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今日は終日「シナリオプランナー養成講座プロコース」のワークの日。

「シナリオプランナー養成講座プロコース」は、弊社が提供しているシナリオプランニング関連講座の最上級レベルの講座で、架空のテーマではなく、実際のクライアントに対するコンサルティングサービスを提供しながら、シナリオプランニングを学んでいくコース。

単にシナリオプランニングを勉強するだけではなく、クライアントへのヒアリングにはじまり、プロジェクトマネジメントしつつ、クライアントへの報告までを自分たちで進めていく。

講師である自分がプロジェクトマネジメントをすれば順調に進んでいくかもしれないが、「プロコース」という名のとおり、プロのシナリオプランナーとして活躍できる人を育てるコースなので、基本的にはすべてを自分たちの判断で進めてもらう。

チームとしての発酵

これまで紆余曲折はあったが、今日は良いミーティングになった。

いわゆるタックマンモデルのstormingを超えて、チームとして固まってきたというのが、うまくいった要因のひとつだろう。定番本『組織行動のマネジメント』にものっているように、それぞれのメンバーが持つ多様性がうまくはまるようになってきた。

一般的には、異質な背景を持つメンバーで構成されたチームのほうが、多様な能力や情報を有している可能性が高く、その結果、より効果的なチームとなることが裏づけられている。多様性のあるチームではコンフリクトが発生しやすいと考えられるが、それでもなお、均一チームに勝る傾向にある。
(『組織行動のマネジメント』213ページ)

同時に、stormingを超えるための取り組みを、きっちり腰を据えてやることの大切さを痛感した。これはプロジェクト後、良い振り返りの材料になるだろう。

アイデアの発酵

うまくいったもうひとつの要因は、クライアントのために考え続けてきたことが、良い意味で煮詰まってきたところがある。

クライアントの事業に不慣れなメンバーもいたものの、自分たちなりにリサーチし、論点を絞り込み、何度か中身の検討を進めていったことで、考える対象や考え続けてきたアイデアが、だいぶ「なじんできた」感じがある。

ジェームス・W・ヤングの『アイデアのつくり方』にも書かれているように、良いアイデアを出すためには情報を入れて、それを寝かせる時間が必要だ。

今回、まさにそういうことが起きてきた感じがある。

チームやアイデアの発酵の時間をどう見積もるか

先日書いた「仕事のペースをつくる(2): 計測する」では、作業時間を計測して、それを元にして仕事の見積もりを考えることを紹介した。

ただ、そうやって計測をするのは、完成形や作業手順がある程度想像がついている作業がふさわしい。

今回のようにそこそこの時間がかかるもの、例えば新しい企画を考えたり、新しいテーマで少しまとまった量の文章を書いたりする場合には、見積もりをどう考えれば良いだろう。

それは日単位で「発酵」時間を計測しておくことだ。

普段、自分が新しい企画などに取り組む際、ぼんやりとアイデアを考え始めて、資料などを漁ってから、具体的な形になるまで、無理のないペースだとどのくらいの日数がかかるのかを意識しておく。

何度か自分のペース(日数)を把握できたら、あとは〆切から逆算して、かかる日数を見込んで、余裕をもって資料などのインプットにとりかかっていく。

やり方がはっきりしている仕事と違って、この手の仕事は、いくら詰め込みで頑張っても、その分、進捗が進むとは限らないのが悩ましいところ。

だから、直前になって慌ててアイデアをひねりだそうともがくことがないように、自分のペースを把握しておくことが大切。

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Photo by Ion Ceban @ionelceban from Pexels

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