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自分で自分のことを決められない大人とこども

1年ほど前から同居しているお母様は、自分のことを自分で決めることができない。誰かの許可や、誰かの要望がないと行動ができない。まるで『自分の行動は誰かがいつも見ていて、正しく行動しないと悪いことが起きる』という呪いがかかっているようだ。

正反対の私は、いつも単純に不思議に思って見ていた。
世間体を気にしているお母様をみると、やりたいことはなく、嫌なことでもやららないといけないからと言ってやり、自分の体の不調を押してまで家族や親戚の世話をして、いつもしんどい顔をしている。その守りたい世間体なんてたかが302k㎡で、地球の面積の100万分の1くらいなのに。

1年近くお母様を見ていて漠然と疑問だったことが今日リンクした。

突然叱られると、何をしたらいいかわからなくなる。

教員に叱られているこどもをたまに見掛けると、こどもの顔は思考停止している。自分が何か伝えたいときもそういう時があると思う。大人ならぜったい経験があると思う。「こいつ、全然反省してないな!」って顔。でも、だいたいのこども(おとなも)は大きい声で叱られたらビビって思考が止まる。人の思考を停止させるのはすごく簡単で、経験のない嫌なことを言うか、暴力を用いて「自分の言うことを聞かなければ痛い目に合う」ことを知らしめればいいのだ。こどもは特に経験値が低いため、ちょっとのことで思考停止する。だから、絶対にやっちゃいけないんだけども。
そうなったらこどもはもう、どうしていいかわからないから、とりあえず「ごめんなさい」というしかない。相手がどんな言葉を言って欲しいのか探すことしかしない。もう自分の気持ちはどこかに置いていってる。

繰り返し叱られると、自分に自信が持てなくなる。

さて、何度も繰り返し叱られ続け2年が経ったこどもがいる。彼・彼女はもう自分の本当の気持ちがどこにあるのかすっかりわかっていない。なにをしても自分のせいになり、機嫌が悪くなり、集中力が落ち、学力が奮わず、勉強ができない子として周囲に認知され、自信を失い、「どうせ自分は馬鹿だから」という。
自分のことを本当に馬鹿だと思っている人間の学力が上がることは稀だろう。

だって、「どーせできない」と思っていると何かにチャレンジすることをしなくなる。チャレンジしないとできるかできないか、好きか嫌いか、判り兼ねる。

自分のことを知らないまま大人になる

自分のことを知らないとどういうことが起きるかというと、ちょっとAV男優のしみけんさんの例を挙げて見たい。
彼は、独特の性壁を持っていて小学生時代の奇行が有名である。彼は途中で、「自分の好きなことは、隠しておかなければいけないことなんだ」と気づき少年期をすごし、マツコデラックスに『あんたAV男優になりなさいよ!じゃないと犯罪者になるわよ!』と言われてAV男優になった。
例えば、自分の好きなことをしたら犯罪になってしまう場合、好きだと自覚してないと発散と収束をコントロールできなくなる。
私はヤクザ映画と戦争映画が好きだが、反社会的勢力に加入することはないし、戦争に加担することもないが、それはそういう世界が好きで映画で浸ったりサバイバルゲームに想いを馳せるなどで発散し収束できるからである。


こどもを見ていると、性壁や暴力思考の片鱗を見ることがある

でもこれ、普通なんですよね。
誰かを羨ましいと思う気持ち、人を思い通りにしたいと思う気持ち。
集団のなかで一体感を持って1人を仲間外れにした時の正義感。自分が誰よりも優れていると感じた時の高揚感。自分の言葉で人が思い通りに動くことの快感。
そういうモノにフタをしてしまうと、自分を見失う可能性がある。
そういう感情を持つことは至極当然で、だからこそ自分自身でコントロールしていかなければ人間としての集団生活が成り立たないんだよ。
ということを知っておくと良いと思う。大人が。
だって「あいつ死ねばいいのに」って思ったことない人いる??思ったほうがいいよ??思うことを禁止されたら、いつのまにか人殺しちゃうかもしれないし。オナニー禁止したら夢精しちゃうのと一緒。心の中で抹殺を完了すればいい。思うだけなら何でもヨシ!

選べない人たち

お母様はお父様に怒鳴られたり、暴力を受けていた経緯がある。
おそらく結婚してから、自分が何かを選ぶ権利を剥奪されていたんだな、と想像した。
最初は、ケンカもしていたのだろうが、お母様はよく言えば天然で、悪く言えば頭の回転が悪いし知識もないと感じる。何年もずっと喧嘩で負け続けていたのだろう。もう何も考えず心ない「ごめんね」を言って場を収束させ、平穏な日常に一刻も速く戻りたかったのだと思う。
お母様は全然反省してないのに「ごめんね」、全然納得していないのに「そうだね」という。そういうところが叱られ続けたこどもと重なった。

嫌われやすいんだよな…これが。

こころにもない「ごめんね」という人のことをあなたは好きになれるだろうか…
私はムリです…
こどもはきっかけがあればいくらでも変わるけれど、すでに思考を停止させてしまった子はそのきっかけはより大きくないと、なかなか変化は出ない。きっかけをたくさん仕掛けて、あとはこどもの様子を見るだけ。あらためて、あまり思い通りにしようと思わずに見守ることを徹底しようと思った。
人に嫌われることも自信喪失につながるので、なんとか低学年のうちに仕掛けにハマってくれるとよいのだけど。

何かよい「きっかけ」のアイデアがある方はコメントいただけるとうれしいです。

読んでくれている人がいたとしたら、感謝で号泣しています。
誰かと深く語り合えたら嬉しいなとも思っています。
ここまでお付き合い戴き、ありがとうございます😊






あなたは神か。