
・朝、昼、夜の3食、栄養バランスのとれた食事を食べる
・アルコールや糖質、脂質の過剰な摂取を避ける
・昼間はあるべく外で身体を動かす
・夜更かしは避け、休日も含めて就寝時間、起床時間を同じくらいにする。
・睡眠不足は避ける
などです。
現代人の多くは「朝食を食べない」「栄養が偏った食事」「運動不足」「睡眠不足」「デスクワーク中心の働き方」「車や鉄道の利用による歩行数の減少」などが重なり、
・自律神経が乱れ、「交感神経が過剰」な状態
・血液の酸化、腸内環境が悪い状態
になっている方が多くいらっしゃいます。
こうした状態が慢性的になると、知らず知らずのうちに身体は「ストレス状態」が常態化し、これが呼吸を乱して「呼吸過多」へと繋がっていくのです。
このような負のループから抜け出すためにも、現在のご自身の生活を見直すところからスタートしてみるのもオススメです。
このように、「規則正しい生活を心がけること」が健康的な呼吸を身につけるためのポイントの1つです。
■荒い呼吸は24時間続くと定着してしまう
私達の身体には血液中の二酸化炭素の量や、血液のPh(酸性に傾いているか、アルカリ性に傾いているか)を感知するセンサーが存在します。
そして、脳の延髄と呼ばれる場所にある「呼吸中枢」と呼ばれる呼吸の司令塔がこれらのセンサーからの情報(血液中の二酸化炭素の濃度やPhなど)をもとに、呼吸の量を調節しているのです。
しかし、呼吸過多な状態が24時間以上続くと、呼吸中枢はエラーを起こしてしまうと言われています。その結果、「多く吸って、多く吐く荒い呼吸」がその人にとっての普通の呼吸になってしまう。
つまり呼吸過多が慢性化してしまい、リラックス時にも呼吸が荒い状態になってしまうのです。
●まとめ:呼吸を見直して、「本当の健康」を手に入れよう
ここまで「深呼吸のし過ぎは健康に悪い!?90%の人が知らない呼吸の真実」と題して、お話をしてきました。
「呼吸は生まれた瞬間から始まり、この世を去る瞬間まで止まることなく続く運動」であり、「生命活動に不可欠な酸素を身体に供給する」役割があります。
また、本来は呼吸というものは誰に教わるものでもなく、生まれてから成長する過程で自然と身につけていくものです。
だからこそ、肺機能の疾患にでもならない限りは、なかなか呼吸機能の低下には気づかないことも多い反面、心身に与える影響は大きいものがあるのです。
慢性的な疲労、頭痛、肩こり、腰痛、ストレス・・・etc.多くの方が抱える何らかのお悩み。
その悩みの解決の糸口は、もしかすると「呼吸を見直すこと」にあるのかもしれません。
次回は「口呼吸の弊害」についてご紹介していきたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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